論文捏造

論文捏造・二重投稿・盗用の研究不正疑惑を追及。論文捏造反対!論文撤回、訂正も監視します。


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埼玉医大、教授ら処分 新聞報道

2012-02-01 | 埼玉医科大学国際医療センター

新聞報道はなぜこんなに遅いのでしょうか?

Retraction Watchでは、この問題を

9月28日に取り上げています。

論文撤回Watch

は、10月11日に取り上げました。

情報収集能力が足りないのか、

それとも

情報が多すぎて追いつかないのか。

 

以下10月18日に新聞報道された記事です。

 

埼玉医大は18日までに、患者から書面で同意を得ずに行った研究内容を、書面で同意を得たと偽って米国の専門誌に発表したなどとして、論文の著者で埼玉医大国際医療センター造血器腫瘍科の新津望教授をけん責の懲戒処分にし、共著者4人に口頭注意した。埼玉医大によると、著者らは「口頭では同意を得た」と説明しているという。

 専門誌側は論文を取り消した。

 論文は昨年12月、米臨床腫瘍学会誌に掲載された。悪性リンパ腫の一種「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」に対するリツキシマブという薬を使った治療により、患者が持っているB型肝炎ウイルスの活動が活発化するリスクを調べたもの。

 314人の患者の中で51人は過去にウイルスに感染したことがあり、うち6人で投薬中や終了後にウイルスが活発化したが、肝炎の治療薬を使って抑えたため、発症者はいなかったとしている。

 論文には「埼玉医大の倫理委員会で承認され、全患者に説明の上、書面での同意を得ていた」と書かれていたが、同大が学内からの照会を受けて今年2月に確認をしたところ、患者から書面での同意を得てない上、倫理委員会にも諮っていないことが判明した。

 埼玉医大は5月、賞罰委員会で処分を決定。9月に専門誌が論文を撤回したのを機に、英語版ウェブサイトで決定を公表した。日本語での発表はしていないが、「国外の学会に向けて報告しておけば足りると考えた」と説明している。〔共同〕

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同意書なしの臨床試験

2012-02-01 | 埼玉医科大学国際医療センター


同意書なしの臨床試験

Retraction Watch / 2011.10.13 00:10 / 推薦数 : 4

埼玉医科大学国際医療センターで行われた臨床試験の論文の撤回を先日紹介したところです。

 

繰り返しになりますが、

撤回理由は、 

臨床試験そのものが施設の倫理委員会で承認されていなかったことと、

患者さんからの臨床試験参加に関する同意が得られていなかったこと。

 

ここで当然、

他の臨床試験は大丈夫か?

ということが懸念されます。

 

埼玉医科大学国際医療センターのグループは他にも数多くの前向き臨床試験を行って論文発表しているようです。

    1. Multicenter phase II study of the CyclOBEAP (CHOP-like plus etoposide and bleomycin) regimen for patients with poor-prognosis aggressive lymphoma. Niitsu N; Okamoto M; Aoki S; et al. ANNALS OF HEMATOLOGY 2006
  • Multicentre phase II study of the baseline BEACOPP regimen for patients with advanced-stage Hodgkin's lymphoma. Niitsu Nozomi; Okamoto Masataka; Tomita Naoto; et al. LEUKEMIA & LYMPHOMA 2006
  • Phase II study of the CPT-11, mitoxantrone and dexamethasone regimen in combination with rituximab in elderly patients with relapsed diffuse large B-cell lymphoma. Niitsu Nozomi; Kohuri Mika; Higashihara Masaaki; et al. CANCER SCIENCE 2006
  • Multicenter phase II study of CyclOBEAP regimen for elderly patients with poor-prognosis aggressive lymphoma. Niitsu Nozom; Okamoto Masataka; Kohori Mika; et al. HEMATOLOGICAL ONCOLOGY 2006
  • Phase II study of the irinotecan (CPT-11), mitoxantrone and dexamethasone regimen in elderly patients with relapsed or refractory peripheral T-cell lymphoma. Niitsu Nozomi; Kohori Mika; Higashihara Masaaki; et al. CANCER SCIENCE 2007
  • Multicentre phase II study of the CyclOBEAP regimen for patients with peripheral T-cell lymphoma with analysis of biomarkers. Niitsu Nozomi; Hayama Miyuki; Yoshino Tadashi; et al. BRITISH JOURNAL OF HAEMATOLOGY 2011
  • Multicentre phase II study of CyclOBEAP plus rituximab in patients with diffuse large B-cell lymphoma. Niitsu Nozomi; Kohri Mika; Hagiwara Yuki; et al. HEMATOLOGICAL ONCOLOGY 2010

