今回は,選挙本番の話を中心に説明します。
ダミー候補者も擁立できず,いよいよ一騎打ちとなった場合の戦い方です。
あとは,「公約勝負」で行くしかないのですが,裏マニュアル候補者の公約は,前述のとおり「影の市長が儲かる公約」に過ぎず,基本的に中身はありません。
従って,真っ向勝負でいっても,とうてい説得力がありません。
そこで,公約をうまく作っていく必要があります。
1 まずは「裏公約」ありき
とにかく,裏公約だけは絶対に確保する必要があります。しかし,これをまともにだすと,多くの有権者からは反発を食らいます。
そこで,裏公約をオブラードに包みます。
例えば,「福祉会館建設」が裏公約にある場合は,「高齢者と障害者に優しいまちづくり」をメインテーマにしておき,補助制度,医療制度の改善などをふれながら,その中に「福祉拠点としての施設の建設」をさりげなく入れておくのです。
2 対立候補者の公約をパクる
次に,対立候補者が結構鋭い公約を持ってきた場合,それで勝負をされたらたまったものではありません。そこで,公約勝負を避ける必要があります。
具体的には,「類似公約を出す」ということです。つまり,公約をパクるのです。
こうすることで,その公約での勝負を回避できます。もちろん,裏公約に抵触する場合はパクれませんが,それ以外の場合は好きなだけパクっていいのです。
公約をパクることで,勝負を回避することができると共に,対立候補者の票を分けることができるのです。
ちなみに,この公約パクリ,何も対立候補者がいる場合に限らず,通常の議員選挙のようにたくさん候補者がいる場合にも,「自分を有能に見せるため」だけの理由でパクるという事例もかなりあります。
3 公約は,対立候補者よりも広く浅く
一番理想的な公約,それは「いかように解釈できるもの」なのです。つまり,当選後に公約に縛られないものがベストなのです。
そこで,まず「抽象的,一般的内容」とすることが求められます。
その上で,対立候補者と公約で戦うためには,「広い範囲をカバー」する必要があります。中身なんかなくていいのです。とにかく,広ければそれで十分なのです。
例えば,「人に優しいまちづくり」「働く人を守る」「産業の発展」「人を育成する」「安全と安心のまちづくり」「財政再建」,この程度言っておけば,ほぼ全部網羅できていますし,中身は当選後幾らでもいじれます。
4 張りぼて肩書き
公約で戦いを回避するためには,相手から攻められにくい抽象的公約とする必要もあります。
それを裏付けるために,候補者の肩書きも「それなりの名前」を付ける必要があります。
例えば,前述の公約を例にすると「福祉制度研究会」「労働問題調査委員会」「経営者懇談会」「教育制度検討委員会」「家庭問題研究会」「防犯対策協議会」「市民オンブズマン」位の肩書きを付けておくのです。これで,公約の裏付けもできますし,対立候補者からの攻撃にも適当に回避できます。
当然,これらの組織はすべて「架空組織」で十分です。ようは,張りぼてなのです。
5 対立候補者にちょっとでも不利な公約があれば,そこだけ攻める
それでも公約の違いが現れてきた場合,なにしろこちらには中身がないわけですから,真っ向勝負では勝てません。
そこで,対立候補者の少しでも不利と思われる公約を徹底的に突っつきます。それは一つでも構いません。とにかく突っつきまくるのです。やくざの交渉術にもあるように,「小さな非を大きくする」のです。
例えば,対立候補者が「ごみ有料化」を打ち出したとします。これは,実質はともかく,ぱっと見は「新たな負担」に見えます。すると,この公約について集中的に食いつくのです。有料化とは負担をかけるだけだ,負担かけて何が変わるんだ,今のままでも十分やっていける,有料化で得をするのは誰だ,など,時にはあることないこと織り交ぜながら,とにかくそこだけ追求していくのです。
もちろん,腹の中はどう思っていても構いませんし,論破しようとする必要はありません。とにかく,「攻撃している」と見せればよいのです。
こうすることで,有権者は「政策論議をしている」ような錯覚を招くのです。しかも,これで,他の公約が争点になりません。
以上になります。つまり,中身のない公約を用意すると共に,時には相手の公約を拝借することで,公約真っ向勝負をできる限り回避するのです。あとは,組織力勝負ということになります。
以上で,対立候補者のつぶし方シリーズは終わります。
次回は,「正しい選挙期間中の運動方法」について説明します。
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ダミー候補者も擁立できず,いよいよ一騎打ちとなった場合の戦い方です。
