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チョン室長は「金正恩委員長は、朝鮮半島の完全な非核化に対する本人の確固たる意志を再確認し、・・・

2018-09-06 | 朝鮮:南北対話

18~20日、平壌で南北首脳会談…金正恩「非核化」を確約

登録:2018-09-06 11:36 修正:2018-09-06 12:29

特使団の訪朝結果発表 
首脳会談日程など4項目合意 
来週明け、板門店で首脳会談の実務会談 
金委員長「非核化」を米国とも緊密に協力 
南北の軍事的緊張緩和について具体的方案合意へ 
南北共同連絡事務所は首脳会談前に開所


4月27日、板門店の平和の家で開かれた南北首脳会談で、文在寅大統領(右)が北朝鮮の金正恩国務委員長と話し合っている。北朝鮮と米国が息を整えている間、南北はさらに速度をあげなければならない=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の第3回南北首脳会談が18~20日、平壌(ピョンヤン)で開かれる。

 チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長を首席代表とした文在寅大統領の対北朝鮮特別使節団は6日、記者会見でこのように明らかにし、「会談の準備のための儀典、警護、通信、報道に関する高位実務協議を来週初め、板門店(パンムンジョム)で開くことにした」と発表した。また、4・27板門店第1回首脳会談で合意した開城(ケソン)の南北共同連絡事務所は、平壌南北首脳会談の開催前に開所することで合意したと明らかにした。

 前日、西海直航路を利用して特別機便で平壌を訪れたチョン・ウィヨン室長は、この日の会見で「5日午前、平壌到着後に金正恩国務委員長に会い、文在寅大統領の親書を渡し、首脳会談開催など南北関係の諸般の懸案について幅広く深度ある協議を進めた」とし、「南北首脳会談では板門店宣言の履行成果の点検および今後の推進方向を確認し、朝鮮半島の恒久的平和定着と共同繁栄に向けた問題、特に朝鮮半島の非核化に向けた実践的な方策について協議することにした」と明らかにした。

 
文在寅大統領の対北朝鮮特別使節団を率いて平壌を訪問したチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長が6日午前、大統領府で訪朝結果を説明している。右からチョン・ウィヨン国家安保室長、チョン・ヘソン統一部次官、ユン・ゴニョン大統領府国政状況室長/大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 さらに、チョン室長は「金正恩委員長は、朝鮮半島の完全な非核化に対する本人の確固たる意志を再確認し、このために南北間はもちろん米国とも緊密に協力していく意思を表明した」と伝え、すぐに米国を訪問して金委員長の意思をドナルド・トランプ大統領など米国指導部に直接伝える計画だと付け加えた。先月24日、マイク・ポンペオ米国務長官の訪朝取り消しで表面化した朝米間の膠着局面に変化が起きることで、平壌南北首脳会談期間前後にポンペオ長官の訪朝が再び推進されるかが注目される。

 特使団はこれとともに、南北間で進行中の軍事的緊張緩和のための対話を継続して進展させ、「南北首脳会談を機に、相互の信頼構築と武力衝突の防止に関する具体的な方案に合意することを決定した」とチョン室長は伝えた。

以下はチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長の記者会見全文

大統領特使団は昨夜遅い時間に帰って来ました。

特使団は、訪朝を通じて北朝鮮側と南北関係の発展、朝鮮半島の非核化や平和定着問題を幅広く協議しました。特使団は午前に平壌に到着後、金正恩国務委員長に会い、文在寅大統領の親書を渡し、首脳会談開催など、南北関係の諸般の懸案に対して幅広く深度ある協議を進めました。金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党中央委員会副委員長をはじめ北側の高官たちと会い、南北首脳の意志を実現するための具体的な案を協議しました。

 第一に、南と北は9月18日から20日まで2泊3日、平壌で南北首脳会談を開催することで合意し、会談の準備のための儀典、警護、通信、報道に関する高位実務協議を来週初めに板門店で開くことにしました。

 南北首脳会談では、板門店宣言の履行成果の点検および今後の推進方向を確認し、朝鮮半島の恒久的平和定着および共同繁栄に向けた問題、特に朝鮮半島非核化に向けた実践的な方策について協議することにしました。

 第二に、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化に対する本人の確固たる意志を再確認し、そのために南北間はもちろん、米国とも緊密に協力していく意思を表明しました。

 第三に、現在南北間で進行中の軍事的緊張緩和のための対話を継続して進展させ、南北首脳会談をきっかけに相互の信頼構築と武力衝突の防止に関する具体的な方案に合意することにしました。

 第四に、南北は双方の当局者が常駐する南北共同連絡事務所を南北首脳会談の開催前に開所することにし、必要な協力をしていくことにしました。

 今回の特使訪朝の結果は、米国など関係国に詳しく説明し、緊密に協力していきます。

 今後、南と北は忍耐心を持って地道に努力していくことにより、南北関係の発展、朝鮮半島の非核化および平和定着でより実質的な進展を遂げていきます。

 特使団の訪朝状況を見守りながら応援してくださった国民の皆様、改めて感謝申し上げます。

キム・ボヒョプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国政府はこの日午前、北朝鮮に通知文を送って特使団の派遣を提案。北朝鮮が受け入れを表明したという。