以上少なくとも7つの前向き臨床試験が行われています。中には多施設共同研究、北里大学時代のものもあります。

 

ドイツの麻酔科医師Boldt が倫理委員会の承認なしで臨床試験を行い、89本もの論文が撤回されたのをご存知でしょうか?

 

日本版Boldtの誕生となるのでしょうか?

それとも

埼玉医科大学研究倫理委員会はすでに訓告処分を出したので これで幕引きとするのでしょうか?

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埼玉医大研究倫理委員会の声明文

2012-02-01 | 埼玉医科大学国際医療センター

さて先日紹介した埼玉医科大学国際医療センターの撤回論文に関連して、

埼玉医科大学研究倫理委員会

声明を発表しています。

 

声明は、英語のみの発表で、日本語での発表は今のところなされていないようです。

 

問題の論文の著者は全部で5人。

筆頭著者が責任著者も兼ねており、委員会は、この責任著者の責任を最も重くみているようです。

A) The corresponding author was officially castigated, and a series of e-learning on clinical research activities was imposed.

B) The co-authors were officially reprimanded.

 

日本語に訳すと、

責任著者は、訓告処分

他の4人の共著者は、厳重注意

となるのでしょうか。

 

この処分に対して

Retraction Watchでは、

コンピューターの前でドーナツかじりながら2,3時間で済むようなe-learning

じゃなかろうな

と揶揄しています。

 

日本語での声明発表がないのには、首をかしげてしまいます。

埼玉医科大学の研究者に対する警笛が主な目的なら、日本語で発表した方が目的達成のためには理にかなっているように思います。

 

処分の重さはどうであれ、埼玉医科大学の行動は賞賛に値するかもしれません(獨協医大の無責任、放置主義と比べれば)。 

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悪性リンパ腫と化学療法と時々B型肝炎

2012-02-01 | 埼玉医科大学国際医療センター

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する化学療法リツキシマブがB型肝炎再燃に及ぼす影響を調べた

臨床研究論文が埼玉医科大学国際医療センターのグループから2010年に発表されました。

しかし、

2011年8月、この論文は撤回されました。

 

撤回理由は、

the authors failed to obtain Institutional Review Board approval for the research and failed to obtain written informed consent from all of the participants.

 

とあります。

すなわち

埼玉医科大学の研究倫理委員会の承認を得ずに臨床研究が実施され、さらに患者さんからも同意を得ていなかった

 

ということです。

 

ところが論文中には、

This study was approved by the ethics committee of Saitama Medical University, and complied with the Helsinki Declaration. All patients gave written informed consent.

 

と記載されており、

この記載が明らかなウソ

だと判明したわけです。

 

さて、この「臨床研究」に「参加した」患者さんは341名。 

患者さんにも謝罪せねばならないのでは?

 

参考

悪性リンパ腫の年間発症率は日本人で約10万人に10人程度。

悪性リンパ腫のうち日本ではほとんどが非ホジキンリンパ腫。

非ホジキンリンパ腫のうち55%がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫。

ということは、

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の年間発症率は日本人で約10万人に5人程度。

日本の人口を1億2000万人とすると、

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の新規患者さんは年間6000人。

 

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