仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

WXIII機動警察パトレイバー

2014年04月20日 | ムービー
シリーズ第3作『WXIII(ウェイステッドサーティーン)機動警察パトレイバー』(2001年/高山文彦総監督)を見た。
物語は、「2000年。東京湾に輸送機が墜落した数週間後から、湾岸数箇所でレイバー襲撃事件が続発した。警視庁城南警察署刑事・久住武史(綿引勝彦/声)と秦真一郎(平田広明/声)の2人は、聞き込み捜査で得た、事件発生現場付近で巨大なハゼが釣れていたという情報に関心を持ち、墜落した輸送機の貨物コンテナに不審な点があったことも相まって、2つの事件の関連性を探る。秦は事件の現場付近で出会った岬冴子(田中敦子/声)と、検査依頼に立ち寄った東都生物医学研究所内で偶然再会するのだが・・・」という内容。
前作もそうだが、この作品シリーズに登場する犯罪者はなかなかにイカレた人間の設定が多いのが特徴だ。
(^_^;)
ただ、これまでは犯罪事件を描きながらも過激な描写が皆無だったのであるが、この作品では惨殺死体や恐怖シーンが描かれているのが異なる点。
それと、本来の主役である警視庁特車二課第二小隊メンバーの活躍はほとんどなく、久住と秦が全編にわたって活躍する、いわゆるスピンオフのような作品になっているのが面白い。
まぁ、第二小隊の専用機98式AVイングラムに子供の頃に飼っていたペットの名前をつけるという泉野明(冨永みーな/声)のようなキャラクター設定等には少々うんざりもしていたので、ガラッと変わった登場人物達は新鮮味があって良かった。
その第二小隊は、第1作『機動警察パトレイバー the Movie』(1989年/押井守監督)のあと、第2作『機動警察パトレイバー2 the Movie』(1993年/押井守監督)では転属により構成メンバーが変わっていたのだが、本作品では当初の設定に戻されていた。
監督が代わったからというわけでもないだろうし、物語自体、過去の事件を振り返るという展開でもなかったことから、これらの3作品は時間的に連続しているものではないのだろうと思った。
"売り言葉に買い言葉"という久住と秦のやり取りにはそこそこ現実感もあって、なかなか面白い物語だった。

機動警察パトレイバー2 the Movie

2014年04月16日 | ムービー
『機動警察パトレイバー2 the Movie』(1993年/押井守監督)を見た。
物語は、「近未来。異教の地で国連PKO任務に当たっていた陸上自衛隊レイバー小隊は、ゲリラの戦闘グループに取り囲まれ攻撃を受けていたのだが、現場と本部の無線連絡では発砲許可を得ることができず、遂に反撃できないまま小隊は壊滅した。3年後の某日。封鎖中の横浜ベイブリッジ上に放置されていた1台の車両が犯行予告通り爆破炎上した事件は、自衛隊F-16Jらしき戦闘機のミサイル攻撃によるものだったのではないかとの疑惑がもたれた。情報が錯綜する中、南雲しのぶ(榊原良子/声)警視庁特車二課長代理兼第一小隊長、後藤喜一(大林隆介/声)同課第二小隊長の所に、陸幕調査部別室・荒川茂樹(竹中直人/声)と名乗る男が現れ、3年前のレイバー小隊壊滅の際の唯一の生存者・柘植行人(根津甚八/声)に対する捜索協力を非公式に依頼するのだった。その柘植(つげ)という男は・・・」という内容であり、ロボット技術を応用した歩行式の作業機械"レイバー"を使用した犯罪を取り締まることを目的として警視庁に配備されたのが"パトレイバー"で、その運用に当たるのが特車二課という設定である。
冒頭では、"あくまでも本部での意思決定を優先させる制服組と、自分達を攻撃してくる重火器と直接対峙している緊迫した状況の現場隊員"のやり取りが描かれていて、何だか「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!!」と似たような話にも思える。
(^。^)
日本国の代表として国連PKO活動に派遣されている自衛隊の一部隊が"発砲"するとなると、それなりの大事件なのだろうが、一応は規定が存在していて、参加部隊の隊員が自分の命を守る行動(武器使用)は"正当防衛"あるいは"自然権的武器使用"として権利が認めらているものではないかと思うのだが、どうなのだろうか。
荒川が"思ひ出のベイブリッジ"というカラオケ曲のVTRを証拠として南雲と後藤の2人に示し、歌詞の♪惚れて惚れて♪泣いて泣いて♪あぁ雨に濡れながら♪と、一々読み上げる場面は面白かった。
そして、これが"雨"ではなく"雪"だったら、南雲隊長の心情の比喩として面白かったのではないかとも思ったのだが、そこまでだとやり過ぎということだったのか。
(^_^;)
後藤隊長には少し残念な展開になったようだ。