言語空間+備忘録

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グラミン銀行

2009-06-21 | 日記
門倉貴史 『貧困ビジネス』 (p.177)

 グラミン銀行は、マイクロ・クレジット(小口融資)の事業主体で、1983年にバングラデシュに設立されました。本部は首都ダッカにあります。現在では、国内に2000を超える店舗を持ち、同国の9割の地域をカバーしています。
 これまで660万人の人たちに総額50億ドル余りを無担保で貸し付けて、なんとその98%がきちんと返済されています。
 なぜ、グラミン銀行は貧しい人たちに貸し付けているのに、これほど高い返済率を達成できるのでしょうか。
 その秘密は、融資先の97%が女性になっている点にあります。バングラデシュの女性は、家族を守らなくてはならないという意識が男性に比べて強く、借りたお金を有効に使って、必ず返済をするのです。
 また、グラミン銀行も貸し倒れが発生しないように、利用者を5人単位のグループとして、返済が滞らないよう相互に監視をさせるなどの工夫をしています。銀行の支店は、定期的に利用者のグループを訪問して、返済計画についての集会を開きます。グラミン銀行の融資は、貧しい人たちが返済できる範囲で貸し付けや返済額の設定を行っているという点に特徴があります。
 女性たちがグラミン銀行から借りたお金は、主に井戸の採掘や家畜の購入などに使われています。また、グラミン銀行で住宅ローンを組んでマイホームを建てることもできます。
 そして、グラミン銀行が打ち立てたビジネスモデルは、バングラデシュ国内にとどまらず、世界的な広がりをみせはじめています。

(中略)

 多重債務者の数が100万人近くに上るといわれる日本でも、「日本版グラミン銀行」をつくろうといった動きが出てきています。
 政府(多重債務者対策本部)は、2007年4月に、各都道府県に対して「日本版グラミン銀行」の創設を検討するよう要請しました。岩手県では、県消費者信用生活協同組合と自治体がグラミン銀行のような低所得層向けの貸付を行っています。


 グラミン銀行は、無担保で貸し付けているにもかかわらず、ほとんど貸し倒れが発生していないと書かれています。


 「利用者を5人単位のグループとして、返済が滞らないよう相互に監視をさせるなどの工夫」 や、「銀行の支店は、定期的に利用者のグループを訪問して、返済計画についての集会を開」 く、「貧しい人たちが返済できる範囲で貸し付けや返済額の設定を行っている」 などの努力が、成功をもたらしているのだと思われます。

 相互監視はともかく、後者については、日本でも、地域の金融機関が行っているのではないか、と思われるのですが、なぜ、バングラデシュではうまくいって、日本では、うまくいかないのでしょうか。たんに、日本では地域の金融機関の活躍が報道されないだけなのでしょうか。

 日本でも、地域の金融機関が貧困の削減に貢献しているなら、政府が 「日本版グラミン銀行」 をつくる必要はなく、このような動きはでてこないと思われます。

 したがって、日本では、貧困層に対する貸し付けは消費者金融業者のみが行っている、と考えるべきなのかもしれません。逆にいえば、わざわざ 「日本版グラミン銀行」 を創設しなくても、各種金融機関に対する規制を緩めるなどすれば、それで事足りるのではないか、とも思われます。
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