2018-09-01 | 朝鮮:南北対話

韓国大統領の特使団が9月5日に訪朝 首脳会談日程など協議

2018/08/31 18:56

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は来月5日、平壌に特別使節団を派遣する。青瓦台(大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が31日、発表した。

文大統領(左)と金委員長(コラージュ)=(聯合ニュース)
文大統領(左)と金委員長(コラージュ)=(聯合ニュース)

 朝鮮半島の非核化を巡る北朝鮮と米国の交渉が膠着(こうちゃく)しているとの指摘が一部でささやかれる中、今回の特使団派遣により、9月に開催を予定している南北首脳会談の準備が本格化し、状況打開につながるのか注目が集まる。

 韓国政府はこの日午前、北朝鮮に通知文を送って特使団の派遣を提案。北朝鮮が受け入れを表明したという。

 金報道官は特使団について、「(9月中の平壌開催で合意している)南北首脳会談の具体的な日程や南北関係の発展、朝鮮半島の非核化、平和定着などを幅広く協議する」とし、「重要な時期に南北首脳会談が開かれるため、南北が緊密に、内容の濃い会談をするために特使団が平壌に行くことになった」と説明した。

 また、「韓国側だけが(特使の派遣を)考えたわけではなく、南北双方がいろいろなルートを通じてこの問題を協議した。この時点で特使の派遣が必要だと判断した」と述べた。

 特使の人選や特使団の規模に関しては「まだ決まっておらず、協議する予定」と説明した

 9月5日に決まった理由については、「南北首脳が9月中に平壌で会談するため、その合意内容を守るためには9月5日よりも遅くなってはならないと判断したようだ」と説明した。

 北朝鮮が建国記念日とする9月9日まで特使団が北朝鮮にとどまる可能性については、「9月5日に行って9日までいるのは期間が長いのではないか」と述べた。

 特使団が北朝鮮で誰と会うかについては、検討している内容はあるが決定していないとし、決定すれば、誰が誰に会うのか、何日滞在するのか、どのように訪朝するのかなどについて発表すると伝えた。

 南北首脳会談を巡る交渉が円滑に進まなかったために特使団を派遣することにしたのかとの質問に対しては、「円滑でなければ特使団自体が行けないだろう。きわめて正常な協議の過程(での訪朝)」と答えた。 

 金報道官は南北間には多様な対話ルートがあり、ポンペオ米国務長官の訪朝中止が決まった後も対話を続けており、その対話の結果が特使団の派遣と説明した。

 また「南北首脳会談の内容についてわが政府と米国は常に緊密に情報を交換し、協議している」と強調した。 

yugiri@yna.co.kr


「秋の首脳会談」の開催時期を8月末に早めるため、情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫(ソ・フン)院長が近く訪朝して北朝鮮と協議する可能性が高いと報じている。

2018-08-01 | 朝鮮:南北対話

8月に南北首脳会談? 

韓国大統領府「何も決まっていない」

2018/08/01 10:24

【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)の高官は1日、8月中の南北首脳会談開催が取り沙汰されていることと関連し、記者団に「首脳会談について何も決まったことはない」と伝えた。

文在寅大統領(右)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は4月27日に軍事境界線がある板門店で会談した(資料写真)=(聯合ニュース)
文在寅大統領(右)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は4月27日に軍事境界線がある板門店で会談した(資料写真)=(聯合ニュース)

 韓国の一部メディアは、南北が4月の首脳会談で合意した「秋の首脳会談」の開催時期を8月末に早めるため、情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫(ソ・フン)院長が近く訪朝して北朝鮮と協議する可能性が高いと報じている。

 同高官は前日にも、南北首脳会談を巡り「双方で高度な政務的判断があるだろう」と述べ、現段階では開催時期を予測しがたいと説明していた。

 一方、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)に合わせた特別赦免を実施するかどうかについて、同高官は「特赦はないだろう」と伝えた。文大統領は昨年12月29日に6444人を対象に初の特赦を実施した。

tnak51@yna.co.kr


「生態系の宝庫」として知られる京畿道坡州(パジュ)の非武装地帯(DMZ)と平和世界の道一円で、絶滅危惧種のヒメバイカモ、クロツラヘラサギ、ヤマネコなどの希少動物・植物が大挙発見された。

2018-07-29 | 朝鮮:南北対話

坡州DMZ調査の結果…やはり“生態系の宝庫”

登録:2018-07-25 22:22 修正:2018-07-28 07:17

京畿道坡州の“平和世界の道”一円で生態資源調査 
クレマチス・トリコトマ、ウマノスズクサなど希少植物22種発見 
絶滅危機のオジロワシ、クロツラヘラサギなど鳥類79種も

 
                                            京畿道坡州市の平和世界の道6コース(出版都市道)一円に造成されたアカシデ群落地=京畿道提供//ハンギョレ新聞社

 「生態系の宝庫」として知られる京畿道坡州(パジュ)の非武装地帯(DMZ)と平和世界の道一円で、絶滅危惧種のヒメバイカモ、クロツラヘラサギ、ヤマネコなどの希少動物・植物が大挙発見された。

