七曜工房みかん島

瀬戸内海の
しまなみ海道の大三島で
自力建設の家に住み
無農薬みかんを作り
木工をして
自給自足を目指して

『一人で建てる木組みの家』 目次

2010年04月28日 | 『一人で建てる木組みの家』
[木造平屋] ブログ村キーワード

『一人で建てる木組みの家』のテーマ   記事投稿年月日  一覧

築100年の廃屋解体物語 2006-07-16

はじめに    2006-08-05

 ,匹鵑焚箸魴てるか 2006-08-11
◆|張り・基礎〜 2006-08-19
 丁張り・基礎 2006-08-26
ぁ〔攤燹 2006-09-01
ァ〔攸箸漾 2006-09-15
Α)鷲佞 2006-09-29
А々錣 2006-11-23
─〃前その1:土台の取り付け 2007-01-12
 建前その2;柱・梁・桁 2007-02-08
 建前その続き:柱・梁・桁 2007-09-13
 建前その:小屋組 2007-09-27
 屋根下地 2007-10-06
 屋根 2007-10-16
 外壁を張る前に 2008-04-12
 外壁 2008-04-20
亜_漆經匹遼篝 2008-04-25
院‐家弔鯆イ訌阿 2008-05-01
押‐家陳イ 2008-05-15
魁ヽ段他 2008-06-08
木製建具 その1 2008-08-03
21 内壁その1 仕上げ 2008-09-11
22 内壁その2 (壁下地) 2008-09-20
23 内壁その3〈施工1〉 2009-01-04
24 内壁その4〈施工2〉 2009-01-05
25 押入れ 2009-01-09
26 土間 2009-01-11
27 風呂場 2009-01-19
28 設備 2009-01-21
29 建具その2 2009-01-28
30 雨樋 2009-02-24
31 破風 2009-02-26
32 薪ストーブ その1 2010-02-25
33 薪ストーブ その2 2010-02-26
34 棚 2010-03-10
35 汚れ落とし 2010-03-11
36 塗装・壁紙・障子 2010-03-22
37 完成その1 作業日数 2010-04-20
38 完成その2 建築費用 2010-04-22
39 完成その3 (住んでみて) 2010-04-25
完 目次                 2010-04-28


読売新聞 2008年6月6 日

付記 妻・ひろより

『一人で建てる木組みの家』を、木工作業場と勘違いて
「あの小屋で何を作ってるんですか?」と聞かれ
「あの〜住んでるんですけれどぉ〜」と、落胆したことがある。

やっぱり トタン屋根が災いしているようである。


真正面が、『一人で建てる木組みの家』
左は、以前住んでいた古家 今は農家喫茶ハーブ&クラフト・七曜工房 


ところが、
外観の質素さに比べ、いったん家の中に入った人は
吹き抜けの梁あらわしの豪快さや、木の贅沢さに驚き
「本当に、一人で建てたのですか」と感嘆して、誉めてくれる。

『一人で建てる木組みの家』は、
快適で、とても素晴らしい住み心地です。
多分、安心、安全であるとも信じています。

ヒノキの床は、
夏はひんやりと素足に気持ちよく
冬は、ホンワカ暖かいような気がします。
杉の壁や柱は
嫌な住まいの匂いを吸い込んで
家の中の空気をクリーンにしてくれているようです。

吹き抜け天井の高窓や大きな窓から見る
空や海や山は、広々としていて、
気分を開放的にしてくれます。
また、裏山が近くなり、
鳥や虫たちの気配をより間近に楽しんでいます。

しかし
この『一人で建てる木組みの家』の快適さは、
薪の調達をして、冬の暖房を確保してくれ、
キャットオウォークを歩いて高窓や梁を拭き、
木製建具の調整をしてくれる夫がいてのことです。


『一人で建てる木組みの家』は、こちらをご覧ください。

妻から「家作り実況版」は こちらを、ご覧ください。

 『一人で建てる木組みの家』インテリア編は、こちらをご覧ください。

以上の記事は、左サイド欄のそれぞれのカテゴリーからもご覧いただけます。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』〜39 完成その3 (住んでみて)

2010年04月25日 | 『一人で建てる木組みの家』
[木造住宅] ブログ村キーワード

1 夏が過ぎ 冬が過ぎ

2008年の6月に入居して 丸2年になろうとする。
 
瀬戸内というのは
前に住んでいた滋賀県の大津とは違って、 
ずっと暖かい所だと思っていたがさにあらず。

冬は氷も張るし、雪も降る。しっかりと寒いところだった。
夏は瀬戸内特有の夕凪で蒸し暑い。

それでも、全国的に見れば暑さ寒さも厳しくはなく、
穏やかなという表現があてはまるだろう。

夏 クーラーなしでも大丈夫! (もともとクーラーなしの生活だが)

毎日が夕凪とは限らず、涼しい風が吹くことの方が多い。
海の近くに建っているからで、
海から離れた山手側に住む人は、風がないと言っている。

2階の妻側にある3つの高窓が風を呼びこんでくれる。
開けると閉めるとでは大違い。
小屋裏に熱気が溜まるのを防いでくれる。
ガルバリウム鋼板の熱さは、2重野地板とこの高窓が防いでくれているようだ。

古家にも温度計を置いて比較してみたら、新家の方が2℃程室温が高かった。
大きな平屋の土壁と瓦屋根、そして瀬戸内向きの小屋裏の高い造りには負けてしまう。
それでも、2℃の違いなら頑張っている方だろう。

冬 暖房器具によるところが大きい。

今のところ、二冬が過ぎ薪ストーブが快調
熱効率を上げて薪を節約するために2階のロフトはカーテン布で締め切った。
当初は薪ストーブに加え、電気こたつも置くつもりであったが、使っていない。
部屋全体が暖まるのに時間がかかるが、輻射熱があるから、
ストーブのそばへ行けば、充分に暖かい。
朝起きた時も、ストーブの火はないものの部屋全体はほんのりと暖かい。
ストーブの排煙排気は、煙突があるので、室内の空気はクリーン。


リビングから、東妻の3つの高窓を見る


リビングからロフトを見る


ロフトへの階段

2 風

ここの土地で一番恐れている台風はその後(2004年)来ていない。
冬こそ、風速10mという強い風が吹くが、
それ以上の風は、まだ経験していない。
ずっと来て欲しくない。


3 地震

2006年に建前が済んで貫を入れた後に、震度4の地震がきたが異常がなかった。
その後地震はない。
これも、ずっと来て欲しくない。

4 雨

雨洩りはない。
「トタン屋根は、雨音が大きいだろう」とよく言われるが、雨音はほとんど気にならない。
とても激しい雨ならともかく、普通の雨足では耳を澄まさないと分からない程。


