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2004年から2018年まで活動した洗足学園音楽大学・延原ゼミの活動の様子を写真を交えて紹介しています。

編曲の可能性

2018-08-23 22:12:43 | 活動報告


編曲と言うと例えば弦楽四重奏をサクソフォーン四重奏、
とかそのまま音を置き換えることを考えることも多いでしょう。

いい作品を考える場合、選んだ楽器編成について、
その楽器の特性を活かすことが最大の命題です。
その意味ではそのまま音だけを移しても、
良くできている曲であればあるほど原曲よりは劣ってしまいます。

編曲と言ってもピアノ曲をサクソフォーン四重奏にする、
となると声部書法が変わることによって、
新たな音楽の可能性が出てきます。

このシューマンのピアノ曲であるアラベスクを、
サクソフォーン四重奏にすることは、
1つの楽器を4人で分担することで音それぞれが存在感を増し、
そこに編曲者の表現領域を注入できるのです。
そこにはシューマンの想定していなかった世界が広がります。
アラベスクとは唐草模様のような幾何学模様を意味します。

そんなサクソフォーンのロマン派への憧憬、
レパートリーの拡充はまだまだこれからです。

ソプラノサクソフォーン 中村紀仁
アルトサクソフォーン 岩﨑舞
テナーサクソフォーン 伊藤優花
バリトンサクソフォーン 渡邉真大

安彦大樹編曲 アラベスク 作品18


2018年に至る3年間は以前よりも編曲作品が減ったことと、
それを録音データとして残すまでに至らなかったことがあり、
ゼミ生の作編曲作品の録音としてはこの曲が最後になりました。


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