網創漠蓄

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避難にみるトップダウンとボトムアップ

2011-06-12 13:22:21 | 社会・地理・歴史

津波で被害の大川小「避難先決定に時間要した」というニュースを見て
今更ながら纏めておきたくなったことを。

石巻市立大川小学校では避難の遅れにより、全校生徒の
7割が津波の犠牲になりました。その遅れの原因は
「津波が来るまで避難方を話し合っていたこと」だそうです。

緊急時にこのようなボトムダウン式の民主主義をやっていては
決断はどうしても遅くなります。そのため緊急対応が役割の組織は
常にトップダウン型の組織になっています。

共和制ローマにおいては緊急時には独裁官を置き、
国家体制を一時的に独裁体制にすることを定めていました。
アメリカなどにおいては大統領そのような役割を担います。

しかし今回の震災においては日本政府もそのようなことをせずに、
結果後手後手の対応に終始している、とも指摘されています。
実際戦後民主主義信奉する者には、トップダウンという形を敵視し
大衆による政治体制への帰依を求める傾向があるようにも見えます。

避難経路等を決定する際には当然、経路候補を調査したりなど
ボトムアップ的手法こそが必要になります。緊急時にはこうして
組み立てた計画をもとに、トップダウン的に避難警告等を発します。

古代からの国家等において等ボトムアップが不十分になる場合には
国王など個人にそれら全てが任され、また責任者となります。
それができなかった場合にはだれが責任をとれるのか、というと
もちろんそのような個人などは存在せず、所謂集団責任になります。

結局、このトップダウンの欠如は戦前から変わらない
日本の政治の欠陥をも成しているのです。
いや、むしろ戦後は強化されてしまっているかもしれません。



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