ロフトの西側妻の3つの高窓


収納スペースは、南と北側にカーテンで仕切った


一応 書斎机


本棚 本棚 本棚 のロフト


5景観

古家よりも海岸から距離が遠くなったが、地盤高と床高が高くなって、
目線が上ったので、以前よりずっと眺めが良くなった。
また東側に窓がたくさん出来たため、視界が広がった。
今まで見えなかった日の出が見られる。
夜には、満月が窓にポッカリと浮かぶ。
また夏になると、隣の島の花火が窓の中で打ち上がる。


リビングから見える海


東窓から見える日の出


東妻の天窓に浮かぶ月


隣の伯方島の花火が窓から見れる


6 機能

間取りや動線に問題はない。ワンルームのリビングダイニングは、
寝る以外はほとんどここに居る。
もともとそうしたかったせいもあって、とても快適。
収納は今のところ足りている。
ロフトには、まだ収納余力がある。


ロフトからリビングを見る


ロフトからキッチンを見る


ロフトから妻の高窓のメンテナンス用のキャットウォークへ


小屋裏の梁現しの様子

7 家の様子
 
・夜になると、材木が乾燥してひび割れる音が、ピシッピシッと鳴るのが、
 時々聞こえてくる。

・外壁の杉板は、張った当初は源平の赤白の鮮やかさがあったが、
 3か月程で赤太も白太もうす黄色くなり、その後うす茶色になった。
 現在は、東壁は、アンバーのきれいな赤茶色になっているが、
 雨のよく当る西壁は、黒く薄汚れている。


ドアノッカー ハートでノック




土間玄関 換気孔 カリと月 波のくり抜き模様


土間玄関しっくい壁の おはじき装飾


5匹の猫のハンガーフック



5羽の鳥のハンガーフック


8 不都合なところ

厚さ38个両家弔幅方向に乾燥収縮して、平均2〜3个里垢間ができている。
広いところでは、7个發△い討靴泙辰討い襦
本実の長さが8个世らもう掛かり代が1个靴ない。
昔は仮止めしておいて、何年かして収縮が収まればすき間を寄せて本止めしたらしいが、
柱や小屋束回りの加工があったり、炉台がのったりするのでそうもいかず
せいぜい5个泙任亮縮と読んでいたが、かなりの収縮だ。
また板角の糸面取りを忘れていたところがあって、
そこへ足裏がのるととがった角が痛い。
板壁の方は、1个修海修海嚢くても2个曚匹里垢間なので、ほとんど気にならない。
床板の方は、もう少し様子を見る他ない。

建具は、材が建具用材ではないので、
乾燥により反りやひずみがかなり出ると思っていたが
今のところ、3枚程の横框を削って直しただけ。
あと1枚は、柱とのすき間があったので、縦框を削って直した。

風呂場のステンレス浴槽の伸縮によるものと思われる、
タイル1枚のひび割れと目地のはがれ2箇所

石灰モルタル壁
壁1枚にヘアクラックが数箇所。しっくい壁は異常なし。


天窓自動開閉器


木製シンプルカーテンフック


カタツムリのカーテンレールアクセサリー


タコとカブラをデザインしたトイレットペーパーホルダー


タコのバスタオル掛け


鳥のタオル掛け


サギの洗面所の棚


キッチン調理器具のハンガーフックと出窓のすのこ



9 総合評価
 
現時点では、ほとんど問題はなさそうだ。快適そのものだ。
これから5年10年と経ち、自然の猛威も受けていくとなるとどうなるか分からないので、
その度に持ちこたえてくれと祈るだけである。
とにもかくにも完成おめでとう。



『一人で建てる木組みの家』断面図




一人で建てる木組みの家』のこれまでは
 こちらをごらんください。 
  
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』 〜38 完成その2 建築費用

2010年04月22日 | 『一人で建てる木組みの家』
[建築コスト] ブログ村キーワード

1 建築費用 
 
建築費の総額は、 5,400,000円である。
 自分自身の人件費は含まれていない。
 
内訳は、
 材料費が、   4,740,000円(88%)
 依頼工事費が、  660,000円(12%)
 である。
 
一人で建てると言いながら、
依頼工事費が12%を占めるのは、少し悔しい気がする。
一坪当たりに換算すると、5,400,000円÷20坪で、270,000円となる。
(ちなみに、住宅の標準コストというのはどれ位なのか、調べてみた。
 
少し古いが、10年前の「積算ポケット手帳」によれば、
木造在来軸組工法の家は、坪当り656、000円となっていた。)
 270,000円/坪は、低価格でできたのかどうか、
自分自身の人件費をいくらとみて、
上乗せするかによって大いに変わるだろうから、
安くできたのか高くついたのかは、判断に困るところだ。

しかし、
材料選択の努力や出来上がった木質空間に自分が大変気に入っていることからすれば、
大いに安く仕上がったというのが、自分自身の実感だ。

この5,400,000円という数値は、
当初、「自分で家を建てるとしたらいくらぐらいかけられるか」と考えた数値
5,000,000円とほぼ一致する。
自分としては、予定通りと言える。


土間  左カーテンはサニタリーへ 右ガラス付き引戸を開けるとリビング 
     中央の木製扉を開けると、階段下収納庫  

洗面所 右引戸はトイレへ


トイレ


洗面所の左は風呂場

階段下収納


土間玄関からリビングへ

2 材料費の中心は?
 
材料費を多い順に並べると、
 木材     〜 59%
 設備機器  〜 11% であり、あとは5%にも満たない。
 
この材木と設備機器と依頼工事とで総額の8割以上を占める。
木材の59%はどうか。
在来工法の木造家屋では施工手間も含めた木工事費が、
総額の30%程であることからすれば
59%は高比率だ。
木作りの空間を証明していると言える。


リビング東腰高窓


りビング南掃き出し窓


リビング南東角は 薪ストーブコーナー


リビング北掃き出し窓


ガラス付き引き戸の向こうは、土間


カーテンを開けると食品収納庫


間仕切り家具の向こうはキッチン


リビング西側  引き戸は土間へ 障子戸は寝室へ


障子戸を開けて、リビングから寝室を見る


寝室 2間の押入れがある


2間の押入れ 1間は洋服ダンスに 1間は布団を収納


3 思わぬ量の材料  

建築費用の総括表を作るのに、
購入した材料の数量や金額を拾っては集計していって驚いた。
 
作業している時には気付かなかったが、
終わって集計してみて、その材料の数値の大きさに驚いた。
 
 ・石材   〜  10t    よくぞ積んだものだ。
 ・砂    〜  3t 
 ・セメント 〜  1,7t     よくぞ練り混ぜたものだ。
 ・タイル  〜  2,000枚   よくぞ張ったものだ。
 ・釘    〜  80kg    よくぞ打ったものだ。
 
