北朝鮮、ミサイル基地を公開…発射強行を鮮明化

北朝鮮、ミサイル基地を公開…発射強行を鮮明化

８日、北朝鮮北西部・東倉里の発射場で、ミサイルに搭載される「人工衛星」を海外報道陣に説明する北朝鮮技術者＝ロイター

　【ソウル＝門間順平】北朝鮮は８日、同国北西部・東倉里の「朝鮮西海衛星発射場」で、「人工衛星」打ち上げと称して発射を予告している長距離弾道ミサイルを海外の専門家と報道陣に公開した。

　ミサイルは３段式ですでに発射台に設置されており、北朝鮮が国際社会の自制要求を無視して、発射を強行する構えが一層、鮮明になった。

　朝鮮中央通信によると、報道陣らは同発射場の「総配置図」や「発射総合指揮所」などのほか「地球観測衛星『光明星３号』」も見学した。同通信は燃料注入については触れていないが、韓国の通信社・聯合ニュースは９日、韓国政府当局者が「一両日中に燃料注入作業に移ると語った」と伝えた。終了までに２、３日かかることなどから、同ニュースは「発射は１３～１４日が最も有力」としている。

　朝鮮中央通信は今回の公開について「打ち上げの平和的性格を透明性をもって示すため、国際的慣例を超え、特例的に参観を認めた」と非軍事目的であることを改めて強調。衛星の目的については、「気象予報や資源探査をはじめとする必要なデータ収集」とした。
（2012年4月9日12時58分 読売新聞）