しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

あの世とこの世の境目 その3

2015-08-12 12:51:37 | 日記
無事、嵐山に到着し嵯峨野散策へ。
冷たいものでも…とお昼時にも関わらず甘味処「鼓月」へ。
今年初の宇治抹茶氷!!
多そうだけど、ペロリだった。

それにしても、渡月橋付近は人力車いっぱいだったのだけど、女性の人力車の引き手さんがけっこういた。はじめてみたよ。さっきの船頭さんじゃないけど、ものすごい重労働なのに大丈夫なんだろうかと思ってしまった。
どの分野でも女性は普通にいるよね。


お昼ご飯は母の要望もあって、嵯峨野の寿楽庵さんで食べよう!(詳細知りたい方は、過去のブログ:「静寂の旅 琵琶湖と京都2日目7」を参照してね)と思い、嵯峨野の道を歩いた。

野宮神社、祇王寺、前回一人で行ったコースを再び行く。
日陰があるところはいいけれど、祇王寺近くになってくると、午後の日差しがキツい。
祇王寺の庵で、30分ほどぼんやりする。蝉の鳴き声と水の流れる音だけ。
庵の障子が緑色がかっている。
祇王寺、緑色が美しい。
しかしちょろっと秋の気配が…。

白い花は芙蓉?

祇王寺の庭。


苔。フワッフワッ。



残念ながら寿楽庵がお休みだったので、何も食べずに化野念仏寺へ。


前回来たときは曇り空で寂しい雰囲気があったけど、今回はカラッと青空で爽やかだった。(画像悪くてすみません。神奈川に帰ったら差し替えます。ネット環境悪くて、なんとパソコンに映した画像をケータイで撮って載せました…)




化野念仏寺は前回のときも思ったけど、無縁仏になってしまった人の終の住処として、誰でもどんな人でも受け入れてくれる優しさを感じた。

嵐山まで歩いて帰る途中に自販機で懐かしの冷やしあめを見つけてはしゃいで購入していたら、
通りがかりの外国人の女性に「嵐山駅はどこですか?」と聞かれた。
私たちも嵐山駅に行きますよ、良かったら途中まで一緒に、ということで話しながら歩いた。
バックパック1つ背負ったその女性は上手な日本語で、チェコからボーイスカウトの行事で日本に来ていること、他の人とはぐれてしまったこと、嵐山駅まで行ければ待ってる人がいるはずだから大丈夫であることを話してくれた。
あんまり日本語が上手だったので、どこで学んだの?と聞いたら、
19歳の大学生でチェコで日本語を少し勉強したこと、日本語以外にも英語、韓国語など5か国語が話せること、9日間の旅でこれから福岡にも行くことなどを教えてくれた。
嵐山駅の場所がわかり、野宮神社に行きたいようだったのでそこで手を振ってお別れした。

京都に行くと、普通に海外の人が話しかけてきたりするから面白い。
帰りのJR嵯峨野線の中でも、母を空いていた優先座席に座らせ、まだ席は空いていたものの私は立っていたのだけど、
後から乗って来たヨーロッパ系の金髪巻き毛の美しい少年がこちらを「ここは座っていいの?」という風に見たので、ジェスチャーで、「どうぞ」とすると、こちらの目をしっかり見て、にっこりと美しく笑って座った。なんて綺麗!と息を呑む、絵本に出てくる天使のような笑顔だった。

あんなふうなアイコンタクトって知らない者同士の日本人ではほとんどしないから、新鮮だし心の通い合いを感じてとても嬉しかった。
席を立ったときもこちらをみてニッコリ笑ってから下車して行った。
ああいうところは日本人もマネしたい。爽やかだった。

暑い中歩き回ったから、帰りの新幹線では爆睡していた。そのまま実家へ帰り、バタンキュー…。

でもその前に仏壇に手を合わせることは忘れなかった。

生者も死者もかえってくる、あの世とこの世が交わるお盆の始まりの旅だった。

でもあの世とこの世の境目、なんて発想は、恐怖心が作り出す幻想なのかもしれないと思った。

心静かにお盆を過ごしたい。



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