どれも、金額的には、大したものではないが、その数が多かった。
毎日の積み重ねは、すごいものだ。
延々と続く作業は、一度やり始めたら、結構没頭してしまうものだが、
やがて腰が、足が、手が痛くなってきたらやはりつらくなってくる。

続けるコツは、先を見ないことだ。
残りの作業量を考えると力が萎える。
近い目標を決めて、一歩ずつ進むしかない。


リビングからキッチンを見る


間仕切り家具からキッチンを見る


流し台


調理台


キッチンよりリビングを見る


間取り図

付記  妻・ひろより

なかなか出来上がらぬ「一人で建てる木組みの家」には、
「いつから入居ですか」と固定資産税課の市の職員の人が
度々訪ねに来られた。

こちらとしても、心積もりがあるので、
「どれ位の税金がかかるのですか」と
お尋ねすると

なんと
「ハッキリしたことは分かりませんが、○○円ぐらいかも」
「堀内さんの家は、ムク材の本格木造軸組ですし、相当かかるかもしれません」
との返答でした。

「えっ ムク材って、構造材節だらけのスギ材です。
 それに、断熱材は、入っていないし
 屋根は、トタンですよ鶏小屋と同じトタン屋根

 上等の木造建てと評価してもらったのは、嬉しい。
 しかし、税金が高くかかるのは、とても困る。

ここぞとばかり、
 いかに安モンの材を使っての『木組の家』であることを力説する妻でした。



一人で建てる木組みの家』のこれまでは、
こちらをご覧ください。
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』〜37 完成その1 作業日数

2010年04月20日 | 『一人で建てる木組みの家』
[木造平屋建て] ブログ村キーワード

1 着手から完成まで
 
2005年3月に着手してから
2008年6月に完成するまで、3年3か月を要した。
当初は1年で建てるという意気込みだったが、大幅に遅れてしまった。
家作りに大方の時間を割くつもりであったが、
みかんの生産販売、野菜の自給、木工等の
生計にかかわる仕事をやりながらでは、
そうもいかなかった。
それでも、1日の3分の2程は、家を作っていた感じがする。


南側外観
 
 その日の作業内容と作業時間を記録しておいたので、
1日を8時間として換算すれば、
延べ480日を家作りに費やしたことになる。
3年3か月の40%程で、実際は半分足らずだった。
いつも家作りのことが頭にあったから、気持ちとしては、
3分の2程も家作りをしていたように思えたのだろう。
毎日家作りだけをしていても480日かかったということだが、
この480日というのは、工期としてはどうなのだろうか。
プレハブなら、3か月程だが、
そうでなければ半年というのが一般的な工期とすれば、
3倍程かかっている。
ただし、どのような家をどこまで手作りするかによって
この数値は大幅に違ってくるだろう。


東側外観


タコの家紋 タコ供養を兼ねた妻飾り 東側の破風に取り付けた

2 時間がかかった工種

各工種の中でも時間がかかったものを順に並べると、

1番目 構造材の刻み 〜  77日(16.0%)
2番目 建具作り   〜  66日(13.8%)
3番目 内壁     〜  56日(11.6%)
4番目 基礎     〜  53日(11.1%)
5番目 外壁     〜  45日( 9.4%)
6番目 内部造作   〜  35日( 7.4%)
・・・・となる。

こうして順に並べてみると、確かにその作業をやっている時は、
延々と同一作業が続き、いつになったら終わるのやらという
進捗度の遅さにあせったものだ。
しかし同時に、この延々と続く作業を着実にこなさなければ
家は建たないのだぞと自分自身に言い聞かせてもいた。
家作りは根気に尽きる。

工期の短縮をはかるということを重視するなら、工法を変えれば良い。
たとえば、
構造材の刻みをほとんど必要としない2×4工法にする。
建具は、木製の手作りをやめて、アルミサッシに変え、
基礎は、石積みをやめて、型枠のコンクリート基礎に変える。

この3工程が約200日近くかかっているので、
このように変更することで、100日は短縮できのではないか。
この他にも、
内壁の板壁を、ボードのクロス貼りにしたり、
外壁の板壁を、サイディングに変えれば、
ずっと早く仕上がるだろう。

こうすると、なにやら、
この頃よく見かける在来工法の家と同じだなあ。


北側外観

3 難しかった工種

1)木工

木造の構造的な考え方、組手や継手の刻み、造作の加工組立てなどは
とても難しかった。
家具作りや小物の木工品作りで経験してはいるものの、
規模が違うと、考え方を全く変えねばならないところもある。
しかし、これを本で調べたり、人に尋ねたり、
最後は大抵自分で考えて収めることが多かったが、
この解決(果たして解決できているのかどうかは、自分だけがそう思っているのだが)
へ至る道のりがとても楽しかった。

2)建前

最もやりたかったこの作業。
果たして一人できるのかどうかとても不安だった。
高所恐怖症に耐えながらの作業はとても難しかった。
思うように身体が動かず、力も入らない。
少しずつ慣れていったが、高い所は今もってのぼりたくない。
しかし、建前を終えることができた充実感ほど素晴らしいものはない。

3)左官

コテで塗るという作業がこれ程難しいこととは思わなかった。
いくらかは経験しているのだが、広い面積の壁を真平に凸凹なく塗るということが
何と難しいことか。
作業というのは、しばらく続けてやれば次第に慣れてうまくできるようなるのだが、
この左官だけは最後までうまくできなかった。
昔は左官職の腕前というのは、
中学校を出てからすぐ弟子入りしないと身につかないのだということを
本で読んだことがあるが、まさにそうだと実感した。


西側外観 


チヌの妻飾り 西側破風に取り付けた釣り祈願である。 


4)「一人で建てた」か?

ここ大三島に来る前には、様々なライフスタイルを考えていた。
食料の自給はもちろん、雨水を飲料や生産に活用し、
自分の排泄物は自分で処理活用し、
光や熱のエネルギーは自然力から引きだすという、
パーマーカルチャー的生活が中でも一番興味を抱いたし、
今でも憧れている。

そのため、家くらいは自分一人で建てなければという思いで建てようとした。
しかし、これまでに都会生活の利便性にとっぷりと漬かってきた人間の弱さのせいか、
妻の強い要求もあって、
明るい電灯や蛇口をひねればいつでも湯が出るというライフスタイルも捨てがたく、
設備の一部は専門の業者に依頼することになった。
それを除けば、ほぼ自分一人で建てたと言える。

ほぼというのは、時々妻に手伝ってもらったことがあるからだ。
測量の時の巻尺持ち。コンクリートへの墨打ち手伝い。建前の時の滑車のロープ持ち等。
二人でなければどうしても出来ない作業の時であり、
力は必要ないが、もう一人居ればとても作業がスムーズにいくという時に手伝いを頼んだ。
頼んだ作業が単純なためか、
時々頼んだ作業以外のことに気を取られたりする多動症的性格が現れたりして、
少々安心しかねるところもあったが、何とか無事こなしてくれて大助かりだった。


