大きな声で言ってみるものだ。シートマスクの神様。

先月半ばの午前中。スポーツクラブから電話があった。パーソナルトレーニングの日だったのだけれど、ハービーが体調不良でキャンセルさせてほしいんだと。絶対嘘だな。天気も良いし、あいつどうせ、海で遊んでるに違いない。。。と、わたしは思った。

でも、いいもんね。ハービーがいなくたって、ぼっちトレーニングはできるもんね。

この間、筋トレクラブで肩甲骨と肩甲骨の間にある筋肉を刺激してから有酸素運動を始めると、ミトコンドリアがどうしたこうしたなので体脂肪をより効率よく燃やせるからオススメだってフィットネスチーフがミニ知識として教えてくれたし。

ここのクラブで背中を鍛えることができるマシンはアッパーバックとラットプルダウンだっていうのも聞いてきた。大丈夫、どっちもいつもやってるし、正しいフォームとやり方も知ってる！

そんな訳で、ハービーはいないけれど、仕事終わりにいつも通りスポーツクラブへ直行。

8時に水中ウォーキングが始まる。それまでマシンエリアで運動、運動。

・ラットプルダウン　15キロ15回3セット

・アッパーバック　 10キロ15回3セット

・レッグプレス　　　70キロ15回3セット

・チェストプレス　　15キロ15回3セット

ハービーからは1セットを1分くらいかけてやるようにと言われているけれど、いちいち時間を計るのは面倒くさいし、だいたい1回約5秒なので失敗も含めれば15回くらいでいいやとそのあたりは適当。

ハービーがいなくても一通りはできるのだけれど、素人で自分に甘いわたしは「もうちょっと負荷をかけて頑張ってみる」ができない。常に自分に相談してしまって、疲れちゃうからやめておこう！となる。そこへいくとハービーは容赦ないので、絶対にわたしは言わないけれど内心もう勘弁してくださいレベルまでやらされる。まあ、トレーナーの存在ってそういうものか。

汗をかくと水着の着替えに時間がかかるから15分前にはロッカーに戻らないと！今日もそんなに歩けないな。。。15分の坂道のしのし歩き。傾斜15％は横から見るとかなり頑張ってる人に見えて恥ずかしいけれど、最近はわたしの他にも坂道やってる女子は多い。わたしが考案したわけではないけれど、ちょっと嬉しかったりする。

ロッカーに戻って、さあ、着替えましょう。いつも水中ウォーキングで一緒になる、わたしが自分から話をする数少ない美人メンバーさんが、背中合わせのロッカーで着替えていた。挨拶をして、バッグから水着を出すときに気が付いた。あらら？タオルがない！

「あー！わたしプール入れないやー」

「なんで？」

「タオル忘れちゃったー」

そう。パーソナルトレーニングの日は有料の貸出バスタオルをハービーに頂戴と言ってただで借りているので、荷物を少なくしたいわたしは持ってこないのだ。あんにゃろめー！急にキャンセルしやがってー！

「仕方ないからジムに戻るよーＭくん（水中ウォーキングの学生トレーナー）に今日はお休みって言っておいてー」と美人メンバーさんに言うと。。。

そばで顔にシートマスクを貼り付けた女性が、「タオルがないなら無料のレンタル券あげるから、これ使って。わたしは使わないから」と、お財布から無料レンタル券を出してくれた。

「お言葉に甘えさせていただいてもいいですか？」とお初に顔合わせの女性から図々しくもいただいてしまった。

「聞こえちゃったから（笑）そのチケット、昔集めていたんだけどわたしは持ってるだけで使わないから使って」

なんとお優しい！次に会ったときにお礼を言いたいけれど、シートマスクでお顔は全くわからず。

美人メンバーさんも、「大きな声で言ってみるもんだねぇ（笑）」

本当にそう。こんな風に助けてくれる人がいるなんて。世の中捨てたものではない！大袈裟だな。よし、この親切はわたしも誰かに返すぞ！ありがとう！シートマスクの神様！

結局、この日から先月いっぱいハービーはお休みしちゃうことになり、海で遊んでいたわけではなかったのだけれど。後日、ハービーに急に休むとわたしのタオルがないからそういうのやめてよねと言うと、勝手に取っちゃえばいいじゃないですかと。いやいや、それ有料だから。わたし、お金払いたくないから、ハービー経由でもらってんの。わたしってせこいな^_^;