仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ペギー・スーの結婚

2018年09月30日 | ムービー
『ペギー・スーの結婚(原題Peggy Sue Got Married)』(1986年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「父の電器店の仕事を継ぎ、地元のケーブルテレビ局のショッピング番組で調子良く仕事をしているチャーリー・ボーデル(クレイジー・チャーリー/ニコラス・ケイジ)。浮気をした夫が許せなくて、彼との離婚を決意した妻のペギー・スー(キャスリーン・ターナー)。二人は別居中で、ペギーは娘ベス(ヘレン・ハント)と暮しているのだった。そんなある日、ペギーは娘に堰き立てられて気の進まないブキャナン高校1960年度卒業生の同窓会に出席した。学生時代は馬鹿にされていたものの事業で大成功したリチャード・ロビック(バリー・ミラー)が同窓会キングに選ばれ、クイーンにはペギー・スーが選ばれた。彼女を称える大合唱が始まり、あまりの興奮状態から気絶してしまったペギー・スーは・・・」という内容。
目覚めるとそこは1960年。
クラシックカーが走り、ラジオから流れる曲はオールディーズだ。
(^_^)
25年前の我が家に帰り、久しぶりに会った母親イヴリン(バーバラ・ハリス)に「ママがこんなに若いなんて」と感慨深く言うものの父親ジャック(ドン・マレー)にはほとんど無反応。
やはり父親というのは悲しい存在のようだ。
(^_^;)
妹のナンシー(ソフィア・コッポラ)がチョコレートを食べようとした時に「赤いのは食べないで。身体に悪いの」と言った時には、高校生に戻ったとはいえ、やっぱり母親が染み付いてるんだなぁと少し笑ってしまった。
(^_^)
また、25年後の世界では死んでしまっている祖父バーニー(リオン・エイムズ)と祖母エリザベス(モーリン・オサリヴァン)の存在も悩んでいるペギー・スーにとっては大きかったようだ。
ベスの助言は素晴らしかったし、自分の子供に祖母の名前をつけただなんて本当に大好きな存在だったのだろう。
これはなかなか面白い作品だった。

サンキュー・スモーキング

2014年10月14日 | 映画サークル
9月30日(火)に行われた"ましけ映画サークル9月例会"は、仁左衛門企画『サンキュー・スモーキング(原題:Thank You for Smoking)』(2005年/ジェイソン・ライトマン監督/アメリカ)だった。
物語は、「タバコ研究アカデミー広報部長ニック・ネイラー(アーロン・エッカート)は、"情報操作の王"とまで言われるロビイスト。彼の仕事は、タバコ業界が作ったタバコの影響に関する研究結果を発表し、巧みな話術で人々を丸め込むことだった。世間の嫌われ者を自認する彼の仲間であり友人であるのは、アルコール業界のポリー・ベイリー(マリア・ベロ)と銃器業界のボビー・ジェイ・ブリス(デヴィッド・ケックナー)だけ。"モッズ特捜隊"の食事会で互いの業界の死亡者数を競っていた。そんな彼に近づいてきたのが美人記者ヘザー・ホロウェイ(ケイティ・ホームズ)で、すっかり気を許したニックは・・・」という内容。
タバコ業界のドンであるキャプテン(ロバート・デュヴァル)は、ニックをすっかり気に入り、彼の上司BR(J・K・シモンズ)ですら乗せたことがない自家用ジェット機を使用させるのだが、その際「君は我々のファミリーの一員だ」と言って信頼を示す。
このキャプテン役のロバート・デュヴァルは、『ゴッドファーザー(原題:The Godfather』(1972年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)において、ドン・コルレオーネのファミリーでコンシリオーリ(相談役)のトムを演じた俳優。
そこに気付いた人は、この"ファミリー"という言葉に「おーっ!!」と反応したに違いない。
(^。^)
一人息子ジョーイ(キャメロン・ブライト)の小学校で、父親の仕事について話す場面が登場する序盤では、コメディ映画なのかと思ったのだが、コミカルではあるものの、現代アメリカの社会問題を取り上げたうえで、子供に対する親の責任、ディベートの面白さをも取り上げたとても興味深い物語だった。
キャプテンがタバコの香りではなく、ミントジュレップに添えられているミントの葉の香りを楽しんでいるというのも面白い。
(^_^)

