ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

10/01/26 歌舞伎座千穐楽夜の部(3)染五郎×福助の「切られ与三」

2010-01-30 01:31:31 | 観劇

2008年1月に観た愛之助×七之助の「切られ与三」で初めてこの演目の面白さがわかった(それ以前に観た舞台の記事のリンクもあり)。
さて、今回の染五郎×福助はどうだったかを簡単に書いておこう。

【与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)】
木更津海岸見染の場、源氏店妾宅の場
今回の主な配役は以下の通り。
切られ与三郎=染五郎 お富=福助
鳶頭金五郎=錦之助 
和泉屋多左衛門=歌六 番頭藤八=錦吾
蝙蝠安=彌十郎

染五郎×福助のコンビ、これがなかなかよかった。木更津海岸見染の場若旦那の与三郎とちょっと年上の仇っぽいお富との一目惚れの恋というイメージ。声がひっくり返ってもこういうお役なら違和感なし。江戸和事のお役は染五郎のニンに合うと思うので是非極めて欲しいと思う。
錦之助の鳶頭金五郎というのも粋で見ていて嬉しい。
源氏店妾宅の場高麗屋の錦吾の番頭藤八も手堅い感じ。大柄な彌十郎が小悪党(まさに人間が小さいワル!)の蝙蝠安というギャップが実に可笑しい。
ここでの与三郎の名台詞「ご新造さん、おかみさん、イヤサお富、久しぶりだなぁ~」も染吾郎、なかなかよかったと思う。

極めつけは歌六の和泉屋多左衛門。歌六の芝居で最後がぐっと締まる。お富の実の兄だったというのもその存在感で納得がいくので、お富と与三郎の恋の成就への急展開も芝居としての見ごたえを感じられた。
重量級の「車引」「道成寺」と続いた後に、軽い演目でラクに見られて、それなりの満足感で打ち出してもらえた。

写真は、歌舞伎座前のカウント時計を終演後に携帯で撮影。さよなら公演4月興行まであと95日とあり。
1/26千穐楽夜の部(1)雀右衛門不在の「春の寿」
1/26千穐楽夜の部(2)勘三郎の「京鹿子娘道成寺」


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