木製建具の玄関扉 


照明をつけた夜の玄関扉


一作業が終わり、次の作業へ移る時には、妻の意見を仰いだ。
二人で住む空間なので、違う視点からの意見が欲しかった。
また問題が生じた時に頼りにはならぬだろうと思いつつも、
妻の意見を聞いた。これが意外に前進的な意見であることが多かった。
そして、今書いているこのブログは、妻が写真を撮り、
小生の汚いノートを見つつタイピングをしてくれている。

労力的には、数パーセントだが、心情的には相当な比重を持つ妻の助けであり、
半人前分ぐらいの力はあったが、『一人半で建てる』というのもおかしいので、
『一人で建てる』ということにさせてもらうことにする。


玄関扉を開けると、作業スペースを兼ねた土間であり接客スペースでもある玄関がある。


リビングから土間を見る




「一人で建てる木組みの家」のこれまでは、こちらをごらんください。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』〜36 塗装・壁紙・障子

2010年03月22日 | 『一人で建てる木組みの家』
[家づくり] ブログ村キーワード


1 塗装

 この木組みの家の木部は、一切塗装しないことにしていた。
下見板の外壁も防腐材も何も塗らない。
人はペンキを塗れば長もちするし、キレイだと言うが、
何も塗らなくても、そんなに早く傷むものでもないし、
自然の木肌そのものの変化を楽しみたい。

木製の建具も塗らない。

ただ、床板と水まわりの木壁だけはどうするのか迷っていた。
いつも身体がさわる部分や水がかかる部分は、どうしても汚れてシミがつく。
妻は、以前から台所の床は、必ず塗装して欲しいと言っていたので、
床板と水まわりは塗装することにした。
 
塗料は環境にやさしく安全と言われる植物性オイルを選ぶ。
いつも木工品に塗るエゴマオイルも一部壁に塗ることにしたが、
床板はR社とO社のオイルを使ってみることにした。



 塗料に使う植物油は乾性油と言われる。
  空気に触れれば、乾燥する油である。
  サラダ油やゴマ油はいつまで経っても、ネバネバしていて、乾くことはないが、
  エゴマ油やアマニ油、ヒマワリ油などは乾く。
  またこれらは、木材の表面に膜を作らずに材の中へ浸透して固化するので、
  材木が呼吸をすることができる と言われている。
  塗料がニスのようにはげおちることもなく、古くなってくれば、
  また塗れば元のようにキレイになるというスグレモノだ。

合成樹脂のニスやペンキに較べれば少し値が張るが、
ハケ伸びが良いので使用量が少なくて済む。
何よりも塗っている時やその後も、あのイヤな有機溶剤のにおいがないのが良い。
 
 妻と二人で塗ると早い。日をあけて台所の床板は3回塗り。その他は2回塗り。

 寝室の床(ヒノキ)とロフトの床(スギ)は、
比較するために、塗らずおいておいた。

 トイレと洗面所の壁は、エゴマ油を2回塗りした。

 O社のは粘度が高く少し塗りづらく、乾いた表面が滑り易い。
   R社のは、とても塗り易く、仕上がり表面も良好。
   エゴマは、少し塗りづらく、乾燥が遅い。



作業時間 2008年4月中旬〜下旬
所要日数 2人で延べ1日



2 壁紙貼り

 押入れと階段下収納の壁は、いつも目につかないので、
安く仕上るために、石こうボードを貼った。

この上へ、壁紙を貼る。
壁紙はノリ付きでない方が、健康に良いようなので、コットン紙とノリを別買いした。
押入れは、無地、階段下収納は見えないところのオシャレで、樹模様にした。

 押入れを先にするが、慣れないので、うまく貼れない。
シワもうまく伸びない。壁際のカットがイジイジとなってうまく切れない。



 収納の方は、少し慣れてきてうまく貼れるようになる。
収納の奥に入って作業をしていると、妙に気持ちが落ち着く。
樹模様のためか。壁紙を貼ると、壁がとてもグレードアップした。





作業期間  2008年5月31日〜6月1日
所要日数  2日




3 障子貼り

 寝室と居間の障子仕切り戸へ、妻と一緒に障子を貼る。



桟木で中央に菱形を作っているが、
この菱形の中は、押し葉を封じ込めた障子紙を貼って、
もっとおもしろくしようと。

押し葉は、妻が四つ葉のクローバーを押しておいたものがある。
この四つ葉のクローバーは、
隣のKさんが、妻が育てているクローバーの中から見つけたくれたもの。
クローバーなんかは、道端にいくらでも生えているもので、
育てるものではないと思うのだが
妻はとても好きで、通路の芝を抜いてはそこへ種を撒き、
芽が出ない所へは、小さな苗を移植して、せっせっと育てている。
不思議なほどの肩のいれ様だ。
そうしてその中に生えてきた幸せのクローバーだから、
大事に押し葉にしてある。



これを2枚の障子紙の間に、はさんでのり付けし、障子桟に貼る。

ノリが乾いて障子紙がピンと張ると、とてもキレイな障子戸になった。
夜、後から光が当ると、四つ葉の押し葉が浮き上がって見え、
子供の時見た、廻り灯籠を思いだした。




作業期間  2008年6月1日
所要日数  2,5時間


妻より

四つ葉のクローバーの様子や、障子貼りの様子は、
こちら「妻よりの実況版もごらんください。


 『一人で建てる木組みの家』のこれまでは、
  こちらをどうぞ。
  
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

一人で建てる木組みの家 〜 35 汚れ落とし

2010年03月11日 | 『一人で建てる木組みの家』
[田舎暮らし] ブログ村キーワード

1 汚れおとし

建前以来、ずっと気になっていたことがある。

建前が済んでから屋根をかけるまでの間に、何度か雨に打たれた。
又、刻み加工を終えた構造材を屋外に置いている間にも、
雨に打たれて破れたシートから雨水が回りこんだ。
そのため柱や桁や梁に黒いカビのシミがついて黒ずんでいることだ。


柱の汚れ


梁の黒かび


2003年3月刻み加工完了当時は、ピカピカだったのに。

家作りを見に来て、柱は古材かと尋ねた人が二人程いた。
それ程汚れて見える。組手部分や柱の足元部分の黒ずみがひどい。
カンナをかければとれるのだが、
建ち上がった柱や組手の近くはかけづらいし、
ヘタをするとカンナ跡が逆に目立つ。
白木用の洗剤で洗ってみたがとれない。

