軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

今年も1年、ありがとうございました。

2011-12-30 23:56:39 | その他の雑記
 とうとう大晦日となりました。今年最後の1日、皆様どうお過ごしでしょうか。
 JpSECを終えて年越し準備、なんて流れが定着してきましたが、出先なものでまとまった更新ができず、申し訳ありません。
 それにしても、今年は東日本大震災があり、私の身辺も色々影響がありました。直接被災地にも行って。。。というか今現在いるんですが。軌道派としての活動でも、初の電子書籍『軌道エレベーターポケットブック』が出たのが震災翌日だったり。また、震災があったことで、図らずも年末のJpSECで久々に研究発表してみたりと。。。多くの方がそうでしょうが、激動の1年でしたね。

 宇宙開発の動向も、今年は軌道エレベーターの好敵手(とこっちが勝手に思っていた)スペースシャトルが退役という、節目となる年でもありました。民間の宇宙飛行計画が盛んになって庶民化が進む一方、失速感と目的意識の喪失を隠せない宇宙開発は、今後どこへ向かうのでしょうか?
 そうした寄る辺ない宇宙開発ビジョンのすき間を埋める材料の一つとして、軌道エレベーターにも脚光が浴びてももいいと期待していたのですが、思ったほど注目されませんでした。それはとりもなおさず、軌道エレベーターの話題性それ自体が、失速しかけているせいだと感じています。以前述べた、冬の時代が来ていうるのかも知れません。
 ただし、私はこれを歓迎しています。大衆の関心というものは、器が変わればすぐに形を変える水のようなものですし、JSEAもクライマーのゲームで遊んでいる興行団体のような一面を帯びてきている。そんな中であっても、私自身の目的意識は比較的はっきりしているので、あまりブレることはないと思えるからです。我が「軌道エレベーター派」には、まだまだやることがたくさんあるのです(でも実行する余裕が足りないのが悩みの種)。
 今年は「軌道」の名で電子書籍を出すという1歩を記すことができました。遅い歩みではありますが、来年も足跡を残したいものです。ごらんくださっている皆様、今年も1年、ありがとうございました。どうぞ良いお年を。

飯野UFOふれあい館に行ってきました

2011-12-26 23:24:29 | その他の雑記
 ゆえあって福島にいるのですが、この地に「飯野UFOふれあい館」なるものが存在するということを知り、「これは滞在中に見ておかねばなるまい」と決意し、行って参りました。
 飯野UFOふれあい館は、千貫森という名の山の中腹にあり、この山は昔からUFOの目撃が多いのだとか。UFOを模しているのであろう建物の受付でお金を払って振り向いたら驚愕。書棚に大量の 『ムー』が! UFO研究家だった故荒井欣一氏の蔵書が中心だそうですが、なんとディープな。。。これはスジガネ入りだ。続いて展示室に向かうと、聞き覚えのあるナレーションが。。。矢島正明さんの声ではないか!

 『スター・トレック』のカーク艦長の吹き替えでおなじみの、大ベテラン声優さんですが、矢追純一さんのUFO特集番組のナレーションも努めてました。案の定ビデオ上映してましたが、声色だけで記憶がよみがえりました。
 室内にはとんぼ返り宇宙人やフラットウッズ・モンスター(展示では宇宙人ですが、現地ではエイリアンという認識ではないらしい)といった、純真だった幼い頃の私が、こんな屈折した大人になる一因をつくった宇宙人たちが待っていました。久しぶりだな諸君。このほかにも定番のロズウェル事件やキャトル・ミューティレーションの資料、「CIA極秘ファイル」など、ツッコミ甲斐がありそうな展示の数々。
 開館は1992年だそうですが、とにかく70~80年代臭が強い。「どうせお決まりの"グレイ"が跳梁跋扈しているんだろう」などと高をくくっていたのですが、以前にも書いた昭和期の宇宙人情報が中心でした。ただし千貫森とUFOの関係をひもとく3D映像だけは別格で、太陽系の惑星たちが目の前に迫ってくる最新の映像には「すごい!」とびっくり。しかし、かえってほかの展示から浮いてる感じがしました。
 全体として手作り感が強く、地味でお世辞にも豪華とは言い難い。今の若い人たちには物足りなかろうし、今年は震災もあってリニューアルどころじゃないでしょう。しかし私にはわかる。この施設には、UFOと宇宙人へのがある。プロの仕事に愛もやる気も関係ないですけれども、それでも作り手の愛着はにじみ出るもんなんですよね。展示されていた『未知通信』という手作りの広報誌などに、その気持ちが表れていました。