グッドフェローズ

2010年11月03日 | ムービー
『グッドフェローズ(原題Goodfellas)』(1990年/マーティン・スコセッシ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「子供の頃からマフィアの世界に憧れ、ブルックリンのボスであるシセロ(ポール・ソルビノ)の組織で使い走りを始めたヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)は、やがて本物のマフィアとして犯罪に手を染めるようになる。カレン(ロレイン・ブラッコ)との結婚後も、仲間のジミー・コンウェイ(ロバート・デ・ニーロ)、トミー・デビート(ジョー・ペシ)と共に強奪を繰り返し、1978年、遂にケネディ空港で犯罪史上空前の600万ドル強奪事件を成功させるが、当然、威信をかけたFBIの捜査が始まって・・・」という内容。
これと同じくアメリカのマフィアを取り上げた映画『ゴッドファーザー』(1972年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)が幹部達の世界を描いた物語だったのに対して、これは下っ端達の物語。
幹部になる絶対条件の一つは「イタリア人であること」らしく、下っ端はいつまで経っても下っ端のようだ。
原作は実話を元にしているとのことなので、おそらくそれも本当の話なのだろう。
何としても立場は変えようがないので、自分達で悪事を企画してボスの了解を得た後、仲間を集めて実行し、上前は撥ねられるが身の安全は図れるという構図になっているのか。
しかし、仲間内での裏切りが激しいことから、どうやっても安全ではない。
まったく凄い世界だ。

恋するための3つのルール

2009年11月25日 | ムービー
『恋するための3つのルール(原題Mickey Blue Eyes)』(1999年/ケリー・マキン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ニューヨークのオークションハウスでディーラーをしているマイケル(ヒュー・グラント)は、高校の教師をしている恋人ジーナ(ジーン・トリプルホーン)にプロポーズする。しかし、彼女は父フランク(ジェームス・カーン)がマフィアの一員であることから、彼のためを思い、これを断ってしまうのだった。何とか彼女に連絡を取りたいマイケルは、父が経営するというレストランを訪ねるのだが・・・」という内容。
レストランの名前が"ザ・ラ・トラトリア"というヘンテコな名前だったり、イタリアレストランで"BEER"を「ビー」と"R"を発音しないで注文したりする、妙なこだわりが少し面白い。
また、ファミリーが登場する時の音楽が『ゴッドファーザーPART2』(1974年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)のテーマ曲に似せてあるし、ゴッドファーザー"ビトー・コルレオーネ"をもじった"ビート"というボスが登場する等、少しパロディになっている所もくすくすと笑えるのだった。
(^_^)
そして、「彼等が触れば何でも腐る」とジーナが言う通り、初めは強気だったマイケルも徐々にファミリーに取り込まれていくのが面白くもあり、恐ろしくも感じる部分だ。
さしたる盛り上がりも無いままに小ネタが続けて出てくるのだが、一番笑えたのは、マイケルの机の上に置いてある・・・という場面だろう。
(^o^)
解らないのは、やはり邦題。
原題の『Mickey Blue Eyes』が『恋するための3つのルール』になっているのだが、その3つとは一体何なのか。
ジーナが"頼み事、小さな嘘、泥沼"と、それらしきことを言ってはいたが・・・。
まさか。
この邦題を付けた人に伺ってみたいものである。