サンドペーパーをかけるのが良かった。
ただ凄く労力が必要。
電動のサンダーは持ってないので、手でやるしかない。
サンドペーパーがけを、黒ずみの目立つところから順番にやっていくと、
黒ずみだけでなく、作業中に色んなものがぶつかって、
大小のへこみ傷がいくつもついている。
反り小ガンナでへこみ傷を削りおとして、サンドペーパーをかける。
梁のベイマツも黒ずみが目立つものがあり、
広い面積をペーパーがけするのは、しんどい。





削り粉が舞うので、マスクをする。
マスクをしていても、すき間から木粉が入り、鼻の穴が真っ黒になる。




2日半かけて使った#240のサンドペーパーは、ちょうど30枚。
右手の中指と小指の先がすり減って痛い。
このあと、早速に電動サンダーを購入する決心がついた。


2 すき間埋め

組立の加工が思った以上にうまく出来たのか、
組んでみて結構キレイに収まっている。

目立つようなすき間もなく、見た人が感心してくれる。
うまい具合に目立つ箇所の組手がうまく組めている。

しかし、うまく組めていないところも当然あって、
作った本人だけがいつも気にしているところがある。

見られれば恥ずかしいし、早くすき間を埋めておきたいと思いつつ、
最後まで放っておいた。
梁と2階大引の渡り腮の部分の大きなスキ間へ埋め木をする。

あとは、許してもらえるスキ間だろう。


付記 妻ひろより

済んだこと事を悔やまぬ夫にしては、
エラク、柱や梁の汚れを見ては、気にしていた。
1年もかけて刻み、カンナかけしてツルツルになった柱や梁を
「きれいやろ」と、なぜては、楽しんでいた夫である。
落胆している夫が、気の毒になり、
「一緒に、ペーパーかけして綺麗にしてあげるから」
と珍しく、励ましたりもした。
しかし、ペーパーかけの時は、
「そんな高い所は、できひんわ」
「ちょっと、買物行ってくるし」
「すぐ、手伝うから待っててや」
と声をかけているうちに、
人間手動サンダーの夫が、
猛烈に、木粉を撒き散らしながら
ぺーパーかけを終えていた。



   作業期間   2008年3月下旬〜4月上旬
        所要日数   3日半





 『一人で建てる木組みの家』は、こちらをご覧ください。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』 〜 34  棚

2010年03月10日 | 『一人で建てる木組みの家』
[木の家] ブログ村キーワード

1 棚 棚 棚

家作り のほぼすべてが完了して、
あとは棚ぐらいだなと軽い気持ちで作り始めたら、
何と家の中には、棚の多いことか。

世間には、日曜大工仕事の上手な夫と下手な夫が居て、
下手な夫は、
「うちの亭主は何もしてくれないのよ。棚一つ頼んでも、作ってくれないのよ」
と妻に言われてしまう。

しかし、この棚作り、実際にやってみれば結構難しいのだ。
先ずは、棚受け。
チョイと載せかけるところがあれば良いが、そうはいかないのが、常。
金属製の棚受けを買ってくれば、一挙解決だが、
自作するとなると手間がかかる。
でも、棚受けの構造も色々と考えられるから、いくつか作るのはおもしろいのだが。
棚板もあなどれない。
棚板の長さと棚に載せる物の重量によって棚板の厚みが決まってくる。
これがうまくいっていないと、棚板が垂れ下がってくる。
一番困るのは、タイル壁や土壁で、釘や木ネジを打てないところに棚を作る時。
その点、木作りの家では、

妻の命令するままに、あちらこちらと沢山の棚を取り付けた。


キッチン出窓のすのこや、流し台下の棚作りを命じられている。


2 食品棚

食品庫とでも言うか、幅1,8m 高さ2.4m 奥行き45僂梁腓な棚。
食品やあまり使わない食器類をしまっておくのに、
大きなものが備え付けであれば便利だろうと作る。
当初から予定していたので、後の壁はしっくい壁としてある。
備え付け家具は、既にある家の柱や床や梁等と一体になるような組み方を考える。

それ程難しい構造ではないと思っていたので、中途半端な図面で加工しだしたら、
エラく複雑で手戻りが多かった。
中央に仕切りが入り、左側が棚4段、右側が棚6段。
片側面は、板壁との一体感を持たせるため、板壁を張る。
材はすべて杉。柱は、75×54 棚受けは 38×20.
棚板は、t15と少し薄いので、板接ぎをした。


食品庫






  作業期間 2008年4月上旬
         所要日数 5日


3 小棚
洗面所 トイレ 収納庫等の小棚をとりつける。

棚受 に工夫を凝らすとおもしろいものができるので、
ついつい熱中してまう。



洗面所の小棚 


前の海辺に来るアオサギをイメージした 洗面書の小棚


洗面所のタオル収納棚


トイレのトイレットペパーストック棚


階段下収納庫庫の棚


リビングのステレオスピーカー台


4 本棚

公務員時代、本が好きで、田舎暮らしや農業や家作りの本の読みすぎで、
ここしまなみ海道の大三島へ来てしまったという経緯がある。
元来何にでも好奇心を示す人間だから、
色んなジャンルの本を読んでは楽しんでいた。
それらの本が大事にしまってある。
読んだ本は持っておきたいので、昔からの文芸書もある。
新しい家ができれば、開封しようと引越してきて以来、
古家の押入れに、本を詰めたダンボール箱を入れっぱなし。
引越しの最終段階で、ロフトに本棚を置いて本を並べようとした。

既成品の木製本棚やスチール本棚があるので、
ロフトに持ち込んだところ、背が高くて入らない。
寸法を縮めるにもうまくいきそうにない。
スチール棚は、少し工夫すれば入りそうだ。
スチール棚なら他で使っているものがあったので、
妻に使用願いを申し出たら、
「本なんか捨ててしまったら」と。
妻は本を読むのは好きだが、
読んだ本を大事にとっておくという尊い習慣はない。
本を大切にする人間には本を捨てるなどという冒瀆はできない。
どうしょう。

「本棚を作ればいいやん」又しても、妻の一言。
そうだ。作ればいいのだ。
本棚は今ある物を使わねばならないという考えに囚われていた。
一度思い込むとなかなかその考えから抜け切れない、固定観念の強い人間には、
深い考えのない妻の一言が、時として解決策を生む。

ただ、本棚を作るための材を買ってないので、ありあわせの材を使うことにした。
夏場は、ロフトを風が抜けるのを邪魔しないように、設置場所を検討し、
妻が嫌っている貫板を利用しつつ、できる限りたくさんの棚を作った。
棚板が薄くて、本の重みで垂れているものもあるが、まあ許してもらおう。









