軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

毎年7月31日は「軌道エレベーターの日」

2016-07-16 21:15:53 | その他の雑記
 毎年7月31日は「軌道エレベーターの日」です。うちゅうえれべえたあとかいう禍々しい名前の日じゃない、そんなもんない。軌道エレベーターの日である。我が軌道派が、この軌道エレベーターの日を勝手に制定してはや6年。もうおなじみと言ってくださる常連さんもおられるかも知れませんが、なんで記念日なのか、理由を改めて明記します。
 ロシアのコンスタンティン・ツィオルコフスキーが軌道エレベーターの原点的着想を明らかにしたのが1895年。ロシア(当時はソ連)のユーリ・アルツタ-ノフがそれに触発され、静止軌道エレベーターの構想を「プラウダ」で紹介しましたのが、1960年7月31日でした。

 「これこそ、軌道エレベーターの原理上の必要条件を正確に示し、
 かつその利点のすべてを正確に指摘した、史上初の構想であった」
      (『軌道エレベーター -宇宙へ架ける橋-』より)


 ──この引用も毎年のことですが、記念すべきこの日を、我が軌道派は「軌道エレベーターの日」として顕彰し、プレゼントも毎年実施しているのであります。"宇宙"派どもはこんなことやっとらんのだ! (`Д´)ノ 今年のプレゼントには、以下のようなものを選びました。

1. 軌道エレベーター派Tシャツ(5名様くらい)
 今年1月にご披露しました、軌道エレベーター派のロゴをTシャツにしようと思います。単純に白地のシャツにロゴを印刷するだけのつもりですが、まだ完成どころか発注もしてないので、どのようなものになるか詳細未定です。サイズもMあたりに統一するかもしれません。その辺、すべてこちらにお任せでよろしければご応募ください。デザイン等へのクレームは一切受け付けませんのでご注意を。
 
2. 軌道エレベーターが登場するサブカル作品1冊(3名様くらい)
 「軌道エレベーターが登場するお話」のコーナーか、昨年7月10日の記事「サブカル分野での『軌道エレベーター』と『宇宙エレベーター』の勢力図」で紹介した文学またはコミック作品から、現在でも入手可能な作品でお好きなものを1冊。複数巻刊行されている作品は、お好きな巻数の1点のみとさせていただきます。ご希望の方は作品名と巻数を明記してください。

3. 宇宙グッズ詰め合わせ(2名様)
 宇宙食や絵葉書、意味不明な品など、国内外の宇宙関連ショップで購入したグッズの詰め合わせです。中身へのクレームは受け付けませんのでご注意ください。

 応募方法も毎年同じですが、以下の通り。
 必ずタイトルを「軌道エレベーターの日プレゼント希望」とした上で、ご希望の品(2番目は作品数・巻数を明記)と、このサイト上で公開してもいいハンドルネームを明記し、画面左「ご意見等はこちらへ」下のアドレスにメールでご応募ください。「軌道エレベーターの日」の31日にそのハンドルネームを発表し、当選者にのみ、こちらからメールを差し上げます(私の知り合いの方は書いてね)。
 その上で、送付先等を改めてお知らせいただきます。当選者の方は個人情報を送っていただくことになりますが、送付目的以外には使用しないことを確約します。送料は当方が負担しますが、個人情報保護のために私書箱等を設ける場合は、その代金は自己負担でお願いいたします。
 例年、ご応募は常連の方ばかりで定員割れしててしてますが、それでもご応募、お待ちしています。

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軌道エレベーターが登場するお話(15) ミスター・ノーバディ

2016-06-25 23:08:28 | 軌道エレベーターが登場するお話

ミスター・ノーバディ
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督
仏・独・加・ベルギー共同制作(2009年)



あらすじ 人々が不死となった2092年、記憶をなくした老人ニモ・ノーバディは、死を迎える最後の人類として脚光を浴びる。彼は死を目前にして、様々な人生をたどってきたという信じられない過去を語り出す。


1. 本作に登場する軌道エレベーター
 ほんのちょこっとしか登場しませんが、実写映画で軌道エレベーターが描かれるのは極めて珍しく、また映像が非常に綺麗なので取り上げました。本作では火星に人類が進出しており、ここに3本のピラーから成る軌道エレベーターらしきものが建造されています。主人公のニモが火星を訪れ、末端に宇宙船が接舷して、彼は地上との間をエレベーターで行き来します。ちなみにニモは「火星に遺灰を撒く」という恋人との約束を果たすためにやって来ました。
 
 ここで火星の軌道エレベーターの説明を。火星の静止軌道は対地高度約1万3600kmの位置になります。二大衛星の一つ「フォボス」の平均高度は約6000kmと静止軌道より低く、そのままだと軌道が交差して衝突します。ですがこれはSFの常識と言ってよく、火星の軌道エレベーターは大抵フォボスを「避ける」んですね。『楽園の泉』では、地球で建造するためのトライアルとして、まず火星にエレベーターを造るのですが、フォボスが衝突コースに重なる時はピラーを曲げて回避し、さらにこのアクションを観光客向けのショーにしようなんて話が出てきます。本作も静止軌道エレベーターであれば、フォボスを同じように回避していると思われ、さぞかし見ものでしょう。
 エレベーター本体が軌道運動をしているか疑問の描写もあるのですが、いずれにしても登場場面は短く、詳細は不明です。単なる作中の小道具に過ぎないので、科学的な検証や図割は愛します。とはいえ本作の映像技術はそれはもう見事で、軌道エレベーターの外観はなかなか美しいです。


