ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

テニールス ‐ 美術史美術館(15)

2016年07月08日 |  ∟オーストリアの美術館

 ※ オーストリア/ウィーン美術史美術館編 ‐ 中欧美術館絵画名作選(33)

 フランドルにダーフィット・テニールス(1610-1690/バロック)と呼ばれる画家がいた。
 名前は勿論、作品も知らなかったこの画家、ウィーン美術史美術館の成り立を語る作品を描いている。

 その作品とは、「大公レオポルト・ヴィルヘルムのブリュッセルの画廊」(上)。

 オーストリア大公レオポルト・ヴィルヘルム(1614-1662)は大変な美術愛好家で、10年にわたる在任中に1400点の絵画、350点の素描、500点余の彫刻を集めたという。

 テニールスは1651年から5年間、大公のお抱え画家の傍ら膨大な作品の管理を任されている。
 それらの作品は後にウィーンに送られ、美術史美術館の最も重要な礎石となったのだとか。

 作品に戻ろう、テニールスを従え自らの画廊を視察する大公を描いた本作、早い話が収蔵目録、カタログである。

 大公はこの画廊画を外交目的に贈ったのではと推測されてい、ミュンヘンやマドリードなどにも遺っているとか。
 まあ、早い話が自慢したかったのだろう、多分。

 テニールスは画中画のサイズを適当に変えているらしく、原作と寸分違わぬとは言い難いようだが、ここに描かれた50点ほどのうち数点は今もこの美術館に架っているそうだ。

 本作を拡大すると 「なるほど」、それが誰の作品か素人目にも判るものもある。
 それは画面最前列、床に無造作に立てかけられた三枚(下:部分)のうち、向かって右の二枚、その作品は次回に。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1155

 ※ 「美術史美術館(14) ‐ 続・レンブラント」へは、<コチラ>からも入れます。


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