 作業期間  2008年6月下旬
        所要日数  5日



 『一人で建てる木組みの家』のこれまでは、
    こちらを、ごらんください。


      
 『一人で建てる木組みの家』インテリア編では、
 「ロフトに本棚を」「あちらに、こちらに、棚を」と。。。 
 深い考えもなく、妻が、その様子をご紹介しています。      
  こちら と こちらです。
  ごらんください。    
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』〜33 薪ストーブ その2

2010年02月26日 | 『一人で建てる木組みの家』
[家作り] ブログ村キーワード

5 めがね石を作る 
 
 煙突のことを調べている時に
 「めがね石」というものがあることを初めて知った。
 用途も形態も分からず
 「めがね石」という言葉だけが、印象的で気になっていた。
 
 それから、煙突の設計図面を描いていて、煙突を壁抜きするところに、
 断熱材が必要であることに気付いた。
 コンクリートや土壁とちがって、板壁なので、とても重要な部分だ。
 人に尋ねてもよく分からなかったが、
 ネット等で調べていくうちに、
 この断熱材がめがね石であることが分かった。
 
 ようやく調べ当てためがね石は、
 ケイソウ土でできており、Φ150用なら1個13.000円也。
 
 写真がないので、形態は不明だが、四角い七輪のようなものだと思っていた。
 板壁へ煙突の熱が伝わるのを防げれば、ケイソウ土でなくても、
 レンガやコンクリートやロックウールでもいいのだろうと、
 代替になるものを考えていたが、
 高い位置での施工性や安定性、機能性を考えるとどれもあまり良くないようだ。
 
 それなら、やはり自分でめがね石を作ろう。
 
 ケイソウ土製の他にパーライト製というのがあったので、これなら作れそうだ。
 下塗り壁に使った石こうプラスターが余っていたので、
 パーライトと混ぜれば良いのではないか。
 そこで、早速園芸用の土壌改良剤のパーライトを買って来て、
 配分比率を考えて、試験練り。
 パーライト:プラスター=2:1 の比率が良かった。
 その後あり合わせの板材で型枠を作り、
 パーライト1袋(20函砲叛个海Ε廛薀好拭治隠悪箸鮨紊芭って流し入れた。
 1か月程して、型枠をはずすと、白くてキレイな栗おこし状のめがね石が出てきた。
  
 買えば、13000円するめがね石が、400円足らずでできたことになる。


めがね石の型枠作り


めがね石の型枠に材料を流し込んだところ


出来上がっためがね石のバリ削り



6 長はしごも作る

 煙突を設置するのに、長いはしごがいる。
 今後煙突そうじのメンテナンスをしていく時にも長はしごは必要だ。
 何度もHさんに借りに行くのも気がひける。買うと値の張るものだ。
 どうしようかと迷っていると、妻が「作ればいいやん」と一言。
 そうだ。はしごは買うものだと思っていたのが盲点だった。
 材料はあるのだし、作ればいいのだ。
 
 では、どんなはしごを作るのか。
 イギリスの物作りの本には、少し出ていたが、参考にはならなかった。
 ネットでも、調べるが、短いはしごのことしか出ていない。
 5〜6mある長い木製のはしごの作り方がよく分からない。
 最後は、自分で考えて作ることにした。
 
 側木(なんというのか)は、足場用スギ丸太5.6mを使い、
 段木(なんというのか)は、床板の余り木を使うことに。
 足場丸太をうまく半割りすることができれば、上手く作れると思った。
 建前の時に、三又にして使った丸太の中でも一番太いのを選んだ。
 丸太の両面を丸ノコで切ってから、食い違いを手ノコでクサビを入れながら切り離す。
 カット面は、プレーナーで削る。
 丸太の半分だから、ヘナヘナしていて強度が心配だ。
 段木でつなげば丈夫になるのだろう。
 段木4本(45×33)は、貫枘の鼻栓止めとして、
 間の段木(38×33)は止め枘とする。
 長さ5,6m幅30cmの長はしごの出来上がり。
 
 持ち上げるとかなり重いが、何とか立てかけられる。
 昇ってみると少ししなるが折れることはなさそうだ。
 このサイズと重量が運んだり、立てかけたりする最大の数字のようだ。
 これより大きくて重いと、一人では取り扱えないだろう。


ハシゴの側木作り


加工済み材料


組立て中


完成



7 ストーブと煙突の取り付け
 
 H社から購入した鋳物薪ストーブは、MS−404型の輻射式。
 デンマークのアンデルセン社の「みにくいアヒルの子」に似たタイプで脚が長い。
 側面がガラス張り。サイズW620×D380×H700.
 薪は45僂板垢い里入れられる。
 重量約90圈少しずつなら一人で動かせる。
 煙突径120弌|繁芝塾呂錬横亜腺械按斃僉
 この家は、4間×5間の20坪だが、
 ロフトや吹き抜けがあるので30坪までいけるタイプとした。


薪ストーブ本体


薪ストーブ煙突一式

 
 組立ては、4本の脚をボルトで止めるだけととても簡単。
 図面で詳細に検討した位置へ置く。


薪ストーブの仮置き
 
 煙突は、壁抜き式。
 屋根を貫くのがベストのようだが、屋根の雨仕舞に自信がなかったので、
 当初から壁を抜く予定だった。
 ただ、壁角のストーブの位置から煙突を直角に出すと、
 屋根から上の煙突の高さが高くなりすぎて支えるのが難しいと思ったので、
 壁抜き位置をあとで棟側へずらした。
 このことにより、煙突壁を抜ける角度が45°ぐらいになった。


煙突穴を棟側にずらす。

 
 煙突を取り付けて行く前にめがね石をとりつける。
 壁穴へ持ち上げてみると少し大きいので、下へおろして削る。
 鎌でサクサクと削れる。これがコンクリート製なら、こうはいかぬ。
 また上へ持ち上げるのも、コンクリート製ではとても重くて無理だろう。
 壁への固定は割れないように、角部分にクサビを打ち込む。
 煙突を仮入れして内穴を削って調整。パーライトめがね石は大成功


めがね石を壁穴に取り付ける。


めがね石に煙突を通す

 
 一通りの設置図面は作ってはみたものの、煙突が折れ曲りながら上っていくので、
 微妙な寸法誤差をカバーするには、下の方から寸法決めしながら、
 設置していく方法が良さそうだ。
 
 屋内部分は、シングル管、壁抜き部から屋外が二重管となる。
 二重管は、Φ120の管をグラスウール(W300t50)で上下を包み、
 3箇所程タコ糸で仮止めしてから、片一方からタコ糸をグルグルと巻いていき
 固定する。それへ、Φ150管をソロソロとかぶせる。
 折れ曲がる箇所は、内管Φ120と外管Φ150の長さが微妙に違うので
 調整が難しい。
 屋内と屋外にそれぞれ脚立を置いて、
 自作の長はしごもロープステイをとって固定しておく。
 屋内外を行ったり来たり、はしごを昇ったり降りたり、
 現場合わせだから、材料の煙突を持ち上げては、採寸しておろしてカットする。
 カットや穴あけも木材とは違ってステンレスはやっかいだ。
 一応最上部のH形笠まで仮置きして、総高3.75mとなった。
 目標だった4mには少し足らないが、まあいいところだろう。



