北の森での散策日記

北海道の昆虫(主に蛾・ゴミムシ・カメムシ・ハナアブなどなど)が好きで、冬は鳥や動物を撮影しています。旧ブログ名「自世界」

ー自宅の蛾ー トウヒシロスジヒメハマキ

2020年12月25日 | ハマキガ科

トウヒシロスジヒメハマキ Epinotia piceicola Kuznetzov, 1970 2020.6.14 札幌市厚別区自宅
北海道、千島列島、サハリンに分布しているアカエゾマツに付くヒメハマキ。



別個体 2020.6.11 札幌市厚別区自宅
初めて見つけた個体で、撮影後捕獲を試みるも風が吹きどこかへ飛ばされてしまい帰ってくることはありませんでした。
三日後にも飛来してくれた(上の標本写真の個体)ことが本当にありがたかった。


・参考文献
那須義次・広渡俊哉・岸田泰則編,2013.日本産蛾類標準図鑑Ⅳ.学研教育出版.東京.
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北海道札幌市産 湿地の蛾

2020年12月16日 | 庭の出来事
今年は湿地でライトをあまり行えなかったが、その代わり自宅では例年以上に湿地の蛾が採れたので紹介いたします。(札幌市厚別区自宅)
近所は案外湿地環境が悪く無いのか今年ナミゲン幼虫の生息も近くで確認しました。


2020年北海道札幌市産
草原の蛾
森林の蛾

去年採れたタテスジケンモン
今年は飛来未確認。


ノヒラキヨトウ Mythimna obsoleta (Hübner, 1803) 20207.9
湿地で割合普通に見られる印象で、自宅では初。
寄主植物はヨーロッパではヨシが報告されているという。



エゾチャイロヨトウ Lacanobia splendens (Hübner, 1808)
この蛾が来たらいい湿地だと思っていたが、自宅でも採れるとは…
しかし寄主植物をみるにチシャ、ヒマワリ、ゴボウやその他色々な科の植物に付く多食性だという。
生息域が湿地に偏っているのは不思議ですね。




オオチャバネヨトウ Nonagria puengeleri (Schawerda, 1923) 2020.8.9 (2枚は同個体)
近郊の野幌で撮影されている方がいるので自宅でもと思っていた種。
ガマに付く。
自宅では1頭のみだが、僕の経験では生息地では一度に数個体飛来することが多い。



ヌマベウスキヨトウ Chilodes pacificus Sugi, 1982 2020.8.17
ある程度規模のあるヨシ原で見られ局地的な印象。
苫小牧の他、石狩川河口付近でも確認しています。




シロスジキンウワバ Diachrysia zosimi (Hübner, 1822) 2020.9.2 (2枚は同個体)
主にホザキシモツケとナガボノシロワレモコウに付く美麗種。
恐らく近所にはホザキシモツケは分布していない様だが、ナガボノシロワレモコウなら生えていて僕はゴマシジミ(自宅では未確認)も確認している。
しかし本種がここら辺にも生息していることを初めて知りました。



マガリミジンアツバ Hypenodes curvilineus Sugi, 1982 2020.9.18
札幌で採れたことが嬉しい。
北海道では道東の蛾らしいです。
数年前ハスジミジンアツバも自宅で撮影しています
他にナカオビキリガやヒメクビグロクチバの一種など札幌にはいないであろう蛾が自宅では採れているので面白い。



ヨシヨトウ Rhizedra lutosa (Hübner, 1803) 2020.9.29
湿地とその周辺の至る所で見られる普通種。
自宅でも普通に採れている。



ドルリーカザリバ Cosmopterix orichalcea Stainton, 1861 2020.8.11
今年は多く、発生時期はほぼ毎日飛来している様に感じました。



ガマトガリホソガ Limnaecia phragmitella Stainton, 1851 2020.7.13
去年は何度か見ましたが、今年は1頭のみしか確認できませんでした。



クロフキオオメイガ Schoenobius sasakii Inoue, 1982 2020.8.28
ヨシにつく。



オオメイガの一種 Scirpophaga sp. 2020.7.19
2頭採れている。



マダラミズメイガ Elophila interruptalis (Pryer, 1877) 2020.6.23



ギンモンミズメイガ Nymphula corculina (Butler, 1879) 2020.7.13


・参考文献
原松次.1992.札幌の植物ー目録と分布図.北海道大学図書刊行会.札幌.
井上寛・杉繁郎・他,1982.日本蛾類大図鑑Ⅰ 解説編.講談社.東京.
堀繁久・櫻井 正俊,2015.昆虫図鑑 北海道の蝶と蛾.北海道新聞社.札幌.
岸田泰則,2011.日本産蛾類標準図鑑Ⅱ.学研教育出版.東京.
那須義次・広渡俊哉・岸田泰則編,2013.日本産蛾類標準図鑑Ⅳ.学研教育出版.東京.
その他webサイトなど
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北海道札幌市産 森林の蛾

2020年12月09日 | 庭の出来事
北海道札幌市厚別区にある自宅で今年(2020年)確認した森林性の蛾たちです。

2020年北海道札幌市産
草原の蛾
→湿地の蛾(次回)


ヒメナミグルマアツバ Anatatha misae Sugi, 1982 2020.7.20
恐らく森林性です。
曖昧ですいません。



ヒメシロシタバ Catocala nagioides Wileman, 1924
カシワ林に依存している蛾ですが、自宅周辺には自生していません。
しかし移動性があるのか数年前も一度近所の林で確認しています
今年カシワ食いでは他にモンキキナミシャクも採れました。



コガタキシタバ Catocala praegnax Walker, 1858  2020.7.27
よく飛来するマメキシタバに混じって1頭採れました。
他にハイモンキシタバなど自宅では今年8種のカトカラが飛来しました。



カシワキリガ Orthosia gothica (Linnaeus, 1758)  2020.4.21
北海道特有の無紋型です。



アオバシャチホコ Zaranga permagna (Butler, 1881) 2020.8.9
ヤマボウシ、ミズキ、クマノミズキに付く。
シャチホコガの仲間は今年で20種を超えました。



エゾヨツメ Aglia japonica Leech, 1889 2020.6.15
この後卵を産み幼虫が孵ったので、近くのコナラの木に移しました。



クロシタコバネナミシャク Trichopteryx misera (Butler, 1879)  2020.5.16
寄主植物はカシワ、コナラ、アベマキが知られている。
以前日本海側のカシワ林で数個体確認しましたが、近所ではコナラが多いので生息していたのかもしれません。



ヤマウスバフユシャク 11.29
本州では高標高地でしか見られない種も、札幌では平地で見られる。

・参考文献
堀繁久・櫻井 正俊,2015.昆虫図鑑 北海道の蝶と蛾.北海道新聞社.札幌.
岸田泰則,2011.日本産蛾類標準図鑑Ⅰ.学研教育出版.東京.
岸田泰則,2011.日本産蛾類標準図鑑Ⅱ.学研教育出版.東京.
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