 京畿道は今年3月から7月までの4カ月間、坡州出版都市~伴鴎亭~チャンナム橋に続く坡州平和世界の道4コース(67キロメートル)で「2018上半期生態資源調査活動」を行った結果、合計100科・327属・575種の植物が発見されたと25日、明らかにした。このうち、クレマチス・トリコトマ、ウマノスズクサなど希少植物22種、チョウセンシオン、イチリンザキセンニントウなど特産植物13種と共に、レッドリスト(国際自然保護連盟が作成する絶滅危機野生生物目録)植物も10種が含まれていた。

 「鳥の天国」という名声にふさわしく、鳥類もオシドリ、タマシギ、マナヅル、ハヤブサなど9種の天然記念物を含む14目・34科・56属・79種・9781個体が把握された。絶滅危機1級のオジロワシ、クロツラヘラサギと絶滅危機2級のヒシクイ、マナヅル、ワシ、ヘラサギ、アカハラダカなども把握された。

 特に平和世界の道6コース(出版都市道)一円では、極相林であるアカシデ群落地と絶滅危惧種2級のヒメバイカモが初めて発見された。アカシデは森の変化の最終段階で主に観察される種として、生態系が健康を維持しているという意味だ。哺乳類では平和世界の道の随所でキバノロ、イノシシとともに絶滅危機2級の最上位捕食者ヤマネコの棲息地も確認された。

 
                                          京畿道坡州の非武装地帯と平和世界の道一円で発見された絶滅危機植物のヒメバイカモ=京畿道提供//ハンギョレ新聞社
パク・ギョンマン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

カン長官はまた、8月初めにシンガポールで開かれるアセアン地域安保フォーラム(ARF)を契機に、リ・ヨンホ北朝鮮外相との会談を推進する意志も明らかにした。

2018-06-20 | 朝鮮:南北対話

カン・ギョンファ外交長官「ポンペオは北朝鮮と早い時期にまた会うと話した」

登録:2018-06-18 22:21 修正:2018-06-19 07:23
 
就任1周年記者会見…「年内に終戦宣言推進が目標」 
「北が実質的な非核化措置を取るまで対北朝鮮制裁を維持」 
8月シンガポールでリ・ヨンホ北朝鮮外相との会談を推進

 
カン・ギョンファ外交部長官が18日午前、ソウル市都染洞の外交部庁舎で就任1周年をむかえメディアブリーフィングをしている/聯合ニュース

 カン・ギョンファ外交部長官は、朝鮮戦争の終息を宣言する“終戦宣言”について「年内に推進することが政府の目的」とし「時期や形式は柔軟性を持って対処していこうと考える」と18日明らかにした。

 カン長官はこの日午前、ソウル市都染洞(トリョムドン)の外交部庁舎で就任1周年記者会見を行い、「(終戦問題と関連して)米国側と緊密に協議をしており、朝米首脳レベルでも議論になったと承知している」とし、このように述べた。彼女は「(朝米共同宣言で)板門店(パンムンジョム)宣言を再確認した。これを通じて米国側にも意志があることが確認された」として「中国も重要な役割を果たすことができるだろう」と付け加えた。これに先立って南北首脳は、4・27板門店宣言(3条3項)で「今年終戦を宣言」することで合意した。

 カン長官はこの日、今回の朝米首脳会談の意味に関しては「南北関係と朝米関係が好循環して、発展できる制度的枠組みが揃った」と指摘した。今後の朝米高位級交渉と関連しては、マイク・ポンペオ米国務長官から「早い時期に再び北朝鮮と対座する」という話をこの日の朝の電話で聞いたと紹介した。カン長官は「ポンペオ長官の意志は速度感をもって臨むということ」と伝えた。関心を集めたドナルド・トランプ米大統領と金正恩北朝鮮国務委員長との電話通話に関しては「まだ具体的に推進されているわけではない」という答をポンペオ長官から得た」と説明した。

 カン長官は、対北朝鮮制裁の解除時期については「北朝鮮が実質的な非核化の進展を、意味ある実質的な非核化措置を取るまでは制裁は維持しなければならないというのが私たちの立場」だとし「(制裁の再考時点と関連しては)米国と常に緊密に共助・共有していくだろう」と答えた。

 カン長官はまた、8月初めにシンガポールで開かれるアセアン地域安保フォーラム(ARF)を契機に、リ・ヨンホ北朝鮮外相との会談を推進する意志も明らかにした。彼女は「緊密に準備し、良い会談になるように努力する」と話した。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

「段階的・同時的アプローチ、安全保障、  北朝鮮から直接聞いてみる必要あり、  南北、朝米首脳会談が重要」

2018-04-03 | 朝鮮:南北対話

米国「『完全な非核化』は妥協の対象ではない…北朝鮮のアプローチ直接聞いてみなければ」

登録:2018-04-03 05:46 修正:2018-04-03 07:21

マーク・ナッパ―駐韓米国大使代理  
「北朝鮮と対話する用意…目的はCVID 
リビアと北朝鮮の状況比べるのは不適切」 
 
「段階的・同時的アプローチ、安全保障 
北朝鮮から直接聞いてみる必要あり 
南北、朝米首脳会談が重要」

マーク・ナッパ―駐韓米国大使代理(左から2番目)が今月2日昼、ソウル中区プレスセンターで「北朝鮮の核・ミサイル問題と米政府の対応」をテーマに開かれた緊急懇談会で発言している=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 マーク・ナッパ―駐韓米国大使代理が2日、「我々は北朝鮮と対話する用意があるが、何よりも我々が(北朝鮮に)会うのはCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)のため」とし、「これは必要であり、妥協の対象ではない」と述べた。