屋内側煙突設置


 折れ曲がり箇所が3箇所。1箇所は屋内のシングル管部の直角。
 もう2箇所は煙の引きを良くするために、45°で曲げた二重管部の2箇所。
 この2箇所の部分のはめ込みがとても難しかった。
 Φ120の管とΦ150の管を同時にはめ込むのは、至難の技。
 特に最上部のピースを入れるのに難儀した。何度やっても入ってくれない。
 持っておりて、管を調整するがどうしても入らない。
 高いはしごの上で重い煙突を抱いているだけで相当しんどい。


煙突先端部



先端部の取り付け

 
 そんな時、煙突が立ち上がれば垂直を見てもらおうと、
  下で待ってもらっていた妻が
 風が強くてユーカリの木が倒れたんよ。煙突は大丈夫なん?」
 と声をかけてくる。
  高いところに昇っている時は、気が散ると危ないので、
 声は掛けてくるなと言ってある。
 風の対応は充分に考えねばならないと当然考えている。
 イライラしている時にこの愚問。
 思わず「向こうへ行ってしまえ」と怒鳴る。
 
 一度下へ降りて、
 Φ120の内管の方を強くペンチで曲げ込んで、径を小さくして、
 既に据えた下の管が動かないようにしっかりとロープで固定してから
 はめ込めばうまく入った。
 市販の2重管ならこの部分をうまく加工してあるのだろう。
 
 支え脚金具を要所でネジ固定し、煙突のつなぎ部分に耐熱性アルミテープを巻く。
 手でゆすってみて、固定具合を確かめる。
 少しグラつくところ2箇所へ支え金具を追加した。
 これで、台風の強い風は大丈夫かな。


煙突完成
 
 めがね石の部分は煙突と石のすき間へグラスウールを詰め、
 カラーステンレス板を切り抜いて覆い板とした。
 
 これで、憧れの薪ストーブはすべて完了



 
  作業期間 2008年1月上旬〜中旬 2月下旬〜3月上旬
  所要日数 13日


憧れの薪ストーブのある暮らし
 
 初点火は、2008年11月でした。さて薪ストーブその後
 薪ストーブ、暖房に調理にと、快適フル活用です。「薪ストーブで塩作り
 もご覧ください。
  はい冬は、1日たりとも、
   もう、薪ストーブ=薪=夫(薪調達係り)なしでは、暮らせません。


  一人で建てる木組みの家』のこれまでは、
       こちらを、ごらんください。

  一人で建てる木組みの家・インテリア編』は
  こちらを、ごらんください。

  

 付記 妻・ひろより

物事を順番どおり、きちんとしないと気のすまない夫です。
気の向くことを、気の向いた時だけする妻です。

で、妻は、夫の『一人で建てる木組みの家』の文字打ちには、
全く気が向かず、ほっておきました。どれぐらいかな

でも、2年前、ストーブがやってきた時には、嬉しくて、
夫より先に、
 家作り・妻よりの実況版』で紹介していました。
 こちら と こちら をご覧ください。
コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組みの家』 〜 32  薪ストーブ その1

2010年02月25日 | 『一人で建てる木組みの家』

[薪ストーブ] ブログ村キーワード

1 薪ストーブは高くつくか   
 
薪ストーブは、田舎へ引っ越して新しい家を自分で建てたら、必ず置こうと考えていた。
田舎暮らしであれば、薪の確保は容易だから、暖房費が節約できる。

大三島では、みかんを栽培しているし、また荒廃して山林化した園地もあるので、
薪用材は簡単に手に入る。
雑木を伐って荒廃園を再生することも考えているので、薪をとるということは、
生活のサイクルの一つとなる。
都会での薪ストーブは贅沢品になるだろうが、田舎では、日常生活の必需品となる筈。

ただ、この薪ストーブには、大きな問題がある。
世間では、憧れの薪ストーブと言われているぐらい、とても高くつくのだ。

一つ目、薪ストーブそのものが、とても高価なのだ。
ヨーロッパやアメリカからの輸入品で数十万円はする。

二つ目、薪ストーブは、煙突を2重にするなどして、性能の良い煙突でないと、
うまく燃えないようだ。この煙突が、薪ストーブ本体程の費用がかかる。

三つ目、部屋の中へ、薪ストーブを持ち込むには、炉台や炉壁などのしっかりした
防火設備も必要だ。

あれやこれやで、総額100万は下らないというのが、費用の実際。
低価格の家作りを目指すとなると、こんなにお金のかかるものは、
とても取り入れられない。

薪ストーブのことを調べていた頃、どの本を見ても、ネットで調べても、
有名な欧米メーカーの高価なストーブのことしか書かれていない。

そのうち安価な鋳物の中国製のストーブがあることを知った。
時計型ストーブのようにとても安価なものはあるのだが、これだと耐久性がない。
中国製でも鋳物ならいいのではないか。調べてみると、
日本の企業が技術協力をしているようなので、安心できるのではないか。
ただ耐久性がよく分からない。欧米メーカーのストーブの耐久性もよく分からない。
半永久的とも、数年とも、使い方によるとも。
大いに迷ったが、10年ぐらいは大丈夫だろうと、中国製ストーブを購入することに決定した。
これで、一つ目の問題はクリヤー。

二つ目の煙突については、これも調べていくと、2重煙突が一重煙突の10倍程の値がついている。
これを作ることができればと思っていたら、やはりすでに作っている人がいた。
河原さんが、ブログて紹介してくれていた。この記事を見て、とても有難くマネをさせてもらうことに。
これで、二つ目もクリヤー。

次の三つ目の問題。
ストーブをリビングに置きたいので、炉台や炉壁をレンガ等で作る必要がある。
しかし、これはお手のもの。レンガやセメントの材料費などはたいしたことはない。
構造などは調べればわかる。
これで、三つ目もクリアー。

ということで、これなら納得のいく費用で薪ストーブを置けそうだ。
後は、楽しい労力だけだ。


2 床下の補強

当初から、薪ストーブの導入を考えていたので、
設置予定位置の床下補強はしてある。
105亞僂梁膂を増量している。
これで充分だろうと思っていたが、
薪ストーブの設置図面を描いていて気付いた。
炉壁のレンガを積み上げると相当の集中荷重がかかる。
東側の炉壁の下の床板は土台に載せかけずに土台に釘止めした受板にのせている。
これはまずい。
16段も積むレンガの重みに耐えられない。
補強が必要だ。

