盛期ルネッサンス・ヴェネツィア派を代表する画家パオロ・ヴェロネーゼ(1528-1588)が、ヴェネツィアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ島のベネディクト修道会の食堂を飾るために描いた 「カナの婚礼」。
主題は、“ ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた ” (ヨハネ2章)が、そこで最初の奇跡を成し遂げる場面。
祝宴の途中 “ ぶどう酒が足りなくなったので、(婚礼の世話役をしていた)母がイエスに、「ぶどう酒がなくなりました」と言った。イエスが 「かめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちはかめの縁まで水を満たし(中略)運んで行った。世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした ” (同2章)という喜びに満ちた場面を切り取っている。
色彩の錬金術師とも称された盛期ルネッサンス・ヴェネツィア派の巨匠<ティツィアーノ>(1488-1576)の影響を受け、同派らしい軽快で鮮やかな色彩で、かつ大人数を描くことを得意としていた彼の面目躍如たる作品なのだそう。
大画面(666×990cm)に描かれた人物、実にその数130人だそうだが、時間と根気のある方、宜しければ数えてみて。 ところで、そのイエス様は何所に? 拡大してお確かめ下さい。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1032
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