 それにしても、所蔵している資料は相当な量で、有効利用したらいいのになあ。蔵書を電子化してデータベース化したり、SNSで怪しい情報発信したりすれば、増客につながるのでは? まあ、今は復興優先で余裕はないでしょうが、貴重な資料が散逸しないよう祈るばかりです。

 見学後は近くにある「UFO物産館」で「UFO飛び魚ラーメン」を食べ、「矢追純一監修 ユーターンレーダー」をあきらめ(2100円って!)、代わりに小さなアクセサリーとUFOサブレを買って帰りました。ちなみにふれあい館には山腹からの眺めが見える風呂があり、入場券で入浴もできます。みなさんも福島にお越しの際にはここへ来て、昔の宇宙人とふれあいましょう。



第4回宇宙エレベーター学会(JpSEC2011)、東京で開催

2011-12-20 23:18:05 | ニュース
 軌道エレベーター(あるいは宇宙エレベーター)に関する最新の動向や研究成果などを紹介する「第4回宇宙エレベーター学会」(JpSEC2011)が今月11日、東京都千代田区の日本大学で開かれ、宇宙開発や軌道エレベーターに関心を持つ多くの人たちが講演に耳を傾けた。
 一般社団法人宇宙エレベーター協会(JSEA)が、設立初年の2008年から毎年開いており、今年はJSEA会員や大学教授などが、技術・理論両面から大小約20の発表を行った。

 前半はエレベーターの昇降技術の開発状況や、今年8月に静岡県で開かれた「第3回宇宙エレベーター技術競技会」(JSETEC2011)の報告、次年度の開催内容などをJSEAスタッフらが発表。後半には、スペースデブリを無断で除去してはならないとする、デブリ問題の法的見解などが語られたほか、放射性廃棄物を投棄する活用案の発表では、東日本大震災で事故を起こした福島第一原発の廃棄物を、軌道エレベーターで処理した試算の一例が紹介された。
 「宇宙エレベーターの物理学」(オーム社)の著者で東海大学理学部講師の佐藤実氏=写真=は、軌道エレベーターの教育面での利用価値について述べ、軌道エレベーターそのものについて教えるだけでなく、それを想像性を広げる教育に役立てる可能性を強調。「まだ実現していないが原理的には難しくはなく、実現に手が届くかも知れない。そこに若い人たちが加われば新しい風ができ、世界を変えられるかも知れない」と訴えた。このほか、東京スカイツリーの建設に携わった大林組(東京都港区)が、仮想プランとしての軌道エレベーターの建造計画書の編集を進めていることを明らかにした。
(軌道エレベーター派 2011/12/20)

少しお待ちを

2011-12-15 22:30:32 | その他の雑記
 お陰さまで先日、「第4回宇宙エレベーター学会(JpSEC2011)」で、軌道エレベーターによる放射性廃棄物の処分(改訂版)」の発表を無事終えました。
 檀上で、「全文は後日アップします」とお伝えしましたが、ご覧になろうと思ってくださる方がおられましたら、今しばらくお待ちください。今追加で調べていることがあるので、収穫があれば反映させた上でアップしたいと思っているものでして。まとめるのは年明けになるかも知れません。代わりにダイジェスト的な記事は近く載せるつもりです。
 しかし、JpSECも今年で4回目で、私たちにとっては、これを片付けてようやく新年が迎えられるような、年末の恒例行事というか、締めのイベントになってきました。たとえ細々とでも続けていきたいものです。継続は力なり。
 それにしても、「軌道」と呼んでいたのは私だけでした(*´Д`) 「いつまで“軌道エレベーター”なんて言っているつもり?」なんてこと言われたりして。。。来年こそ見ておれよ。

JpSEC2011で研究発表します。

2011-12-10 00:24:25 | その他の雑記
 お知らせです。あす11日、日本大学法学部で「第4回宇宙エレベーター学会(JpSEC2011)」が開催されます。この中で、「軌道エレベーターによる放射性廃棄物の処分(改訂版)」を発表します。このサイトに載せた内容で先送りにしていた部分について手直しを加えたもので、今年は東日本大震災が起きたこともあり、福島第一原発から出る廃棄物処分の一例にも触れる予定です。
 なんか、予定のプログラムでは私の発表が「宇宙エレベーターの核廃棄物投棄利用について」となっているんですが、誰が何と言おうと「軌道」でやります。軌道派の殴り込みだ。お暇ならいらしてくださいませ。
 ちなみに当日、iPhone/iPad用アプリ「軌道エレベーターポケットブック」をPR用に印刷した小冊子を持っていこうと思っているので、この「自分は軌道エレベーター派である」とか「軌道エレベーター派を見た」などと申し出て下さった方に、若干名になりますが先着順で差し上げます。
 JpSEC2011の詳細については、こちらをご覧ください。