パピとママ映画のblog

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劇場版SPEC~天~ ★★★

2012年04月23日 | アクション映画ーサ行
警視庁公安部の特別捜査官が、特殊能力(=SPEC)を持った犯人に立ち向かう姿を描くTVドラマの劇場版。新たなSPECを持つ強敵が登場、さらなるスケールでバトルを繰り広げる。監督は「はやぶさ HAYABUSA」の堤幸彦。出演は「DOG×POLICE 純白の絆」の戸田恵梨香、「永遠の僕たち」の加瀬亮、「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」の伊藤淳史。
あらすじ:通常の捜査では解決できない特殊な事件を専門に扱う「警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係」通称“未詳”。特別捜査官の当麻紗綾(戸田恵梨香)と瀬文焚流(加瀬亮)のもとに“ミイラ死体殺人事件”のニュースがもたらされる。これはスペックホルダーによる犯行なのか。事件はやがて国家をも揺るがす大事件となっていく。シンプルプランとは?ファティマ第3の予言とは?その時、当麻の左手に激痛が走る……。(作品資料より)

<感想>科学で解明できない難事件を担当する公安部“未詳”の捜査官コンビが、スペック(人知を超えた超能力や特殊能力のこと。スペックを保持する人のことをスペックホルダーという)を持つ犯罪者に立ち向かう姿を描いたTVドラマ「SPEC~」。
主人公2人と能力者=スペックホルダーたちの強烈なキャラ、国家的陰謀が見え隠れする底深いストーリー、そして全編に盛り込まれる脱力系のギャグや小ネタなどなど、堤幸彦監督が創り上げた“SPEC”ワールドは、コアなドラマファンの心をわし掴みした。だが、このTVシリーズは起承転結の“起”にすぎなかったのだ。
多くの謎をはらんだまま終了した全10話のその後は、4月に放送されたTVスペシャル「翔」と劇場版「天」で語られるのだから。全然見てない(-_-;)
「天」の始まりは、洋上クルーザーの中で、乗客全員がミイラ化して死亡するという怪事件。変人にして天才の当麻と協調性ゼロの筋肉男、瀬文は捜査を進め、船の乗客たちがスペックホルダー抹殺計画をひそかに話し合っていたことを知る。
彼らはスペックホルダーたちを統率して権力を握ろうとする一(にのまえ)の一派によって殺されたのだ。当麻に敗れて死んだはずの一がなぜ?・・・再び目の前に現れた最強の敵、一の野望を当麻&瀬文は止めることができるのか?・・・。
公安部公安課未詳事件特別対策係:スペックホルダーの犯罪を研究してきた秘密警察。彼らを壊滅して隠蔽を目論んでいる。証拠や目撃証言のほとんどない事件。科学では解明できないような事件を担当する特殊な部署。

主人公の当麻紗綾(戸田恵梨香):京都大学理学部卒、IQ201の才媛で特に記憶力と洞察力に優れる。かつて一を逮捕しようとした際の爆発で左手首を切断。だが、その左手には重大な秘密が?・・・事件の核心に迫ると書道をして、事件のキーワードを半紙に書き、それを破って宙にまくことで的確な推理をする。結論が出た時の決め台詞が「いただきました」口が悪くて餃子を愛する大食漢、常に赤いキャリーバックを持っているなど、傍から見るとただの変人。中部日本餃子のCBCは当麻が通い詰める店。「天」で当麻はロボットが作る“流し餃子”をほおばる。なおCBCの餃子は、堤監督の母親の味を再現しているそうで、画面からそんなこと分かるワケないのにね。
瀬文焚流(加瀬亮)元警視庁特殊部隊(SIT)の隊長だったが、部課の誤射事件を機に末詳へ飛ばされる。口より先に手が出る短気な男。規律を重んじ情に厚い。スペックに対して懐疑的だが、無骨な性格ゆえ真面目に任務を果たす。荷物を紙袋に入れて持ち歩く習慣がある。
公安零課の津田(椎名)スペックホルダーせん滅を図る公安特務班の幹部。
未詳係長待遇の野々村(竜雷太)一見頼りないが実は切れ者で、当麻&瀬文を見守る。ゴリさんの愛称も。

時を止める少年:一十一「にのまえじゅういち」(神木隆之介)時を止める、正確には常人の数万倍速く動く力を持つ。実は飛行機事故で死んだはずの当麻の弟。
新スペックホルダーとして、マダム陽(浅野ゆう子)と伊藤淳史が登場。ドラマ版をはるかに凌ぐ能力を備えたスペックホルダー。笑いながら羽根の扇子を仰ぎ、人間を瞬時に凍らせて冷気を自在に操り、人間をミイラ化にできるマダム陽。伊藤は、アロハシャツに麦わら帽をかぶり、見た目普通の人なのに、自在に伸びる指先には鋭い鉄の爪が、まるでウルヴァリンのようだ。それにその腕が蛸のように伸び、吸盤が恐ろしいことに。
御前会議:卑弥呼の時代から世襲制で伝わってきた、裏で日本の政治を操作する選民たちによる集会。
TVシリーズの最終話、黒幕の男が当麻に向けて銃弾を発射した直後に“時が止まり”彼女は勝利を得る。これは当麻がなんらかのスペックを使ったと考えるのが最も自然だが、「天」では彼女に関する驚きの事実が判明。まさか予告編で語られる“左手に火の剣をもつ天使”が彼女なのでは?
鍵を握るのは瀬文の元恋人の青池里子の娘。里子の娘の潤を瀬文は自分の子供だと思いこむ。だが里子によれば娘は彼の子供ではなく、キリストのような、父なく生まれたと言うのだ。当麻や里子らは一にさらわれた潤を救出しようとするが、終盤、潤にさらなる災いが。

一の狙いは御前会議参加。謎の復活を遂げた一、彼は集団ミイラ化殺人に続いて、里子の娘、潤と警視総監を誘拐する。さらに姉である当麻をも仲間に取り込もうと誘う彼の目的は、日本を陰で動かす御前会議に参加し、社会を操ることなのだ。
浅野ゆう子のマダム陽のキャラは、彼女にピッタリの役で占い師のおばさんのような派手なメイクと服の妖艶さに驚き、バトルシーンでは瀬文がワイヤーに吊られて、足のギブスを脱いで凍りついた足が、真っ赤に皮が剥がれた足で歩いて来るシーンにびっくり。不死身すぎるのに違和感がある。
テレビドラマ見ていないし、原作も知りません。それでこの映画を見て面白いのかというと、意味不明な点が多くて困惑しきり。
でも初めて見たのに意外に笑えるシーンが満載で、演じている役者さんたちは真面目に台詞をいい、演じきっているのに、どこかそれが笑いを生む可笑しさが堪らなく好きです。
ただ、冒頭で長い文章が映し出されこの物語の一応説明だと思うが、それだったら見ていない初めてこの映画を見る人に、回想シーンとしての映像が欲しかったと思いました。
レンタルしてTV版見なくちゃ、面白くてハマリそうです。
続編が作られるような、誘拐された里子の娘の行方も分からず、それに謎の男向井さんが現れてお終いなんて、そんな終わり方でした。
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