 ナッパ―大使代理は同日、ソウルプレスセンターで、韓米クラブが「北朝鮮の核・ミサイル問題と米政府の対応」をテーマに開いた緊急懇談会の基調演説で、「我々は(核)問題の解決につながる可能性もある最近の(状況の)進展を心から歓迎するが、我々の政策には変わりがないという点を明確にしたい」と強調した。

 彼は「トランプ政府が構想した核問題の解決」と関連し、いわゆる「先核廃棄、後補償」方式の「リビア式解決策」を適用するかどうかを問う質問に、「リビア式解決策やウクライナ式解決策あるいは戦略を取り上げることについて、慎重になる必要がある」としたうえで、「あまり深く解析しないでほしい。このような話をする人は一連の過程に直接関係のない場合が多い」と答えた。

 また、大統領府が「リビア式解決策」に反対意思を明らかにしたことと関連し、「それぞれの状況が特異(unique)であると思う」とし、「リビアは全面的な内戦直前の国で、国際的に補償金問題(1988年米パンナム機爆発事件関連)もあった。北朝鮮の事例とは異なる様々な状況が展開されていた。二つの状況を比較するのは賢明とは言えないかもしれない」と指摘した。彼は「北朝鮮の場合は、韓米が知恵を集め、北朝鮮に最も適したアプローチを見出すのが重要だと思う」と付け加えた。

 ナッパ―大使代理はさらに、「米国政府にとって重要だったのは、チョン・ウィヨン(大統領府国家安保)室長が『金正恩(キム・ジョンウン)は非核化過程への意志を持っている』と話したこと」だとし、「我々が金正恩の非核化への意志について聞いたのはそれが初めて」だったと述べた。彼は「我々としてはその計画についてさらに知りたい」としながらも、「しかし、結論は、昔も今も我々が(北朝鮮と)向かい合う時までCVIDということであり、これを満たさないことは受け入れられない」と改めて強調した。

 ナッパ―大使代理は北朝鮮の金正恩労働党委員長が訪中当時、非核化と関連して言及した「段階的・同時的」措置については「段階的・同時的アプローチと非核化に向けた(体制)『安全保障』が何を意味するかについては、北朝鮮と向かい合ってみなければ分からない」と述べた。彼は「過去には(安全保障と言えば)在韓米軍の撤退を意味した。もちろんこれは、我々が受け入れられるものではない」とし、「(これは)南北首脳会談や朝米首脳会談の重要性を示している」と付け加えた。ナッパ―大使代理は「米国は北朝鮮から直接彼らの言う段階的・同時的アプローチがどのような意味なのかを聞く必要がある。我々がさらに知るべきことがあるというのが、首脳会談の重要性を裏付けている」と説明した。

 中国が今後、北朝鮮の「後見国」として名乗り出ることで、米国の影響力を弱める可能性など、中国の役割に対する質問に対し、ナッパ―大使代理は「その前提に同意しない」としたうえで、「中国はとても協力的であり、国連安保理の制裁を履行するために努力してきた。もちろん、中国は(制裁関連で)より多くの役割を果たせると思うが、同時に中国が肯定的な役割を果たそうとする処置が(朝鮮半島問題への)介入や米国の影響力の弱体化に向けたものではないと思う」と答えた。

 このほか、同日、ナッパ―大使代理の基調演説で目を引いたのは、韓米自由貿易協定に関する言及と韓日関係修復の重要性を力説する部分だった。彼は韓日関係に敏感な事案が存在することを認識しているとしながらも、「現実は両国とも米国の同盟国ということであり、我々の安定と平和に向けて韓日間の建設的な関係は欠かせない」と述べた。公開的に米国政府が韓日間の関係改善を求めたのだ。

 一方、ナッパ―大使代理は、韓米自由貿易協定と関連しては「農産物貿易こそ、(両国間の)注目すべき有望分野」だとし、「FTA後、さらに多くの市場開放を通じて価格が低下し、多様性は強まるだろう」と話した。彼は他の有望分野としてエネルギーを取り上げ、「米国のLNGと石油もより多く輸出できれば、両国の貿易関係の再均衡に役立つだろう」と付け加えた。米国が今後の通商関連議論の過程で関連の主張の強度を高めていく方針を示唆したものと見られる。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国「専門家」の見方、考え方。■朝中首脳会談が4~5月の朝鮮半島情勢に及ぼす影響

2018-04-01 | 朝鮮:南北対話

専門家ら、朝鮮半島情勢を診断ー

「段階的・同時的非核化は入口のレベルを上げたもの」

登録:2018-03-30 09:03 修正:2018-03-31 03:45

「段階的・同時的」案は?  
米国の体制保障措置のレベルが高ければ  
北朝鮮核廃棄のレベルも高いと明らかにしたもの  
 
朝中首脳会談の意味  
北朝鮮、会談の主導権を奪われないようにしている 
米強硬派の起用に対応するカードの意味 
 
朝鮮半島情勢はどこへ向かうか 
非核化交渉を細分化する“サラミ”式は 
むしろ北朝鮮にとって大きなストレス 
トランプの任期内に終わらせようとするだろう 
トランプがどうするのかがカギに