よほどのことが無ければ、床下にもぐり込むことはないだろうと思っていたが、
早速に床下点検口を利用することに。
補強策としては、大引を追加して、束で支えることに。

点検口からは、長い大引は入らないので、2ピースに分けて持ち込んだ。
束は4本。出来上がった床をあとから支えるというのは、難しい。
平石を束の位置にしっかりと固定しておいて、大引と束石の間へ束を横から
叩き入れる方法をとる。
床下高は、高くは作ってあるのだが、作業をするには困難をきわめた。
昼から始めて夕方少し暗くなると、ほとんど見えないので、
懐中電灯を照らしての作業。
なんとか終えることができたが、体が凝り固まってしまった。


3 炉台

調べれば調べただけのやり方がある。
畳の上へレンガを置いただけの人もいた。
これは少し怖そうだ。

レンガなら、10冂の厚みをとれば良さそうなので、
自分なりの方法をとることにする。

気に入って購入したレンガは、舗装用の硬く焼成したもので、厚みが40个靴ない。
だから、総厚をカバーするために下に石こうボードやモルタルを打つことにした。

 (1)炉台の位置が決まれば、床板の上へ防水紙をタッカーでとめる。
 (2)外周に、40亳のレンガをモルタルで1段積む。
 (3)外周が出来たら、中へ
    壁下地材の余りの石こうボードt9,5个肇薀好棔璽稗遙境个魴狙擇蠅掘
    2層にしてキッチリ並べ置く。
    念の為、ボード釘を打っておく。
 (4)その上へ、壁下地材の余りのラスを形切りして置き、
    砂:セメント=3:1程の練りモルタルを厚さ25侘し入れてコテで均す。
 (5)2段目の外周レンガを積む。余分なモルタルをしっかり拭き取っておく。
 (6)中へ、3:1の空練りモルタルを10佗澆。水練りにするか迷ったが、   
    施工性と仕上がりを重視し空練りとした。
 (7)レンガを並べる。硬いレンガなので、端部の45°のカットに手間取った。
 (8)2:1の空練りモルタルを目地へ掃き入れる。
    その後、ジョロで様子を見ながら、水をまく。
    目地に水が溜って、これ以上吸い込めないと思われるまで、水をまく。 
    その後、目地ゴテで目地部分を押えると1cm程沈むので、そこへ練りモルタルを
    詰めてコテで押える。目地にゴミが溜まらないように、浅目地にする。
    最後に余分なモルタルをスポンジで何回も拭き取る。



防水紙の上に炉台縁レンガの設置



残材の石こうボートやラスボートを敷く


2段の縁レンガを設置後モルタル敷き


炉台完成

4 炉壁
 
壁際へストーブを置くので防火のための炉壁が必要だ。
壁材はやはりレンガ。
割り肌のロックフェイスレンガが気に入ったので購入した。


壁面レンガの購入

ストーブの背が少し高いので、炉壁も少し高くなって、1,2m程。
段数にすれば、16段もある。1日4〜5段積む。薄くて背が高いので
転倒を心配して控壁をつけた。
目地は少し、落し目地にした。レンガはモルタルを上手く拭き取れていないと、
乾いた時にとても汚く目立つので、しっかり拭き取っておく。

2月の末で、水がとても冷たい。


壁面レンガの加工


壁面レンガ積み



壁面レンガ5段目完了


壁面レンガ積み最上段


炉壁完成





一人で建てる木組みの家』のこれまでは、こちらをご覧ください。

『一人で建てる家』のインテリア編は、こちらをどうぞ

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『一人で建てる木組み家』〜31 破風

2009年02月26日 | 『一人で建てる木組みの家』
1 破風板

「破風板なんぞは、単なる飾り板だから 取り付ける必要などない」
と放っておいた。

そしたら、妻面の垂木を止めている釘の頭が錆びて、とても目立ってきた。
これはまずい。最も風を受ける部分が吹き飛ばされたら大変だ。

破風板は、単なる飾板ではないことに気付き、取り付けることに決めた。

古民家の破風板はとても立派だ。
幅は30cmを超える程あって、厚みも相当あるようだ。
建物の妻面の顔となる部分だからだ。

しかし、ここではあくまでも垂木を隠す程度にとどめる。
板は下見板に使ったt15×w180の杉板を使う。
平板ではおもしろくないので、裾模様をつけることにして、
ジグソーで切り出した。
何種類かの絵を描いて試し切りしてみたが、

一番単純な模様が良かった。


破風板の飾りは、一番単純な模様を採用した


2 破風飾り

せっかく破風板を取りつけるなら、
破風に何かシンボルをつけたくなった。

以前住んでいた滋賀県の湖北地方では破風の合わせ部分に、
水という文字を透かし彫りしてあるのをよく見た。
あれは、火事除けのお守りだそうだ。

我が家の守り神は何

海辺の家であるから、海を崇めるためにも、
よく獲れるチヌとタコをシンボルとすることに決めた。
崇めると言うよりは、大漁祈願かもしれないが。

何枚かの下絵を描いて気に入ったデザインを採用。
タコは少し漫画チックになったが、ユーモラスな感じが出て、これで良し。
材は、ヒノキの30cm板。
ノミを使ってレリーフ加工。
目玉には、白と黒の色付けをした。


チヌを製作中


チヌを彫刻中


チヌとタコ出来上がり



3 取り付け

取り付けるために、一度返却した2段はしごを、Hさんから再度借りてきた。
しかし、このままでは妻側にはしごを固定することはできない。
ロフトの小窓の引戸を全部とりはずして、
はしごが立てかけられるように、角材とロープではしご掛けを組み立てる。
窓から突き出たはしご掛けは、長いので少し揺れるが何とか作業はできた。
破風板をステンレス釘で打ちつけてから、
破風板の合せ目にシンボルのチヌとタコを、
やはり、ステンレス釘で止めつける。

下におりて見上げれば、妻面がビシッと決まったようだ。
チヌもタコも50cmもあったのに、上へ上げれば小さなものだ。
それでも、この小さな家に少しは風格が出たかな。
向かいの道路から見れば、チヌが目に入る。

しかし、小さく目立たないようで、このチヌの存在に気付いて、
声をかけてくる人は、まだ誰もいない。



ロフトの小窓をはずして、角材ではしご掛けを組み立てた


破風板取付け中


タコ取付け中


取り付けたタコの破風飾り




作業期間 2007年10月中旬
所要日数 2日


 付記:妻・ひろ

いつの頃から、妻は、

妻から「家作り実況版」と名づけて、

夫が、「あっ〜 それは、いいとこ取りやろ〜」
と嘆くのも構わず、家作りを実況し始めました。

妻のいいとこ取りの実況版は、
こちらをどうぞ。




『一人で建てる木組み家』のこれまでは、こちら です。
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加