2. ストーリーについて
 ニモは117歳の余命わずかな老人で、人類が不死(テロメアの減損を食い止める医療技術が確立してるみたい)を手に入れ、生殖不要で恋愛もしなくなった時代の「死んじゃう最後の1人」なんだそうです。実はこのニモ、複数の世界線?で様々な人生をたどってきた記憶をすべて有しているという、魔眼リーディング・シュタイナーの持ち主です。ダース・モールみたいな医師や記者に回想を語る形で、子供のころに「離婚した母親についていったら」「父親についていったら」「恋人と再会できたら」「できなかったら」などと、電話レンジ(仮)もなしに全部体験したと称し、色んなルートの人生を振り返ります。
 とにかく場面があっちへ飛ぶわこっちへ移るわ、はたまた『木更津キャッツアイ』みたいにシーンが巻き戻されて別のルートに入るわ、複雑な世界線をたどりながら物語が進みます。話を聞いてる医師や記者も、ニモ自身も何が真相なのか分からず混乱状態で、その混乱を見る側に押し付けてきます。

 彼の記憶や体験が多重化しているのには少々カラクリ(ネタバレは避けます)もあるのですが、それも含め本当なのか、単なる妄想か、ボケてるのか、あえて不可解につくってあるので、結局は観客一人ひとりの解釈に委ねられるところです。個人的には「単なる中二病的妄想だろう」という印象です。「どの人生も最高だった」とか言って何でも美化するあたり、「体験したくてもできなかった劣等感の裏返しじゃね?」と見てしまうのは、ひねくれ過ぎでしょうか。

 しかし結局は、アトラクタフィールドの収束によって118歳の誕生日に死を迎えることになり、いまわの際に沢山の矛盾した体験談を語って聞かせるという状況にたどりつくようです。中には若くして事故死したり何者かに殺されたりしちゃう(SERNのラウンダーか?)末路もあるんですが、それは彼がダイバージェンス1%の壁を超えてβ世界線に移動できたということなのでしょう。
 本作には、成功や失敗、後悔や反省などの思いをかみしめながら、多岐にわたる人生を重ねることで、「自分の意志で人生を選択することがいかに大事か」というテーマ性や「人はなぜ異性を愛するのか」といった問いかけも盛り込んであって、感動的なシーンもあります。ただ最終的にはよくわからないままです。まー、自分をだまし、世界をだまし通した狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真の中二病レベルにはとうてい及ばないな、ということにしておきます。前から思ってたけど「狂気」と「マッド」がかぶってるのはネタなんだろうな。


3. 科学的な作品にあらず
 シュタゲネタはこのへんにしておきます。本作をSF扱いする声を散見しましたが、科学的な用語をちりばめているだけで全然SFじゃないです。それが別に悪くはないですけど、科学的な物語やSFとして期待すると肩透かしをくらいます。例えば、現在の宇宙論の中には、宇宙が膨張の限界に達すると反転して収縮を始め、「ビッグクランチ」に収束するというものがあり、収縮に転ずると時間の矢が反転するとも言われます。本作では2092年2月9日(!?)に膨張が終わり、そこまで生き延びた人間は時間の反転に伴い若返るんだそうです。
 実際にある理論では、宇宙の膨張が止まり時間が反転するのは、エントロピーが極大になり、そこから減少する方向に物理法則が逆転するからで、エントロピーの極大とは、すなわち人間を含めたあらゆる物質が、形状も位相もすべての秩序を失って全部混じり合った存在になる状態です。収縮の瞬間まで人間が生きることはない。このほかにもバタフライ効果(カオス理論)や量子力学、スーパーストリング理論など色々出てきますが、観客を煙に巻く道具に使われるに過ぎません。


4. 全体の感想
 最後に、本作には心打たれる部分もメッセージ性もあるし、映像も見ごたえがある。それでも、全体としていい印象を抱けなかった一作でした。観ていて、デヴィット・フィンチャー監督の『セブン』と同じ匂いを感じました。どこが共通するのかというと、観客を掌の上で転がして遊んでいるように思えるんです。このコーナーでは制作者批判は極力避けているのですが、本作は見る側を小馬鹿にしているように感じます。
 冒頭に登場する「ハトの迷信行動」も、特に意味はないのに勝手に脳内補完して自己満足し、「自分にはわかる!」と喝采を贈る観客を揶揄しているのではないか。これも私の勝手な脳内補完ですが、こういう手法はすでに出尽くしている感があり、昨今の難解なアニメに慣れた日本の観客などには食傷気味に感じるのではないでしょうか。
 今回は少々批判的な結びで筆を置きますが、こう感じるのは私だけなのか? 内容が複雑な上に2時間以上ある非常に長い映画で、ほとんどレンタルもされてませんが、ご覧になった方がいらしたら、意見を聞いてみたいものです。長くなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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2016年NHK熱中症予防情報 速報