あとは,「公約勝負」で行くしかないのですが,裏マニュアル候補者の公約は,前述のとおり「影の市長が儲かる公約」に過ぎず,基本的に中身はありません。
従って,真っ向勝負でいっても,とうてい説得力がありません。
そこで,公約をうまく作っていく必要があります。
1 まずは「裏公約」ありき
とにかく,裏公約だけは絶対に確保する必要があります。しかし,これをまともにだすと,多くの有権者からは反発を食らいます。
そこで,裏公約をオブラードに包みます。
例えば,「福祉会館建設」が裏公約にある場合は,「高齢者と障害者に優しいまちづくり」をメインテーマにしておき,補助制度,医療制度の改善などをふれながら,その中に「福祉拠点としての施設の建設」をさりげなく入れておくのです。
2 対立候補者の公約をパクる
次に,対立候補者が結構鋭い公約を持ってきた場合,それで勝負をされたらたまったものではありません。そこで,公約勝負を避ける必要があります。
具体的には,「類似公約を出す」ということです。つまり,公約をパクるのです。
こうすることで,その公約での勝負を回避できます。もちろん,裏公約に抵触する場合はパクれませんが,それ以外の場合は好きなだけパクっていいのです。
公約をパクることで,勝負を回避することができると共に,対立候補者の票を分けることができるのです。
ちなみに,この公約パクリ,何も対立候補者がいる場合に限らず,通常の議員選挙のようにたくさん候補者がいる場合にも,「自分を有能に見せるため」だけの理由でパクるという事例もかなりあります。
3 公約は,対立候補者よりも広く浅く
一番理想的な公約,それは「いかように解釈できるもの」なのです。つまり,当選後に公約に縛られないものがベストなのです。
そこで,まず「抽象的,一般的内容」とすることが求められます。
その上で,対立候補者と公約で戦うためには,「広い範囲をカバー」する必要があります。中身なんかなくていいのです。とにかく,広ければそれで十分なのです。
例えば,「人に優しいまちづくり」「働く人を守る」「産業の発展」「人を育成する」「安全と安心のまちづくり」「財政再建」,この程度言っておけば,ほぼ全部網羅できていますし,中身は当選後幾らでもいじれます。
4 張りぼて肩書き
公約で戦いを回避するためには,相手から攻められにくい抽象的公約とする必要もあります。
それを裏付けるために,候補者の肩書きも「それなりの名前」を付ける必要があります。
例えば,前述の公約を例にすると「福祉制度研究会」「労働問題調査委員会」「経営者懇談会」「教育制度検討委員会」「家庭問題研究会」「防犯対策協議会」「市民オンブズマン」位の肩書きを付けておくのです。これで,公約の裏付けもできますし,対立候補者からの攻撃にも適当に回避できます。
当然,これらの組織はすべて「架空組織」で十分です。ようは,張りぼてなのです。
5 対立候補者にちょっとでも不利な公約があれば,そこだけ攻める
それでも公約の違いが現れてきた場合,なにしろこちらには中身がないわけですから,真っ向勝負では勝てません。
そこで,対立候補者の少しでも不利と思われる公約を徹底的に突っつきます。それは一つでも構いません。とにかく突っつきまくるのです。やくざの交渉術にもあるように,「小さな非を大きくする」のです。
例えば,対立候補者が「ごみ有料化」を打ち出したとします。これは,実質はともかく,ぱっと見は「新たな負担」に見えます。すると,この公約について集中的に食いつくのです。有料化とは負担をかけるだけだ,負担かけて何が変わるんだ,今のままでも十分やっていける,有料化で得をするのは誰だ,など,時にはあることないこと織り交ぜながら,とにかくそこだけ追求していくのです。
もちろん,腹の中はどう思っていても構いませんし,論破しようとする必要はありません。とにかく,「攻撃している」と見せればよいのです。
こうすることで,有権者は「政策論議をしている」ような錯覚を招くのです。しかも,これで,他の公約が争点になりません。
以上になります。つまり,中身のない公約を用意すると共に,時には相手の公約を拝借することで,公約真っ向勝負をできる限り回避するのです。あとは,組織力勝負ということになります。
以上で,対立候補者のつぶし方シリーズは終わります。
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埋没化戦略は空っぽ候補にとり、結構有効ですね。
埋没化戦略は,空っぽ議員対策としては非常に効果的ですが,まじめな有権者からは「政策が見えてこない」という不平不満が寄せられるかもしれないいわば「両刃の剣」になるかもしれませんね。
ただ,空っぽ議員は,ぱくった政策の趣旨を十分理解していないはずですから,絶対ほころびは出るでしょうね。