 電撃的な朝中首脳会談で急変する朝鮮半島情勢に南と北、米国と中国まで主要関係国がすべて全面に登場した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が中国の習近平国家主席と固く手を握り、5月の朝米首脳会談をめぐるそれぞれの思惑はさらに複雑になった。ハンギョレは専門家らに朝中首脳会談をきっかけに変化した朝鮮半島情勢に対する分析と展望を聞いた。

イ・ヒオク成均中国研究所長とク・ガブ北韓大学院大学教授//ハンギョレ新聞社

■朝中首脳会談の背景と意味

イ・ヒオク成均中国研究所長

 朝中首脳会談の前提条件である非核化意志表明が解決され、大きな障害が取り除かれた状態だった。非核化から平和体制論議に移行する時、休戦協定当事者である中国の介入と役割は避けられない。金正恩委員長が国際舞台にデビューするのに中国を差し置いて行くのは難しいという政治的負担感も作用しただろう。

 金委員長は、米中間の戦略的不信を活用し、北朝鮮が転換を模索する際に中国が北朝鮮寄りに動いてくれることを期待したようだ。同時に朝米関係改善は中国を狙ったのではないかという中国側の憂慮を北朝鮮が読みとったものとみられる。

 中国の学者たちは、北朝鮮が主導権を奪われないという意図で会談を先に提案したことに留意する必要があるという。朝中の歴史が国際社会情勢の変動に動揺しないほど戦略的な優位があることを強調した点も重要だ。結局、朝中が戦略的利益を交換するということだ。

 (中国が金委員長の非核化の言及を紹介したのは)北朝鮮が(米国との交渉などに)ある程度の準備ができているので、周辺環境が整えば状況を進展させることができるというメッセージを中国が代わりに伝えたようだ。

ク・ガブ北韓大学院大学教授

 朝中関係の修復は、北朝鮮と中国の内部に要因がある。北朝鮮の立場では、北京を経由せずワシントンに行くというのは、(朝米首脳会談の)政治的負担が少なくなかった。経済的にも北朝鮮の対外関係の依存度が最も高いのが中国だ。対北朝鮮制裁の刀の柄を握ったのも中国だ。短期的には経済開発と関連して中国の投資を誘導できるため、今の局面で北朝鮮にとっては首脳会談は切実だったようだ。マクロ的に見れば、米中間で「等距離外交」をしなければならないという認識の発露だったと思う。

 中国はいまの局面を反対する理由はないが、自国を排除した南北米会談が結局は中国牽制用として読まれる可能性が多いため、それに対応したのだ。北朝鮮がいわゆる「親米路線」を選ぶ可能性もあるという中国の憂慮は避けられず、北朝鮮もこれを理解していた。米中関係が作動し、北朝鮮を自己勢力化しておこうとするゲームが繰り広げられるわけだ。

 韓国が「南北米首脳会談」の話を早くしすぎた。南北米関係で固着されたら、最も被害を受ける国は韓国だ。2007年10月の南北首脳会談で「3カ国または4カ国(会談)」を主張した過ちを繰り返してはならない。

キム・ヨンチョル仁済大学教授とコ・ユファン東国大学教授//ハンギョレ新聞社

■金正恩委員長が言及した「段階的・同時的」非核化案とは?

キム・ヨンチョル仁済大学教授

 北朝鮮の立場は、相応の措置だけはっきりすれば核を放棄できるということだ。同時行動原則による解決で、米国が北朝鮮の体制保障および平和プロセスと(朝米)関係正常化プロセスをどのレベルで提示するのかと、北朝鮮の(核)凍結と廃棄から不可逆的なレベルまで行く過程がつながっている。つまり、米国の相応措置のレベルが高ければ、北朝鮮の核廃棄のレベルも高いということである。

 現時点で最も重要なのは、北朝鮮が言った「同時並行」の解決策に対する米国の理解だ。ところが、まだトランプ行政府がこの部分に対する理解が不足しているようだ。(新任のホワイトハウス国家安保補佐官の)ジョン・ボルトンが「リビアモデル」を話したが、これは先核廃棄モデルと見ることはできない。もちろん国交正常化は、リビアが核を放棄した後に行われたが、制裁の緩和は同時に行われた。

 結局、(米国が主張する)不可逆的な非核化と不可逆的な体制保障を同じレベルで議論することが重要だ。そのような次元で見れば、朝鮮半島の平和体制や終戦宣言などにおいて中国の役割は重要だ。まとめると、金正恩が非核化という出口を明確に開いた。同時に少しレベルを高めた入り口から始めようということだ。ボルトンは言っているのとも共通点がある。入り口をどのように見せるのかは、今から議論しなければならない。

