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銀座7丁目 レ ブレッツェ

2016-12-03 17:00:00 | グルメ







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ひび割れた一本木の舟「韓国丸」

2016-12-03 07:15:00 | 編集手帳

11月30日 編集手帳


 木を選ぶとき、
気をつけることは何か。
その問いに熟練の舟大工は答えたという。
「丘の上の一本木は買わないことだ」。
作家の塩野米松さんが著書『木の教え』(草思社)に書き留めている。

丘の上に孤立して立つ木は、
ひとりで風に立ち向かう。
風に押されまいとして幹は全身に力を入れ、
それは歳月を経て木の癖になる。
材木にしたとき、
ねじれや割れの原因になるという。

その人も丘の上の一本木だろう。
両親は非業の死を遂げ、
家族はなく、
妹や弟とも疎遠と伝えられる。
不用意にも、
心の友だか、
悪い虫だかに食い荒らされて枯死寸前に追い込まれた。
身から出た錆(さび)ならぬ、
虫である。

知人による国政関与など一連の疑惑で窮地に立つ韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が、
進退を国会の判断にゆだねる意向を表明した。
辞任がいつになるかは、
まだはっきりしない。
隣の北朝鮮がいつ何をしでかすか知れぬ中、
新大統領が選ばれるまで、
韓国の国政はマヒ状態が続くことになる。

船乗りの語り伝えにある。
〈時化(しけ)は極楽、濃霧は地獄〉。
ひび割れた一本木の舟である。
濃霧に包まれた「韓国丸」の航路が案じられる。



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