南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ニトベハラボソツリアブ? (北海道にて)

2014-09-27 14:11:33 | ハエの仲間
これも北海道での撮影です。
ウトナイ湖のほとりで、特徴のある虫がたくさん飛びまわっていた。
アブの仲間だろうとは思ったが、見たことがなく、ゆったり飛んでいるのに、なかなかとまらず撮影にてこずる。
大きさは10mmを越える程度で、ピントも合わせにくく、何枚もピンボケばかり撮る。
比較的ピントが合っているのをトリミングした。






何とも後肢が異常に長く、それを前の方でぶら下げている。
なんでこんな形をしているのだろう。

やっと一瞬止まった時を撮影した。






帰宅後調べて、ハラボソツリアブに行きついた。
何種かある様で、特徴から、ニトベハラボソツリアブではないかと思う。
手持ちの図鑑の「札幌の昆虫」を見ると、9月に発生するようで、ツリアブの仲間は昆虫の幼虫や卵に寄生するようだ。





ハエ目 ハナアブ科
大きさ  約14mm
撮影 2014/09/14 北海道苫小牧市 OLYMPUS E-P5 M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro  


セスジイトトンボ? (北海道にて)

2014-09-24 17:02:07 | トンボ
今回も、北海道で見かけた昆虫です。

大増水していたウトナイ湖畔、普通なら水のない木道下の草むらに30cmくらい水があった。
そこで、きれいなイトトンボを見つけた。
撮ろうとするとパッと飛んでしまったが、良かったすぐに戻った。

どうやら、小さな虫を捕らえたようだ。





この種は似たのが多いので、なるべく上からも撮影することにしている。





セスジイトトンボ、ムスジイトトンボ、オオイトトンボと似ているようだが、北海道にはムスジイトトンボはいないようだ。

眼がやや緑色、眼後紋の大きさ形、後頭条があるか、肩黒条中に淡色線があるか、第8節に二山形の紋があるか、等など識別点が図鑑やネット上でたくさん出てくるが、微妙に書いてあることが違い、あてはまるのが無くなってしまう。
後頭条があるのが多いと書かれていると、ないのもいるということになるし・・・・???

なんといっても、オオイトトンボを2回見たことがあるだけで、観察経験が足りない。

総合的にセスジイトトンボではないかと思うのだが、いかがだろう。

TG-3で、深度合成は無理だったので、通常顕微鏡モードで撮ってみた。





食事が終わると、サッと飛び去ってしまった。



トンボ目 イトトンボ科
体長 約30mm
撮影 2014/09/14 北海道苫小牧市  1,2枚目  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
                  3枚目    OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough




オツネントンボ (北海道にて)

2014-09-22 14:30:05 | トンボ
今回も北海道の昆虫です。

今までも、北海道のオツネントンボはこの時期に撮影してはいたのですが、偶然出会ったのだと思っていました。
ところが、北海道には普通に沢山いると言う事を知り驚いた。

南大沢周辺でオツネントンボを見るのは、まれで偶然なのですが、今回は苫小牧市の住宅地のコスモスやダリアの植えてある庭にいるのを見つけた。
枯れ草にとまっていると全くわからないが、たまたま飛んだので見つけられた。









おとなしくとまっていて近寄れたので、TG-3の手持ち深度合成でも撮影してみた。





良く見ると、2頭いた。
今まで気がつかなかっただけなのか、たまたま大雨と強風の後なので飛ばされてきたのかはわからないが。


数日後、近くの公園の野球場の脇の草原でも2頭見つけた。
どちらも水辺からはかなり離れているところである。


このオツネントンボ、尾園暁さんの図鑑「日本のトンボ」では、一番最初に出てくる。



トンボ目 アオイトトンボ科
体長 約40mm
撮影 2014/09/12 北海道苫小牧市  1,2枚目  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
                  3枚目    OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough








メノコツチハンミョウ (北海道にて)

2014-09-20 21:20:13 | その他の甲虫
これも、北海道の昆虫です。

川沿いの地面にツチハンミョウの仲間がいた。






今までは、ヒメツチハンミョウを春に撮っていたと思うのだが、何となく違和感がある。
北海道では遅いのかなと思った。

調べてみると、これはメノコツチハンミョウのようだ。
北海道には似ているツチハンミョウが4種いて、これだけが秋に発生する。
触角の途中が太くなっているのでオスとのこと。

ファーブルのツチハンミョウのところを読んだばかりなので、この成虫はどれだけ運が良くて成虫になったのだと思った。
ツチハンミョウの仲間は、何千と土中に産卵して、孵化した幼虫は花に登り、訪れた目当てのハナバチの仲間に乗り移る。
ハナバチのメスであればハナバチの産卵時に巣に入れて、そこで寄生生活をする。
また、過変態と言って幼虫の途中でいったん蛹のように動かない状態になったりするようだ。





コウチュウ目 ツチハンミョウ科
大きさ 約20mm
撮影 2014/09/09 北海道苫小牧市  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro  

シロオビヒメヒカゲ  (北海道にて)

2014-09-19 19:58:19 | チョウ
しばらく北海道へ行っていて更新が出来ませんでしたが、東京へ戻りました。
南大沢に着くと、アオマツムシがたくさん鳴いているのに気がついた。
北海道にはまだ入り込んでいないようです。
東京から広がった外来種ですが、北海道以外には広まってしまったらしい。

撮影に行ったのではないのですが、少しは鳥や虫も撮りました。
南大沢の昆虫ではないのですが、北海道のちょっと特徴的な虫だけしばらく載せますが、お付き合いください。

ウトナイ湖畔は、大雨の影響で遊歩道も水浸しだったが、きれいなシロオビヒメヒカゲに出会えた。
以前は7月中旬に翅の痛んだのを撮影したのだが、9月なのにこんなにきれいなのがいるのだ、とビックリした。
通常年一回発生で、6~7月が最盛期だが、第2化の報告もあるので、もしかしたら第2化なのだろうか。

残念ながら、3mほど先にいるのを数枚撮っただけで飛ばれてしまった。
トリミングしてあります。






このシロオビヒメヒカゲは北海道の東側の半分に分布しているが、近年だんだん分布域を拡大して苫小牧あたりでも見られるようになってきた。
ぽつんと離れて定山渓に亜種がいるが、これと交雑してしまうのではと危惧されているようだ。



チョウ目 タテハチョウ科
撮影 2014/09/14 北海道苫小牧市  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro