「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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速報「窒素注入については、警戒して下さい。ゆるゆると高濃度放射性物質が出る可能性が高い」

2011-04-07 00:06:35 | 福島第一原発と放射能

 すいません。情報が遅れましたので、少しあわてて書いています。 

 まだ判然としていませんが、私の情報を書いておきます。コメント欄でも問い合わせがあったので、一号機での窒素注入をはじめるということについての取材内容です。過去に数年、福島第一原発に携わっていた技術者の友人に聞きました。通常の窒素を入れる作業だと、窒素注入パージと言う作業。掃気。配管などの腐食を防ぐために 可燃性ガスを吐き出すために、不活性ガスを満たす。これを窒素でやるなら窒素パージ。それをドライウェル内にやる。内部にたまっているガス類の排出目的。そこから出てくるガスがどういう出方をするかがポイント。窒素がプラントに与える影響は、ほぼ無い。ただし吐き出させると、中の気体は、フィルターを通らず出てくる。いろんなものが出てくる。圧力高いドライベントではないけれども、ゆるかにいろんな物質が出てくる可能性がある。窒素をどういう風に入れるのかということはともかく、ドライベントのように急速ではないが、少量ずつ、ゆるゆると吐き出される。高濃度の放射性物質が出てくる量は、最終的にはかわらないはずだということです。もしかすると、ドライベントの方が少ないかもしれないと言うことです。ゆるゆると時間をかけて出すということで、半減期の短い放射性物質については多少利点がありますが、時間をかけるといっても、ドライベント並みの量の放射性物質を出す可能性があるとしたなら、大変なことになります。事前にこういう可能性を明らかにしている話でしょうか?

 別の筋からは、圧力が下がっているのを防ぐために、窒素を注入するだけでほとんど外に出ないという説明もありました。

 しかし、僕の友人の技術者は「格納容器が一部破損している可能性もあるし、現場もわからずやっているかんじだろうから、いろんな可能性がある。6000立方平方メートルは、普通の窒素パージと変わらないはず。置き換えられているものがはいると、さらにずるずるもれてくる可能性がある。韓国やアメリカなどが国際原子力条約について事前通報義務に神経質になっているのたが、これは為されているのだろうか?作業員を退避させると言うことは、ゆっくりと高濃度の放射性物質が出てくることに間違いない。これは、これ以上圧力が下がると外の圧力との差でさらに格納容器が破損する可能性があり、もうやらざるをえなくなっているということ。というか、かなり追い詰められていてやる以外の方法がなくなっている可能性がある。どこで何がおきるか実はわかんないから、現場退避なんだよ。延命措置としてしょうがないんだけど、他の方法は難しいと言うこと。ほんとに綱渡りが、ぎりぎりで続いている、そのギリギリの感じ。パージはじめてから半日から一日のモニタリングの数字は注意。ゆるゆるとしかでないから、急速にはあがらないかもしれないが、内部被曝という観点からすると、風向きや風の強さなど気象条件次第で、いろんなエリアで中期的に若干レベルがあがっていく。1号機は容量が小さいが、2号機3号機もやるし、内部被曝への影響は中期的にかなり高まると考えるのが妥当だと思うよ、実はドライベントと性質はちがうけど、ある意味、積算では同じ作用だよ。」と言う彼。

さらに、「そろそろくるところまできはじめている感じたよ。だから油断するなと言っただろ、木下」と。

 本日、菅総理は浪江町の町長に「安定化を示していて、これ以上広がらないのではないか。」という見方を示したと、ラジオニュースが伝えていました。本当に「すごい」総理と思います。

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水素爆発阻止、1号機格納容器へ窒素注入作業(読売新聞) - goo ニュース

2011年4月6日(水)23:21

 東京電力は6日午後10時半、福島第一原子力発電所1号機の格納容器で水素爆発が起きるのを防ぐため、格納容器内への窒素ガスの注入作業を始めた。

 原子炉等規制法第64条に基づく緊急措置。1~3号機では原子炉内の燃料集合体の70~25%が損傷しているとみられ、格納容器内では高い放射線量も依然検出されており、復旧作業は困難を極めそうだ。

 東電などによると、1号機では、原子炉の圧力容器内で核燃料棒を包む被覆管のジルコニウムが熱で損傷、水蒸気と反応するなどしてできた水素が外側の格納容器内に漏れ出ている可能性が高い。水素の濃度が4%以上になると、酸素と結びついて水素爆発を起こす恐れがあるため、あらかじめ窒素を注入し、空気中の酸素を格納容器の外に出して爆発を防ぐ。ただし、窒素注入すると、格納容器内の放射線量の高い空気が配管の継ぎ目などから押し出されて外に漏れてしまうため、慎重に作業を進めている。

 注入する窒素は約6000立方メートルで、作業は6日間かかる見込み。2、3号機でも準備が整い次第、窒素を注入する方針だ。