ゴッドファーザーPART3

2009年05月07日 | ムービー
『ゴッドファーザーPART3(原題The Godfather Part3)』(1990年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)を見た。
前作『ゴッドファーザーPART2』(1974年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)から16年後に公開された続編である。
物語は、「フレデリコ・コルレオーネ(フレド/ジョン・カザール)の死から20年が経った頃、コルレオーネ・ファミリーは再びニューヨークに拠点を構えていた。マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)は、娘メリー(ソフィア・コッポラ)を代表者として"ビトー・コルレオーネ財団"を作る等して、別れた妻ケイ(ダイアン・キートン)にかつて約束したファミリー合法化計画の実行途中だった。しかし、妹コニー(タリア・シャイア)が連れてきたビンセント(アンディ・ガルシア)とコルレオーネ・ファミリーの地盤を引き継いだジョーイ・ザザ(ジョー・マンテーニャ)が引き起こした騒動をきっかけとして・・・」という内容。
これまでファミリーの仕事に一切係わることなど無かった妹コニーが、なぜマフィアの世界に出張ってきたのか不思議だが、亡き兄サンティノ・コルレオーネ(ソニー/ジェームズ・カーン)の息子ビンセント可愛さのあまりか、それとも移り変わった時代を表現するための象徴として使ったのか。
ビンセントの短気な性格がソニーと似ているという設定が面白かったし、息子アンソニー(フランク・ダンブロシオ)にファミリーを継がせることを諦めたマイケルが、ビンセントを育てるために与えた幾つかの言葉「敵を憎むな。冷静な判断の妨げになる」「本心を言葉にす出すな」等はなかなか教訓になる。
(^_^)
しかし、前作と前々作の出来があまりにも良過ぎただけに、この物語はかなり見劣りする内容に思えてしまうのが残念だ。
フランシス・フォード・コッポラ(製作・監督)は、全体としての完成度が低くなったとしても、マイケルの最期を描くことにこだわったのだろうか。

ゴッドファーザーPART2

2006年03月28日 | ムービー
『ゴッドファーザーPART2』(1974年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)を見た。
続編にもかかわらずアカデミー賞6部門を受賞したというだけあって、確かに見ごたえがあったが、時間もとにかく長くて、3時間20分もあった。
内容は、主人公マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)と父親ビトー・コルレオーネ(ロバート・デ・ニーロ)のそれぞれの時代を別々に描いていて、この2人の役者の共演はまったく無い構成になっている。
見ている時間が映画2本分なら、内容もまるで2本の映画を同時進行で見ているような感じで、2代目ゴッドファーザーの話と初代ゴッドファーザーが誕生する過程とが対比して描かれているのだ。
話は前作と同じようなパーティーのシーンから始まったが、ニューヨークを離れた2代目ファミリーを表現する音楽はとてもアメリカ的で、登場人物や背景の色使いには原色があふれているのに対して、初代が登場するシーンは赤茶けた衣装やセットが使われていて、それが不思議に古い時代を感じさせていた。
また、前作のテーマ曲が流れたのは、この『PART2』の中では1回だけで、ゴッドファーザー/ビトー・コルレオーネのファミリーの誕生を示すシーンでとても効果的な使われ方をしていたのだが、前作の遺産を安易に使わなかったこともこの映画の高い評価につながったのかもしれない。
ゴッドファーザーの3人の息子のうち、次男フレデリコ・コルレオーネ(フレド/ジョン・カザール)にはマフィアの適性がなさそうだったのだが、弟マイケルにボスの座を奪われてもその世界に居続ける姿が何だか哀れに見えた。
随分とたくさんの賞を受けているだけあって、これはとても面白い作品だった。

ゴッドファーザー

2006年03月20日 | ムービー
『ゴッドファーザー(原題The Godfather)』(1972年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)を見た。
随分と昔に一度見た映画なので細かなエピソードは忘れていて、有料道路の入口(?)での待ち伏せシーンを覚えていたくらいだった。
会食のシーンで事件が起きるのは、別の映画だったか。
当時この映画がどれだけヒットしたのかは良く分からないのだが、テーマ曲に日本語の歌詞がつけられ「やがて~ふたりのあさがくる~♪」と歌われていたのが妙に頭に残っていて、このテーマを耳にするとその歌詞が思い出されてしまうのがイヤだ。
まったく余計なことをしてくれたと思うのだが、『スターウォーズ』(1977年/ジョージ・ルーカス監督/アメリカ)のテーマ曲にも日本語の歌詞がつけられたというから、これは当時の流行だったのか。
印象的なのは、ドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が倒れるシーンで、孫の笑い声を殊更大きく響かせているところ。
これは、日本映画の『タンポポ』(1985年/伊丹十三監督/東宝)が似たようなことをしていた。
また、イタリアマフィアを描いた映画であるにもかかわらず、"マフィア"と表現せずにひたすら"ファミリー"としている点が面白いのだが、これは相当イタリア人社会に気を使ったことらしい。
さて、この映画には続きがあるようなので、次は『ゴッドファーザーPART2』(1974年/フランシス・フォード・コッポラ監督/アメリカ)を見てみよう。