七曜工房みかん島

18年間の大三島暮らしに区切りをつけ、
滋賀大津湖西で、新たに木のクラフトと笛の工房
七曜工房を楽しみます

灼熱の草刈り

2006年08月23日 | 無農薬みかん栽培
今日で、みかん畑の草刈りも3日目、明日で終りそうである。
4月から11月の間、約7千㎡のみかん畑の草刈りを、月1回の割合でする。
夫発案の、草刈り法は、大鎌で、バッサバッサと、草を刈り倒す。

8月の温州みかんの様子


山の蜜柑園での草刈り風景


本人は弁慶にでもなったつもりで、得意そうである。
妻用にも、小型の草刈鎌を用意してくれ、
草刈り時は、よく刈れる様に1日2回、鋭く研いでくれる。

県の指導員さんに、
「草刈り機ぐらい、買ってくださいよ」と呆れられたこともあった。
友人より、就農のお祝いに、草刈機もプレゼントされた。

しかし、草刈機はツルが絡まったり、急斜面では危険であったり、
腰のみの回転動作が辛かったりして、慣れないと、意外と使い辛い。
畑の雑草は、芝生のように、きれいに刈りとる必要もないので、
むしろ、体全体を動かして、効率よく使える、大鎌に軍配が上がっている。

使い込み、刃の幅も減り、刃こぼれもしている大鎌


腰に蚊取り線香、頭に汗止めのタオル、手には大鎌の草刈りスタイル



盛夏は、草も少し生長を休むのか、伸びはそれ程でもないが、
やはり、8月、灼熱の草刈りが一番きつい。 
1日、一人で、水2升を飲む。
私は、炎天下、15分も大鎌を振っていると、休みたくなる。
腰も腕もだるくなってきて、文句も言いたくなる。 
「草刈機ですれば、もっと、楽かなあ~~」
「やっぱあー、除草剤をまくと、草が生えなくて楽なんやろなあ~」

木陰で休憩しながら、夫の草生栽培についての講釈が始まる。
「農薬は、薬害が怖いので、撒きたくない」
「草を生やしておくと、様々な生物が住むことで、みかんが病虫害に強くなる」
「草が畑の土を流れ出るのを防ぎ、温度や湿度の急激な変化を防ぐ」
「刈った草は、堆肥になる」
「農薬を撒くぐらいなら、農業をするつもりはない」

八朔畑にある樹齢100年程の大楠の下で休憩
お社もあり、いつも誰かがお参りしている様子。


みかん畑で刈り取った草むらの上に座るのは、気持ち良く、涼しい。
アマチャツルを発見した。
昔、このあたりでアマチャズルを栽培していたこぼれ種かもしれない。
沢山の赤とんぼも飛び交っている。
山のみかん畑は、海辺の我家より、秋が早いのだろうか。


あちこちに見られる蝉の抜け殻
ヘクソカズラなどのツルに混じってアマチャズルもある


私達が無農薬でみかんを育てていると聞き
「みかん作りで一番辛いのは、農薬を撒く仕事」
「薬撒きの後、いつも気分が悪くなる」
「除草剤を撒いた草を食べて、犬が死んだ」
「昔、おじいさんの頃は、今のように農薬を撒いていなかったのに」
「一度、無農薬で育っているみかん畑を見てみたい」
「農薬代が高くて、みかん作りの甲斐がない」
などと話しかける人が、時々いる。 

みかん作りの指導は、農薬の散布法が主流を占める。
「乾燥が続き、みかん畑に○○病が発生する恐れがあります」
「○○の薬を撒いて下さい」
農協の放送が今朝も、流れてきた。

雑草を刈りとった私達のみかん畑は、
除草剤を撒いた裸の土が見えるみかん畑より、
炎天下でも、はるかに、涼しそうで、気持ち良さそうに見える。


除草剤で、つるつるになり、地肌が見えるみかん畑



私達の草刈直後の草生栽培の八朔畑 
9月にはまた草ぼうぼうになってしまうけれど 



コメント (4)
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