埼玉医大、教授ら処分 新聞報道
新聞報道はなぜこんなに遅いのでしょうか?
Retraction Watchでは、この問題を
9月28日に取り上げています。
は、10月11日に取り上げました。
情報収集能力が足りないのか、
それとも
情報が多すぎて追いつかないのか。
以下10月18日に新聞報道された記事です。
埼玉医大は18日までに、患者から書面で同意を得ずに行った研究内容を、書面で同意を得たと偽って米国の専門誌に発表したなどとして、論文の著者で埼玉医大国際医療センター造血器腫瘍科の新津望教授をけん責の懲戒処分にし、共著者4人に口頭注意した。埼玉医大によると、著者らは「口頭では同意を得た」と説明しているという。
専門誌側は論文を取り消した。
論文は昨年12月、米臨床腫瘍学会誌に掲載された。悪性リンパ腫の一種「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」に対するリツキシマブという薬を使った治療により、患者が持っているB型肝炎ウイルスの活動が活発化するリスクを調べたもの。
314人の患者の中で51人は過去にウイルスに感染したことがあり、うち6人で投薬中や終了後にウイルスが活発化したが、肝炎の治療薬を使って抑えたため、発症者はいなかったとしている。
論文には「埼玉医大の倫理委員会で承認され、全患者に説明の上、書面での同意を得ていた」と書かれていたが、同大が学内からの照会を受けて今年2月に確認をしたところ、患者から書面での同意を得てない上、倫理委員会にも諮っていないことが判明した。
埼玉医大は5月、賞罰委員会で処分を決定。9月に専門誌が論文を撤回したのを機に、英語版ウェブサイトで決定を公表した。日本語での発表はしていないが、「国外の学会に向けて報告しておけば足りると考えた」と説明している。〔共同〕