普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

社保庁処分者を年金機構に不採用を決めた長妻さん

2009-10-24 11:16:18 | 鳩山内閣

 この所鳩山政権の批判的なエントリーが続いて居ますが、私は良いことは良い、悪い事は悪いとの書く立場ですので今日は、厚労省の長妻さん年金機構に対する処理について書いて見たいと思います。

社保庁処分者、年金機構に採用せず…厚労相方針 
 長妻厚生労働相は23日の閣議後の記者会見で、社会保険庁在籍中に懲戒処分を受けた同庁職員は、後継組織の日本年金機構に採用しない方針を示した。
 懲戒処分者の年金機構への採用に関しては、自公政権当時に一律採用しないと閣議決定している。長妻氏は会見で「年金業務は『消えた年金』という不祥事を起こしているいわく付きの業務。それに懲戒処分歴のある方がかかわるのはいかがか。閣議決定は見直さない」と述べ、自公政権の方針を踏襲すると明言した。
 懲戒処分者は今年4月現在で社保庁に792人が在籍しているが、再就職先が見つからない場合は、民間の解雇にあたる分限免職となる。このため、厚労省は水面下で他省庁に採用を打診しているほか、官民人材交流センターで民間への再就職あっせんを行っているが、難航している。

[私の感想]
・厚労省が他省庁に採用を打診しても、ヤミ専従、年金のぞき見、年金横領、年金改ざんした職員、さらには、パソコン操作は45分労働につき15分休憩、一日5000キータッチ以内、規定時間外の労働制限(急ぐ作業も定時で強制終了)など要求してきた社保庁職員をすんなり受け入れる諸官庁はいないと思います。
 民間の場合はさらに厳しく、厚労省が関係の企業に頼みこむか、最後には厚労省で抱え込むことになりそうです。 (問題の職員を解雇すれば訴訟問題になり鳩山政権の支持率にも影響してくるでしょう。)
・長島さんは民主党の公約の歳入庁でなく(少なくとも当面かも知れませんが) 、自民党政権が決めた年金機構を立ち上げたのは、すでに1.000名近くの内定者のことを考えても、政策の継続性から考えても適切なやり方だと思います。
 その点から八ツ場ダムなど公約にあるからと言っていきなり廃止を宣言した前原さんと好対照をなすものですが、その正否はともかくとして、少なくとも彼らのやり方に関しては私は長妻さんの方を買っています。
・さらに長妻さんは民主党の支持団体の自治労の要請にも関わらず、自民党内閣の「問題職員を一律に採用しない方針」を踏襲するという決断は高く評価されるべきだと思います。
 逆に言えば民主党としては表立っては言えないし、また言わないけれど、長妻さんが追及してきた「消えた年金」の最も大きな原因の一つは、社保庁の職員の怠慢にあることを一番知っており、悪名を轟かせた彼らを放っておけば鳩山内閣の支持率に影響する大問題になるからだと思います。 (残るのは民主党の一枚看板の「政治主導」による彼らの救済となるのかも知れませんが、はたしてどうなるのでしょう?)
・長妻さんは母子加算の復活問題の費用を一部地方負担の意見を押し切って、全額国負担にするなど、やり方に筋が通っています。 (困難な財政に喘いでいる地方団体に政府の予算が足りないからと言って、民主党公約達成のためにその一部を(衆院選の結果とは無関係の)地方に押しつけるのは虫が良すぎます。)
・いま彼は「ミスター・年金」から「ミスター検討中」に変わったと揶揄されているようですが、民主党の国民生活優先の政策で厚労省の予算が断トツに高い現状(概算要求約95兆円の内厚労省関係は約29兆円)から見れば、鳩山内閣の今後の成果の評価如何は、殆ど全てが彼に動きに掛かっており、彼が慎重になるのは当然でしょう。
・民主党の大勝に浮かれて、少し足元が定まらないようにも見える鳩山さん以下の他の閣僚にくらべて、党公約の後期高齢者医療制度の即時廃止を延期するなど、長妻さんの慎重な動きと発言は際立っています。
・然し彼への本当の評価はこれからの実績の積み重ね(それとその達成とそのスピード)で決まることです。
 私は(真面目そうに見える)長妻さんの頑張りや、上記のような(私から見て)公平な動きに期待していますが、はたしてどうなるのでしょうか?

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