コ・ユファン東国大学教授

 いまは北朝鮮が「国家核兵力の完成」を宣言した状況だ。3代にわたってようやく核を持ったのに、すぐに捨てろと言われたからといって、そうするとは言わないだろう。北朝鮮が考える交渉モデルは「部分的に認め、部分的に凍結」だと考えられる。米国から来る脅威を防ぐための戦争抑制の次元で核をしばらくは持ち、残りの核関連施設は凍結する方法だ。最終的に2つの前提(軍事脅威の解消、体制安全保障)が満たされれば、完全に廃棄するということだ。ところが、第7回党大会時に出されたものを見ると、軍事脅威の解消というのが「帝国主義の脅威が消えるとき世界の非核化のため努力する」となっている。結局、北朝鮮が考えるのは確信できるまでは完全な非核化は難しいという話だ。かなりの期間は保有するという意味だ。

 米国の立場として緊急なのは、米国を威嚇する大陸間弾道ミサイルだ。ひとまず北朝鮮は止めたと宣言した。その次の段階で北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの大量生産を防ぐ凍結措置を取れば、米国としてはとりあえず目標を達成することになる。ドナルド・トランプ大統領は、そのくらいで抑留米国人を北朝鮮から連れだして、国内政治的に成果を打ち出し、(本格的な交渉を)始めていこうとする可能性がある。

ウィ・ソンラク元外交部朝鮮半島平和交渉本部長とキム・ジュンヒョン韓東大学教授//ハンギョレ新聞社

■米国の反応と朝米会談の展望

ウィ・ソンラク元外交部朝鮮半島平和交渉本部長

 米国は中国という要素が朝鮮半島問題で不可避的に与える影響を知っている。これまで中国が核問題で推進してきた立場も知っている。このために関係改善を通じて中国の声が高まった状況を米国が大きく憂慮はしていないだろう。しかし、嬉しいことでもないだろう。

 朝中関係の悪化は、米国に戦術的な利益を与えた。それを利用して米国が北朝鮮に「最大限の圧迫」を行うことができた。中国が対北朝鮮制裁に参加し、朝中関係は距離が遠くなり、その構図は米国にとっては悪くなかった。これ続けば北朝鮮が困る状況だった。ところが、その状況が再度調整されるというのは、(米国にとって)歓迎すべきことではないだろう。

 金正恩委員長の口を通じて確認し、中国が同調する「段階的アプローチ」について、どう見るか疑問だ。現実的には両者が原論的な宣言的合意を作った上で、交渉に入る方法があり得る。強硬派は「それはもうすでに観たことのある映画だ」とし拒否する可能性もある。北朝鮮が今のスタンスから変わる可能性は少ない。結局、米国の選択と韓米がどのように調整するかにかかっている。従来よりも良い方式で、いかにパッケージを構成するのか、内容は何を盛り込むかを、熾烈に準備しなければならない。

■朝中首脳会談が4~5月の朝鮮半島情勢に及ぼす影響

キム・ジュンヒョン韓東大学教授

 朝中関係の修復は徹底的に北朝鮮が「保険」をかけたのだと思う。北朝鮮は、朝米首脳会談が状況によっては行われない可能性もあると考えているようだ。米国は北朝鮮が屈服して出てくる“勝者の土台”を作ろうとしている。ジョン・ボルトンを大統領国家安保補佐官に、マイク・ポンペオを国務長官に指名し、北朝鮮を圧迫している。だが、北朝鮮は米国を圧迫するカードがない。北朝鮮の唯一のカードは中国だ。

 金正恩委員長が平和攻勢をしているが、米国が手を振り払えば中国とロシアが対北朝鮮制裁で足を抜いても米国は何も言えない。北朝鮮のせいではないため、北朝鮮は戻るところがある。

 一部では段階論に文句をつけているが、交渉を細かく区切って行う“サラミ”式に行けば、不利なのは北朝鮮だ。北側に会ってみると、北朝鮮が最もストレスを感じるのは(交渉)相手が変わることだ。トランプ行政府の任期中に終わらせるというのが彼らの考えだろう。

 問題はトランプ大統領の性格上、会談前に細かく調整しようとしない可能性があるということだ。朝中会談で気が抜けた状態だからこそ、よりいっそうドラマチックにするためにトランプ大統領がどう出るかがカギだ。「大当り」でなければ「破綻」の二つに一つとなるだろう。

まとめ/キム・ジウン、ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

「依然として5月中が目標か」という質問にも、「これは明らかに世界的な重要性を持つ問題」

2018-03-30 | 朝鮮:南北対話

ホワイトハウス、金委員長の訪中に「状況正しい方向に向かっている」

登録:2018-03-30 04:53 修正:2018-03-30 07:17

「慎重ながらも楽観視」前日の声明に比べ肯定的な雰囲気 
「会談しっかり行われることを望んでいる」非核化関連の強腰の交渉を予告

 
                    ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官が今月28日、ホワイトハウスで記者会見を行っている=ワシントン/AP聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と中国の習近平国家主席の首脳会談と関連し、米国ホワイトハウスの公式反応が前日よりも肯定的な評価に変わった。

 サラ・ハッカビー・サンダース報道官は28日(現地時間)の定例会見で、金委員長の訪中後のドナルド・トランプ政権の雰囲気を尋ねる質問に「慎重ながらも、楽観視している」としたうえで、「私たちは状況が正しい方向に向かっていると感じている」と明らかにした。