2016-06-19 13:01:12 | その他の雑記
 NHKの天気予報で夏季に放送される、暑くなるほど少年(?)が悶え苦しむ「熱中症予防情報」、だいぶ有名になってご存知の方多いと思います。えー、私は「熱中症太郎」(姓が熱中で名が症太郎)と勝手に命名し、症太郎君と呼んで毎年ウォッチしてます。先日『タモリ倶楽部』でみうらじゅん氏の「ナイブーム」というディープなネタをやってましたが、こんなノリですね。で、今年もこの前の月曜日からお目見えしました。そのせいか、関連する過去の記事が閲覧率上がってるみたいで、今回は今年の速報です。



 初日(正確にはその翌日の予報)は上の画像の通り涼しくて、私の一番のお気に入りの「厳重警戒」が登場したのは、木曜日でした。



 昨年と比較して、特に違いはないみたいですね。症太郎君が昨年紫色と化した最高レベルの「危険」もあのままなのかが気になるところです。今年もじっくり観察していこうと思います。速報でした。軌道エレベーター関係の記事書かんと。。。

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JSEA理事に復帰しました

2016-06-04 14:54:14 | その他の雑記
 宇宙エレベーター協会(JSEA)の総会のことを先日お知らせしましたが、その総会の席において、数年ぶりにJSEAの理事に復帰しました。
 もともと2008年4月にJSEAが発足した当初、理事を務めておりまして。。。っていうか発足時のメンバーは10人足らずで、全員がそのまま理事になったんですね。その後理事から「代議員」という役職になった後、仕事との兼ね合いもあっていったん退きました。その後もやってることはあまり変わりないんですが、万年人手不足のJSEAですので、理事の改選期にあたる今回、復帰することになりました。

「お前は軌道エレベーター派の野望を捨てたのか?」とお叱りを受けそうですが、いやいや、これは潜入工作ですよ。"宇宙" 派を内から喰らい、切り崩す作戦。。。かどうか? 今回、理事改選にあたって自己紹介がてら抱負や公約などを書いて提出し、議案書に記載されました。そこでは伏せましたが、密かに胸に抱いてますよ、「団体名を軌道エレベーター協会に名称変更します」という裏公約を (`Д´)/

 まあこれは野望というか陰謀として胸に秘め、粛々と働きつつ、軌道エレベーターの復権も目指します。真面目な話、友人たちとJSEAを発足させ、育ててきた立場としては、やっぱり放っとけないんですよ。ちなみに理事になったので、JSEAの名刺を作り直すことになるのですが、早速「自費で作るから、裏側を『軌道エレベーター派』の名刺としても使えるようにしたい」と申し出てるところです。そんなわけで、軌道エレベーター派に加え、改めてJSEA理事としてもよろしくお願いいたします。

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宇宙エレベーター学会(JpSEC)開催

2016-05-29 21:33:34 | ニュース
 宇宙エレベーター協会(JSEA)主催の「宇宙エレベーター学会(JpSEC)講演会」が28日、千代田区で開かれた。
 JSEAが毎年開いている学会と年次総会を兼ねたもので、午前中の総会で年度事業の承認や役員の選任などが行われた後、午後には各分野の研究者が軌道エレベーターに関して講演。『宇宙エレベーターの物理学』著者で、星新一賞でグランプリを受賞した東海大学の佐藤実講師による開会あいさつに続き、大野修一・JSEA会長が軌道エレベーターの研究の現状やJSEAの取り組みなどを伝えた。
 
 「国連宇宙条約と米国2015年宇宙法」と題した、日本大学の甲斐素直教授の講演では、米国の宇宙関連法規の特徴や問題点などを解説。宇宙の資源について、米国が優先的な所有権を有するかのようにも受け取れる内容になっており、独占を禁じた国際法に抵触する問題点などを挙げ、「意図的に、宇宙条約の規制を免れられることを意図しており、違法である」と指摘した。

 2012年に「宇宙エレベーター構想」を打ち出したした大林組の石川洋二氏は、軌道エレベーターのピラーを構成するケーブルの挙動の研究を中心に、同社の取り組みの現状を紹介。静止軌道から上下両方向にカーボンナノチューブ製ケーブルを伸ばした場合のケーブルの振る舞いを解析した結果、ケーブルは最初コリオリで東西方向に運動し、一定以上伸びると重力や遠心力の大きさが勝って反対側に寄っていくとした。またクライマーの昇降運動によるコリオリの影響については、降下時の方が振幅が大きく、昇りと同時に行われた方が安定するなどと説明した。

 このほか、クライマーの性能や、地上基部のデザインなどに関する発表が行われた。(軌道エレベーター派 2016/5/28)


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