普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小沢さんと読売新聞

2007-11-08 10:03:37 | 情報、マスコミ

[小沢さんの復帰声明後の記者会見]
 小沢さんの復帰後の記者会見は報道機関の質疑応答の形で行われた。
 その大半は予想されたことばかりで特に目新しいものはなかった。

 ただ一つ目を引いたのは、読売新聞記者の「連立構想を小沢代表がもちかけた、という報道が「事実無根の中傷」であるとの発言を撤回していただきたい。報道が間違っていると言うのであれば、その経緯を小沢代表から明らかにしてほしい。」の質問に対しての小沢さんの答えだ。

 私は当事者の一方のはずであるが、私には取材の申し込みすらなかった。複数の関係者からの情報に基づいて、と書いているが私や民主党のことを含んでいない。それは公平ではないのではないか、という意味で言った。
 私は政治家同士で内々で話したことについてこれまで一切外部にもらしたことはないが、2カ月前だったか、さる人からお呼び出しをいただき、食事を共にしながらお話をした。
 「お国のために大連立を」というたぐいの話だったが、私はまず、「われわれ民主党は、参議院選挙で国民のみなさんから大きな議席を与えて頂いた。全党、衆議院も力をあわせてがんばろう、という雰囲気の中である」と言った。それから「そういうたぐいの話は現実に政権を担っている人が判断する話であって、私どもからとやかく言う話ではありません」と言った。
 先月半ば以降、また連絡があり、「福田総理もぜひそうしたいとの考えだ。ついては、総理の代理の人と会ってくれ」という話があった。私も、むげにお断りできる相手の方ではないので、じゃあ参りますと言って指定の場所に行き、「本当に総理はそんなことを考えているのか」と質問すると、「総理もぜひ連立をしたい、ということだ」。「では、あなたも本気か」とその総理の代理という方に質問したら、「おれも本気だ」という話だった。
 総理がその気であれば、総理から直接お話をうかがうのが筋ではないではないか、と言った。そしてあの党首会談の申し入れとなった、というのが事実であり、それが誰であり、どこであったかいうのは調べれば分かると思うが、私の口からは言わない。それが事実であり、経過だ。
 
この流れは私が これからの民主党
の追記で、
 今連立の話しを両首脳の内誰が先に持ち出したか問題になっている。
 小沢さんは自分ではないと言い、福田さんは阿吽の呼吸と言う。
 これと噂の中曽根さんのと渡辺恒雄さんの話しを組み合わせれば、両首脳は中曽根、渡辺ラインから連立の話しを聞いて会談に当たったのかも知れない。
と予想した通りの経過のようだ。

[小沢さんの会見で浮かび上がった問題]
 私は読売の記者と小沢さんのやりとりを見ながら、慰安婦問題の模擬裁判の誤報問題での、朝日新聞と、安倍さん、中川さんのバトルと、参院選でのマスコミの政治と金の問題での執拗な攻撃思いだしていた。

 今度は小沢さんと読売新聞だ。

 影の仕掛け人については毎日新聞では、
 10月30日の首相と小沢氏との初会談終了後、与野党問わず「大連立」がにわかに脚光を浴び始めていた。今回の大連立協議の仕掛け人は、福田首相を支える森喜朗元首相、中川秀直元幹事長が中心。中曽根康弘元首相や読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長兼主筆も強く後押しした。
と報じていた。

 その後の各マスコミの報道によれば、仕掛け人の中に渡辺恒雄さんが入っているのは間違いない様だが、もしそれが事実だとすれば、一連の読売の報道姿勢がなんだか次第にうさん臭くなってくる。