 サンダース報道官は朝米首脳会談の開催時期について「依然として5月中が目標か」という質問にも、「これは明らかに世界的な重要性を持つ問題」だとしたうえで、「我々は可能な限り速やかに行われるようにしたい」と強調した。彼女は、習主席がトランプ大統領に伝えたメッセージについて、「個人的なメッセージだった」と具体的な言及を避け、「我々は意味ある進展を成し遂げたと思っている」とだけ述べた。

 サンダース報道官は「皆さんも見たように、彼(金委員長)が北朝鮮の指導者になって以来、初めて会談のために北朝鮮を出た」とし、「我々はこれを最大の圧迫攻勢が効果を引き続き発揮しているという前向きなシグナルとみなしている」と述べた。彼女はさらに、「私たちは将来、(金委員長との)会談を期待しながら、引き続きこのような過程を進展させる」と強調した。

 「状況が正しい方向に向かっている」や「慎重ながらも楽観視している」というサンダース報道官の発言は、前日の声明に比べて朝中首脳会談の成果をより友好的に見ていることを示すものだ。今月27日の声明では、中国政府が金委員長の訪中をホワイトハウスに通知しており、最大の圧迫政策による成果だと簡単に言及しただけで、肯定的評価や楽観的見通しは留保した。

 ホワイトハウスのこのような変化はトランプ大統領が同日午前、ツイッターで「金正恩が私との会談を待ち望んでいるというメッセージを習主席から受け取った」と期待感を示したことと関係があるものと見られる。ただし、サンダース報道官は「私たちは、会談がしっかり行われることを望んでいる。私たちはその目標に向かって取り組んでいる」と明らかにし、今後北朝鮮との首脳会談で、非核化と関連して強腰の交渉を進めることを予告した。

 朝中間の動きと関連し、全米科学者連盟の軍事アナリスト、アダム・マウント氏は、ワシントンポスト紙に「北京と平壌(ピョンヤン)の間の分裂がトランプ大統領の圧迫戦略を支える大きな資産だった」とし、「交渉過程でトランプ大統領の影響力と米国の軍事的脅威の有効性も弱まるだろう」という見通しを示した。

 フランク・オム平和研究所上席研究員は、ハンギョレに「ジョン・ボルトン大統領国家安保補佐官内定者は、北朝鮮の無条件降伏や政権交代を望んでいる。このような考えがトランプ大統領にどれほど影響を及ぼすかを見なければならない」とし、ボルトン内定者の任命が、朝米首脳会談よりも(朝鮮半島情勢に)重要な要因だと指摘した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

92年当時、大会を終えた朝鮮選手たちは広島の総聯本部や朝鮮学校に足を運び、同胞飲食店で食事を楽しんだという。

2018-03-15 | 朝鮮:南北対話

〈ダイビング富士大会〉世界の覇権に挑む、

“同胞たちのために”/試合を控えた朝鮮選手たち

92年、広島でのアジア選手権に出場した朝鮮飛び込み協会のキム・チュンオク書記長(中央手前)

「あの時からもう16年が経つ。当時の気持ちを忘れかけていた。でも、こうして在日同胞たちと再び会った瞬間、感動がよみがえり知らずのうちに涙が出てきた」

「FINAダイビングワールドシリーズ2018・富士大会」(15~17日)に出場する朝鮮選手団の団長、朝鮮飛び込み協会のキム・チュンオク書記長はそう語った。92年、広島で行われたアジア水泳選手権・個人10m高飛び込みに出場。弱冠18歳だったキム団長は「同胞たちの声援に力をもらい」、同大会で銀メダルを獲得した。12日に羽田空港から入国した際、同胞たちの熱烈な歓迎を受けて彼女の胸の内に込み上げてきた気持ちが、冒頭の言葉だった。

左からヒョン・イルミョン、キム・グクヒャン、キム・ミレ、キム・ミファ選手

92年当時、大会を終えた朝鮮選手たちは広島の総聯本部や朝鮮学校に足を運び、同胞飲食店で食事を楽しんだという。「その中でも印象的だった思い出は、ウリハッキョと日本学校のボクシングの試合を観戦した時のこと。ウリハッセンが試合中に血を流しながらも最後にはなんとか勝利を収めた。日本という地で信念を守り、力強く生きている同胞たちの姿からどれだけ勇気づけられたことか」。だからこそ今大会で期待に応えたいという思いは強い。

今大会に出場する朝鮮選手の中で国際大会の経験が最も豊富なのはヒョン・イルミョン選手。彼ですら羽田空港での声援には「驚き、戸惑った」。在日同胞について話は聞いていたが、「これほど温かく迎え入れてくれるとは知らなかったから」。

朝鮮国旗を振る同胞たちと顔を合わせられた時間は、わずか30秒ほど。選手たちは到着ロビーを後にして、すぐさま静岡のホテルへ向かうバスに乗り込まなくてはいけなかった。車中で一息つくと、やっと実感が沸いてきた。「同胞たちとの出会いを思い返して泣いた」。

シンクロナイズド10mに出場するキム・グクヒャン(右)、キム・ミレ選手

今月11日までワールドシリーズ第1戦を戦うため中国の北京に滞在していた選手たち。その疲れを感じさせず、13、14日の午前、午後ともに試合会場で順調にコンディションを整えている。女性同盟本部から差し入れでもらったキムチで食事も進む。移動時は電子機器で朝鮮の音楽をかけ、歌を口ずさむなどリラックスした様子だ。部屋の中ではトランプを使ったゲームを楽しんでいる。

