ごろっと、えほんをひろげよう

子供と一緒に絵本、本を読んで早や10年。今は学校図書館司書をしています。読んできた本読みたい本を綴りたいと思ってます。

おおきな木 村上春樹

2010-10-30 17:14:04 | 高学年読み聞かせ
 今学期の娘のクラスでの読み聞かせが始まりました。

 今回は、いよいよ参加してくれる保護者がいなくなり
(息子の時もそうでしたが、やはり5,6年生の読み聞かせに
関わっていくのって大変になってきますよね。難しいと思う。)
と、いうことで以前、他校で同じ仕事をしていたAさんが
地域の方ということで、読み聞かせを買って出てくれました。

 さて、今回は何を読もうかなと考えていたのですが、
自分の勤務校でも先生方の読み聞かせで人気が高い
「おおきな木」をおこないました。

 元々初版は1976年、本田錦一郎さんが日本語訳で出版している
ロングセラーです。
 今年、村上春樹さんが翻訳し直しました。
 
 今までの翻訳も良かったですが、今回の村上さんの訳も
良いと思います。
今の子ども達には、この方が理解しやすいなと思います。

 まだまだ村上春樹の存在も分かっていない子ども達ですが
これからきっと出会っていく作家だし、
「おおきな木」も人生の節目節目で読んで欲しい一冊になればと
思います。



「おおきな木」 村上春樹 訳



「おおきな木」 本田錦一郎 訳




今週の読み聞かせ 内田麟太郎 とげとげ

2010-10-29 21:06:57 | 低学年読み聞かせ
 このところ、「みやにしたつや」一色の図書室ですが
町図書館の新刊コーナーに我らが「内田麟太郎」さんの
新作が展示されていたので、2年生の読み聞かせで紹介しました。

 内田麟太郎さんは隣り町にお住まいなので、私も何度か
講演を伺ったことがあります。
 
 もちろん「ともだちや」「かあさんかいじゅう」「がたごとがたごと」
などたくさんの名作がありますが、このごろは
今の子ども達の苦しさ、ご自身の子どもの頃の想いを反映させた作品が
おおいなあと感じていました。

今回の作品「とげとげ」も意味もなく仲間はずれになった女の子
「とげとげ」の悲しさと彼女をたすけたヤマアラシの「トム」の
勇気と互いの心の交流をやさしく描いてくれました。
 佐藤茉莉子さんの絵も良かったです。

 先日も、群馬県の6年生女子がいじめを受けて自殺するという
痛ましいニュースがありました。

 誰もが、「とげとげ」になる可能性がある今の社会、
本当に腹立たしいですが、「トム」だってきっといるはず!
お話しを聞いた子ども達一人一人が「トム」になってくれること
祈ってます。



「とげとげ」
 

サヘル・ローズさんの講演

2010-10-28 22:33:16 | Weblog
 先日、勤務校の地区道徳講座がおこなわれました。

 そのときの講演者がサヘル・ローズさんというタレントさんでした。
私は、初めてこの方の存在を知ったのですが、実に壮絶な人生を送って
来ているので驚きました。
 
 イラン人で、イランイラク戦争で家族を失い、養母となってくれた女性と
日本に渡ってきても、虐待やいじめにあって死を覚悟したようです。
けれど養母のためにと生きる決意をして、学びモデルをしたりして
収入を得て現在に至っているとのことでした。
まだ24歳で、小学生(5.6年生)に語りかける姿は本当に地球の
裏側の事を語っている感じでした。

 小学生が相手ということで、話しもわかりやすく話してくれて
短い時間でしたが、子ども達に響くものがあったと思います。

 どんな風に生きていても、同じ人間なんだ。
そして人間夢を持って生き続けることが大切だとも
子ども達に話していました。

 本も出されているようなので、図書室においても
良いかもしれませんね。



『戦場から女優へ』

おまえうまそうだな 映画公開

2010-10-26 21:07:03 | 低学年読み聞かせ
 先々週の16日から、映画「おまえうまそうだな」が公開となりました。

 図書室の展示スペースも、公開にあわせて「みやにしたつや」ワールドに
してあります。

 月二回、送られてくる「小学校図書館ニュース」で以前にみやにしさんの
特集があったのでそれを貼って、勤務校にある大型絵本「おまえうまそうだな」を
自由に読めるように据え置きました。
少し痛んできてますが、この際旬のことなので大目に見てます。
実に沢山の子ども達が、「よいしょ!」とかけ声を掛けながら
大事そうに大型絵本を持って、席で読んでます。

 学校にこのシリーズは5冊ほどありますが、すべて貸し出し中になってしまい
町図書館から、シリーズ7冊を借りてきて館内で読むように設置しました。
こちらも図書の時間に読んでくれる子がいて、用意して良かったです。

 ほかにも、パパはウルトラセブンのシリーズなども貸し出されてます。

 映画公開にあたり、みやにしさんが小学生新聞でインタビューにこたえている
記事もあったので、そちらも拡大して貼っておきました。
映画のチラシも手に入ったのでそれも置いておくと、みんなよく知ってますね、
「見にいったよ!」と話してくれる子も出てきました。
 
 読み聞かせは、我が家のパペット「ティラポン」を久々に登場させて
1年生に、大型絵本で「おまえうまそうだな」
2年生に、「おれはティラノザウルスだ」を
読みました。

 朝、テレビもやっているようですね。今度見てみようと思います。










ものぐさトミー

2010-10-25 20:25:18 | 低学年読み聞かせ
 2年生によみきかせを先週した際に読んだ本は
「ものぐさトミー」です。

 少し前の、朝日新聞に『本が好きになる』という記事があって
中野区立啓明小の司書・米村さんという方がお薦めの10冊を紹介していて
そのなかの一冊が「ものぐさトミー」でした。

 岩波子どもの本ですが、学校にはなくて図書館で借りました。
(勤務校の岩波子どもの本は、どれも古くて相当傷んでます。)
と、歴史のありそうな本でしたが、読み聞かせはおもしろくて
子ども達には大受けでした。

 初版が1977年というのに、この電気仕掛けのトミーの生活は
画期的で、しかもその生活に警鐘を鳴らしている終わり方は
現代の私たちにも反省を促しているようです。

 そこまで深読みしなくとも、本当に楽しい読み聞かせに
なりました。

 なかなか自分一人では、これだという本にたどり着けないので
日頃から、こうした記事を見逃さないようにしていきたいと
思います。

 ほかのお薦めも読んで紹介していきたいです。