・2カ月前からの仕掛け人と小沢さんの会談(勿論福田さんとの会談もあったのだろう)・30日第一回党首会談
 福田さんの申し入れに対して、小沢さんは「一般論として協力できることは協力する」と語る。
・1日小沢さんの日宇都宮での記者会見
  大連立否定「衆院選過半数が最大の目標」と言う。
・2日第二回の党首会談に臨む。
  連立政権樹立の打診、民主党の役員会などを開き、打診を断る。
・3日付読売社説、社説 党首会談 政策実現へ「大連立」に踏み出せ
・4日小沢さんが連立提案の報道
 (渡辺さんの言うことを聞かない小沢さんへの攻撃開始?)
・4日 小沢代表の辞任会見
 朝日、日経を除く各社の報道への抗議
・5日民主党都道府県連の全てが連立に反対の報道
・5日付社説 小沢代表辞意 それでも大連立を目指すべきだ 
 
 (大連立が現実ばなれの実情が判っているのに何故自説を固守)
・7日小沢さんの復帰報道
・7日付け社説 民主党対案 給油活動の代替策として疑問だ

 (この内容は私の持論とほぼ同じだが、読売の民主への対応が明らかになった今その批評が何と白々しく聞こえることたか。)
・7日 復帰会見
 首脳会談にいたる経緯を語る。
・7日小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回
の報道
 私は小沢さんの発言は読売への反撃としか聞けなかった。
 肝心の小沢さんの首脳会談にいたる経緯については要旨を書いただけ。
・8日付け社説 小沢氏辞意撤回 民主党の未熟な体質が露呈した 
 
民主党攻撃に終始、今までの建設的な提案はゼロ(もう八つ当たり状態)

[読売新聞の姿勢への疑問]
1.何故大連立に拘るのか。
・共同通信が5、6両日に行った世論調査によると連立政権構想について、「望ましくない」が56・4%を占め、「望ましい」の25・8%を大きく上回った。民主党が連立提案を拒否したことに関して「受け入れなくてよかった」が55・9%と半数を超えている。
民主党都道府県連の全てが連立に反対している現実
・国民の多くは敗戦の反省から大政翼賛会的な大連立に強いアレルギーを持っていること
など考えると読売の社説は完全に現実離れしている上に、大連立による国会でのチェック機能の喪失などマイナス面も全く考えていない。
 何故問題のある連立などでなくその一つ前の政策協議で社説を限定しなかったのか。

2.渡辺さんの動きを一番知っている筈の、読売が自社の報道の中にも書いてあるように、何故、政府の関係筋からだけの報道で、小沢さんの連立主導説を流したのか。

3.小沢さんの説明の説明で、読売は「誹謗・中傷報道」批判を撤回と報道しているが、一般の印象は偏った報道をした読売の完全な敗北としか写らない。

 以上のことは渡辺さんの存在で全て説明がつくが、それで公正を旨とする報道機関として通るのだろうか。

 これらの報道姿勢を見ると、自社の主張に拘るあまり捏造まがいの報道や世論操作をやりかねない朝日新聞を連想させる。

 小沢さんが一連の経過の説明でボールを投げた。
 今度は読売は報道機関としてその連立問題が出た経過についての検証をしてボールを投げ返すべきではないか。

 渡辺さんが今度の件に関与していたのか、していなかったのか小沢さんの連立主導説は誤報ではないとしても公平な報道だったか否か明らかにすべきだ。

 勿論このことは、読売が渡辺さんを会長兼主筆に戴いていることや、情報を流した自民党や政府の人達との信義の問題があると思うので、難しいことかも知れないが、今後の自社の報道や社説の信頼性を高める為にも、越えなければならない道だと思う。

 今日のテレ朝のスーパー・モーニングでは、政治へのマスコミの介入の批判で渡辺さんや読売新聞の名前まで出ていた。
 自民の平沢さんがドイツの連立(読売社説でも例として上げていた)の例があるが、これは選挙時の公約を実践しただけで、選挙後に始めてそれもマスコミから言われて連立した訳ではないと言っていた。

 もう民主党批判どころか渡辺さんの付けた火の手が読売まで廻ってきている。

 朝日新聞は先の慰安婦模擬裁判報道の批判について裁判に訴えるまでその回答を控えると言って頬被りをし通し、遂には「アサヒる」と言う新語まで定着させてしまった。
 読売新聞も「ヨミウる」などと言われることのないように、頑張って欲しいものだ。


このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