キム・ミレ選手とキム・ミファ選手はそれぞれ16歳と15歳。バス移動時に窓から覗く景観に興味津々だ。雪化粧姿の富士山を見ると質問を投げかけてきた。「頂上には白頭山のように天池があるのですか?」。数日前まで中国にいたこともあって早朝の散歩時には「空気が澄んでいて気持ちいい」と。そんな素朴な彼女たちも一度練習が始まると目の色が変わる。

静岡初中の児童、生徒たちからもらった色紙を持つ選手たち

選手たちの自室には静岡初中の児童、生徒たちからもらった色紙や花束が飾られていた。

キム・グクヒャン選手は全校生の顔写真が貼られた色紙を愛おしそうに見つめていた。「この子たちとまた会えますか?」。試合を観に来る予定だと伝えると、15歳にして世界水泳選手権(15年)で金メダルを勝ち取ったひと際小柄な王者は強い信念をのぞかせた。「同胞たちのためにもいい結果を残したいです」。

中国での第1戦では、朝鮮選手が出場した3種目中、ミックスシンクロ10mで銀メダル、個人10mで銅メダルを獲得した。しかし選手たちは満足していない。狙うは全種目でのメダル獲得。「世界の覇権を握ろうとする強い気持ちさえあれば、できないことはない」(キム・グクヒャン選手)。

キム・グクヒャン、キム・ミレ選手のペアが出場するシンクロナイズド10mは15日、同選手が出場する個人10m、ヒョン・イルミョン、キム・ミファ選手が出場するミックスシンクロ10mは16日に行われる。

(李永徳)


晩餐会には、金委員長と李雪主夫人、特使代表団一行、金英哲党副委員長と金与正党第1副部長が参加した。

2018-03-06 | 朝鮮:南北対話

金正恩委員長が南朝鮮大統領特使代表団と会見、晩餐会/

北南首脳会談と関連し意見交換、満足な合意

民族同士力を合わせ、北南関係を前進

朝鮮中央通信(6日発)は金正恩委員長が5日、平壌を訪問した南朝鮮の青瓦台(大統領府)の鄭義溶国家安保室長を特使とする文在寅大統領の特使代表団と会見したことを報じた。

金正恩委員長が5日、平壌を訪問した南朝鮮の青瓦台(大統領府)の鄭義溶国家安保室長を特使とする文在寅大統領の特使代表団と会見した(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

会見には、北側から金英哲党副委員長と金与正党第1副部長、南側から文在寅大統領の特使である青瓦台の鄭義溶国家安保室長、徐薫国家情報院院長、千海成統一部次官、金相均国家情報院第2次長、尹建永青瓦台国政状況室長が参加した。

金正恩委員長は、特使と一行と握手を交わし、彼らの平壌訪問を歓迎した。

特使である鄭義溶国家安保室長が文在寅大統領の親書を金正恩委員長に伝達した。

特使代表団一行は、金正恩委員長が第23回冬季オリンピック大会を契機に高位級代表団をはじめ、大規模の各代表団を派遣し、オリンピックが成功裏に行われるよう配慮したことに感謝を述べた。

金正恩委員長はこれに謝辞を示し、一つの血筋をわけた同胞として、同族の慶事を共に祝い、手助けすることは当たり前のこととしながら、今回の冬季オリンピックが民族の気概と位相を内外に誇示し、北南の和解と団結、対話の良い雰囲気を作っていく上でとても重要な契機になったと話した。

金正恩委員長が平壌を訪問している南朝鮮大統領の特使代表団のために5日、晩餐会を催した(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

金正恩委員長は、北南関係の改善および朝鮮半島の平和と安定を保障する上で提起される問題について意見を交換した。

金正恩委員長は、わが民族同士力を合わせて、北南関係を前進させ、祖国統一の新たな歴史をしるしていくのがわれわれの一貫した原則的な立場であり、自身の確固たる意志だと繰り返し強調した。

金正恩委員長は、南の特使から首脳会談に関する文在寅大統領の意を聴取して意見を交換し、満足な合意をした。金正恩委員長は、当該部門がこれに関する実務的措置を速やかに講じるよう指示した。

さらに、朝鮮半島の軍事的緊張を緩和し、北と南の多方面的な対話と接触、協力と交流を活性化していくための問題についても意見が交わされた。

金正恩委員長と特使代表団の会見は同胞愛的で真摯な雰囲気の中で行われた。

金正恩委員長は特使代表団と記念写真を撮った。

南朝鮮大統領特使代表団のための晩餐会

朝鮮中央通信(6日発)は、金正恩委員長が平壌を訪問している南朝鮮の青瓦台の鄭義溶国家安保室長を特使とする大統領の特使代表団のために5日、晩餐会を催したと伝えた。

金正恩委員長が平壌を訪問している南朝鮮大統領の特使代表団のために5日、晩餐会を催した(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

晩餐会には、金委員長と李雪主夫人、特使代表団一行、金英哲党副委員長と金与正党第1副部長が参加した。

晩餐会は終始、同胞愛の情があふれる温かい雰囲気の中で行われた。

(朝鮮新報)