仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

2019年01月16日 | ムービー
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』(2015年/本広克行総監督・塩谷直義監督)を見た。
物語は、「"シビュラシステム"とは、人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能とし、それを数値化する機能を持つプログラム。犯罪に関しての数値は"犯罪係数"として計測され、罪を犯していない者でも規定値を超えれば"潜在犯"として裁かれていた。2116年7月、シビュラシステムの監視体制をくぐり抜け、武装した集団が日本に侵入した。システムが導入されて以降、前代未聞の密入国事件に常守朱公安局刑事課一係監視官(花澤香菜/声)は・・・」という内容。
シビュラシステムには輸出プログラムがあり、長期内戦状態にある東南アジア連合SEAUn(シーアン)は、紛争中心部の首都シャンバラフロートにこれを導入したのだが、この運用がどうにも怪しい。
治安の維持は依然として国家憲兵隊に委ねられているというのだから、日本は内戦の片側にいる勢力に強力な武器となるシステムを提供したにすぎないのではないかと思える。
権力側が紛争の中心地を制圧しているので、一見平和に見えるというわけだ。
「良い機会だ。外の世界ではどれ程平和というものが希少な価値を持つものか、その目で確かめてくるといい」との禾生壌宗公安局局長(榊原良子/声)の台詞があったが、確かに平和というものは、リアル世界においても、日本国内にいるだけではその有り難みが分からないものなのかもしれない。
また、「ねぇ、シーアン政府はあなた達の正体を知っているの?」という禾生局長に対する茜の台詞があったが、劇場版以前にテレビシリーズ全33話(2012年~2014年)があったらしいので、それも見なければ、この物語の全体像は分からないようだ。
残念。

曲がれ! スプーン

2018年04月25日 | ムービー
『曲がれ! スプーン』(2009年/本広克行監督)を見た。
物語は、「湾岸テレビの超常現象バラエティー"あすなろサイキック"のAD・桜井米(よね/長澤まさみ)は、視聴者からの情報を頼りに超常現象やエスパーを探し出す企画"ADさんの全国フシギ行脚"の担当を任された。厳しい担当ディレクター(甲本雅裕)の指示で日本全国を旅して回るものの、インチキ情報に振り回されてばかりなのだった。そして、クリスマスイブの日。"カフェ de 念力"という店で神田(細男/岩井秀人)という男と待ち合わせをしたよねだったが、そこでは、本物のエスパー達によるパーティーが開かれていて・・・」という内容。
超常現象バラエティー番組の司会をしている男を演じているのは、ユースケ・サンタマリア
誰よりも胡散臭く見える最高の配役だ。
(^。^)
パーティーに集まってきたエスパー達は全員ではないけれども、意外と能力が高いし、実生活の中で活用しているようなのがいい。
透視能力を使って、餡が尻尾までぎっしり詰まっているたい焼きを買ったりするのは少しばかりショボいような気もするけれども、まぁ、許される範囲ではないだろうか。
(^_^;)
河岡(諏訪雅)のテレキネシスは本格的だ。
自らの意思で何でも動かせる。
ただ、制御不能になることもあるらしく、何メートルも飛ばされてしまって、すっかり首が曲がってしまった工場長(松重豊)は何だか可哀想だ。
マスターの早乙女(志賀廣太郎)はまだまだ修行中の身らしかったが、彼の長年の夢のおかげで、救われた人もいるのだから、どんな小さな夢でも世の中に何らかの影響を与えることがあるのかもしれないなぁと面白く思ったのだった。

ジャズ大名

2013年12月20日 | 映画サークル
ましけ映画サークル12月例会は、仁左衛門企画の『ジャズ大名』(1986年/岡本喜八監督)だった。
物語は、「南北戦争(1861年~1865年)が終わったアメリカ合衆国。奴隷の身分から開放され自由を得たジョー(ロナルド・ネルソン)だったが、どこにも行くあてはなかった。川で弟サム(レニー・マーシュ)、従兄ルイ(ファーレズ・ウィッテッド)、叔父ボブ(ジョージ・スミス)の3人に出会い、新しい音楽を演奏しながら歩いている途中、アフリカまで乗船させてくれるというメキシコ商人アマンド(ミッキー・カーチス)にだまされてしまう。西へ西へと向かう船中でボブが死んでしまい、このままでは駄目だと決死の脱出を企てた3人だったが、嵐でボートは駿河の海岸に流れ着く。音楽好きな庵原藩主・海郷亮勝(古谷一行)は3人を医師・玄斉(殿山泰司)に手当てさせ、英語を話せる鈴川門之助(本田博太郎)を付き添わせるが、家老の石出九郎左衛門(財津一郎)は3人と亮勝を引き合わせない。地下の座敷牢から聞こえてくる音色が気になって仕方がない亮勝だったが・・・」という内容。
黒人俳優達4人の台詞はすべて英語だったが日本語字幕は無く、訛りのある日本語で台詞が被せられていたのは面白かった。
そして、最初の舞台はどうやらアメリカ南部に設定してあるらしかったのだが、映し出される画面には雪が積もっていたりして、暖かさは全然感じられなかった。
あの撮影はどう見ても冬の日本国内だ。
(^_^;)
描かれている時代は幕末だが、薩摩藩士によって殺された幕府の密偵の死骸を、わざわざ線を引いて分かりやすくした上で隣の藩との境界側に押し込み、無関係を決め込む庵原藩士の姿が面白い。
『踊る大捜査線THE MOVIE』(1998年/本広克行監督)ではもっと誇張した場面もあったが、いつの時代でも役人を面白おかしく描くとそのようになるのかもしれない。
(^。^)
例会終了後は恒例の忘年会。
日付が変わる少し前まで楽しんだのだった。

UDON

2009年02月28日 | ムービー
『UDON』(2006年/本広克行監督)を見た。
物語は、「うどん屋の息子・松井香助(ユースケ・サンタマリア)は、"ここにはうどんしかない!!夢がない!!"と故郷を後にしたが、志半ばにしてアメリカから戻って来た。友人・鈴木庄介(トータス松本)の紹介でタウン誌の仕事にありつき、数日前に偶然出会った宮川恭子(小西真奈美)とも同僚として再会する。発行部数の増加をめざして"うどん食べ歩きコラム"を始める香助達だったが・・・」という内容。
134分と上映時間が長く、何もかも詰め込みすぎ。
イベント終了後の会場ステージで、香助と庄介がウルフルズの「バンザイ~好きでよかった」を歌うあたりの場面はなかなか良かったのだが、その後がまた長い。
エピソードが多すぎて、まるでテレビの連続ドラマを3話くらい連続で見ているような感じだ。
さすがフジテレビ制作といったところか。
それとも、"実家が四国のうどん屋で、兄が後を継いでいる"という本広監督のエピソードを聞いたような気もするので、監督の思い入れがたくさん詰まっているということか。