波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

命の重み

2012年07月05日 | 読書

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 朝日で連載中の「沈黙の町で」(奥田秀朗著、)が今月12日で終わる。中2男子の転落死を巡る小さな町の人間模様を読んできた1年。最初、死からの1ヶ月間をこれほど微細に描くとは思っていなかった。人間関係や心があまりにリアルに表現され、やるせない気持ちにもなった。一度も変わらなかったのは不幸にして亡くなった子どもを持つ母親の気持ちに対してだ。この小説と大津の事件は関係無いのだが、どこかで連動してしまう。文芸はこんなに事実に対する心証に影響を与えるのか。この小説も残り5回。終わりが予想もつかない。画像は昨日のもの。単行本になったら読み返したい、かなり辛いが。毎日のイラストが素晴らしかった。昨年の7月3日にもこの小説を本ブログで取り上げた。

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