「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

20150716

2015-07-16 | 矮小布団圧縮袋

○国会も酷いことになり、一方台風11号の強風域に入っている福岡市内です。
 夜、バイクで帰る時も横風が怖かった。今も外の風の轟音が続く。
 四国の方が暴風雨が大変な様子だ。
 明日の朝の出勤時が気になるので、夜後片付けをしながら

 本日のBGM:
 「新米刑事モース」#3 オペラ殺人事件(原題:Fugue)(イマジカBS、7/16 10:30~) 
 「モースのテーマ」Inspector Morse Main Theme 音楽:Barrington Pheloung (「Essential Inspector Morse」)、(「Endeavour soundtrack」)
 7月から昼間やっているので留守録していて夜に見る。字幕版がいい。
 若くてまだ可愛らしさを漂わせているモース(!?)というのが、「主任警部モース」の(最初っから貫禄のおっさんだった)John Thowを思い出しながら見ると面白い。最初の頃のハサウェイみたいな年の、まだビールっ腹じゃない、オックスフォードの学生みたいな風情を残したこんな細っこい兄さんが、20年位後にはルイスに「bloody arrogant!」なんて言われるくらいのdifficultなおっさんになってしまうのかと…若い時のShaun Evansの役の場合も、若い時から基本のライフスタイル(合唱に行くとか、孤独な感じとか、がんがんクラシックのレコードをかけるとか)が同じで、頭が回転し始めてつんのめり気味に走るところも、モースらしくていい。「ついつい事件のたびに関連する女性といい雰囲気になってしまう中年」も、若い時はまだこんなだった、って考えると納得できるかと。英国ドラマお得意の「60年代ファッションのシックさ」も強みだし。
 20~30代の時は細身の悪役だった天知茂が50代で安定の明智先生になっていたように、恰好いい人もそれなりに、体つきは相応に少しは(もしくは、かなり)変化していることが多い。もちろん全く体型が変わらないタイプの人もいるけどね。そもそも、だんだん自分も年をとってきたから気づいたことなのだが、人間って40~50歳位になっても、「鏡を見てなきゃ」自分の中のセルフイメージって30歳位の時のそのまんまなことが多いと思うんだ(特に一人暮らしで、同居人に日々自分の老化なり立ち位置なりを指摘されることもなければ、なおさら)。だから壮年のモースは中身はずっと繊細なところのあるままで、外側から見るとジョン・ソウに見えても、きっと昔からの知人やモース自身は「年とったショーン・エヴァンス」みたいに見えるか感じてるんだよきっと(爆)、と理解した。そう考えると、今まで見た最初のシリーズの「主任警部モース」のあれこれの場面が「今の若いモースが年とった後の姿」ってイメージでもって新たに自分の脳内で微調整されて再生されてくるのも、ちとせつないものがある。でもそれが諸行無常というか人生のリアルさってもんかもしれん。
 そして成熟といえば、どうやら第二次世界大戦の元帰還兵らしきサーズデイ警部補を置いたところの妙味がgoodで、大人の魅力にぐっとくる。まだ巡査だったストレンジさんとか検視医のマックス(後のホブソンさんの前任者)も、ちゃんと若いまま出てくる(!)のがすごい。そうして話がつながっていくんだな。ちなみに話しかけてきた女性新聞記者の役の人は山村紅葉ではなく(爆)ジョン・ソウの実の娘さんらしい。
 第三話は一種のオペラ版童謡殺人的サイコパスな話で、モースのクラシック音楽の教養が次第に威力を発揮する展開。わりと犯人は途中で気づいたが、それでもサスペンスのところはさすがよくできていて怖い。ラッセル・ルイス脚本って主任警部モースの「森に抜ける道」の話の時もじわじわ怖くなったんだよな、と思い出す。itvだから一連の重厚な造りを壊さずにシリーズ化しているのもよい。もちろん、音楽はバリントン・フェロングのあの「モース」のテーマがちゃんと流れてくるので物悲しい気分になれる。
 シーズン2もitvでは放送されているらしいので、ぜひ続きを日本でも放送してもらいたい。
 (写真:オックスフォードではなく京都大学の近代建築、文学部陳列館(大正時代頃)付近にいるキイロイトリ)(20150716)
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