ゼミでボザ作品の演奏は管楽器において何度もありました。
ウジェーヌ・ボザは南仏ニースに生まれ、
1991年に亡くなったごく最近の作曲家です。
作風はフランス近代の手法を織り交ぜ、
アカデミックで親しみやすい作風と言えます。
これは近年のフランスの作曲家のひとつの方向性として、
新しさを出すことよりも条件を満たした、
よくできた曲を作曲します。
このオーボエとピアノのためのファンタジー・パストラールも、
冒頭のピアノは如実なドビュッシー風の並行進行に対して、
オーボエはエキゾチックな旋法によるモノローグで、
その後もさまざまなスタイルの表情を垣間見せます。
何がボザらしいかと言うとやや言いにくいのですが、
最後の速い部分1分30秒はピュアで屈託のない音楽と言えます。
そんなボザを演奏しているのは当時1年生で、
今年に2年生になった将来性大のペアでした。
オーボエ 河村真歩
ピアノ 下谷内李紅
ファンタジー・パストラール
題名はフランス語で「パストラーレ」ではなく、
「パストラール」と読みます。
この録音から2017年度のものになりました。
昨年までは忙しくこのように整理していくことができませんでした。
録音した曲目もあと少しとなりました。