しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

ゆっくり流れる 奈良県 天川村 その3

2015-08-18 23:43:31 | 日記
3日目、最終日。晴れた!
朝ご飯前に、今度は歩いて天河大辨財天社へ。6時40分から朝拝というのを行っているらしい。
「毎日ですか?」と民宿のおかみさんに聞くと、
「雨の日も雪の日も毎日なんですよ。」とのこと。

歩くと、神社まで20分ほどかかる。村道をひたすら歩く。見渡す限り、下は川、上は山。霧が山に立ち込めている。






とても美しい、絵画のような風景なのだけど、私はとてつもない恐怖を感じてしまった。
空の果てがわからない。宇宙と直に繋がってる気がして、どこまでも広がっている。広所恐怖症の気がある私は、思わず屋根があるところに逃げ込みたくなった。広すぎる、自分がちっぽけすぎる。
ちなみに天川は、UFOの目撃談が多いところなんだそうだけど、納得した。
宇宙と繋がってる感が、ここはほんとに体感できる。ある意味、怖いところだ。

やっと見つけた自販機でミルクティーを買って気持ちを落ち着ける。
私はなんて卑小なんだろうな。。。

神社では既に朝拝が始まり、太鼓の音と笛の音、祝詞が聞こえてきた。
8名ほどお参りの人がいる中、清々しい雰囲気で20分ほどの朝拝が終わった。
お参りにきている方々は通りすがりにみなさん、挨拶をしていかれる。
爽やかで温かい雰囲気だった。









帰って朝ご飯。2日目の朝は写真を撮り忘れたので、今朝はきちんと撮る。
炊飯器に残ったごはんはおにぎり3つに。

2時間ほど部屋でのんびりして、今日はもう帰るばかりの日。
民宿のご夫婦に丁重にお礼。
ご飯も美味しかったし、名所もいろいろ教えてくださった。細かいところまで気を配っていただいて、田舎の実家に帰省したように快適だった。

11時35分天川川合発の奈良交通のバスに乗る。バス停に民宿のご主人が車で送ってくださったのだけど、その前に天川で一つしかないお土産屋さんに寄ってくださった。山椒味噌など購入。

行きと同じように1時間バスに揺られる。どうやら今年度だけ試験的にやっているらしいのだけど、奈良交通バスではキャッシュバックの特典があり、証明書さえあればバス代はいらない、もしくは宿で立て替えてもらえるのだった。これで3000円ほど得をした。ずっとやればいいのに。

証明書はこんなの。

近鉄の下市口から近鉄電車、橿原神宮前まで普通で、そこからは乗り換えて特急で京都まで。橿原神宮前で柿の葉寿司を購入。さっき食べたけど、
とっても美味しい。
もっと買ってくれば良かった!後悔先に立たず!


実はバスに乗った頃から熱っぽい感じがしていた。いろいろ考え込んだし、動き回ったから身体は消耗してるのかもしれない。
けど、心に静けさを取り戻したというか、それはいつでも本来ならばあるものなんだと気づかされた。
天川では、ゆっくりと静かに時間が流れていた。コンビニも大型量販店もない。ただ、山と川がひたすらあるだけだ。しかし、それら命あるものに過剰なほど囲まれて初めて、うーん、なんだろ、自分も悠々と生きてよい大事な命なんだ、と思うに至った。

忙しく、人が溢れる都会では、どうしてもそのペースで生きなければいけないと自分を追い詰めて、できなければ脱落者のような惨めな気持ちになってしまうこともある。自分を大切にしないことが常態化してしまうし、それを自覚することすらできない。


天川に来て良かった。ゆっくり時間が流れ、心の澱は綺麗な水に流された気がする。
また自分を大切にできなくなりそうになったら、ぜひ行きたい。
あ、今度は晴れていたらばっちり見えるという、本物の天の川が見たいな。





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