まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

そういういき方もあるのか。

2017-06-20 08:55:34 | くらし

今回の元職場同僚の定例会は佐島マリーナの予定だった、が。
急きょ連絡が入って。5月末ご主人を亡くした同僚のお家に行くことになった。それが昨日。

ご主人が肺がんを患っていたことは分かっていたけれど、4月の集まりのときも出席して楽しく過ごし、
具合が悪いなんてことは話していなかった。「あれよあれよというまだったのよ」って。


4月下旬ころから熱が出て、息子さんの説得で入院、肺炎腸炎の診断。新しい抗がん剤も効かないと分かり、
後はいくつかの選択肢があるのみ。その中から、ご本人はもとよりご家族皆が在宅治療を希望。
それからのケアマネさんの動きは素早かったと感謝していた。
訪問医師、看護師、ヘルパー、入浴介助、ベッド等の手配を全部やってくれて、自宅に連れて帰ったときは
ベッドに寝かせればいいだけになっていたとのこと。

「訪問医師が外科の先生で、めずらしいんですって外科医が訪問医師って。
水分補給の点滴を指の血管からやるのよ、そんなの外科医しかできないよね。24時間いつでも来てくれて
素早く対応してくれていい先生だったわ」とここでも深く感謝していた。

ご主人の妹さんも毎日朝晩顔を見に来てくれて。
食欲が急に落ちて経口栄養剤とアイスクリームしか口に入らなくなって。
「子どもたちがね、お父さんがんばらなくていいよ、お母さんのことは大丈夫だから、なんて言ってるのよ。
私もがんばらなくていいから、私は大丈夫だからねって言ってたの」
とケラケラ言うから、それを聞いてた我ら4人笑うやら呆れるやら。
「あなただけでも、私のためにもう少し生きてて、ぐらい言った方がよかったんじゃないの」
なんて咎める始末。

肺がんの最後は痛がると聞いていたけれど、ご主人はそんなこともなく、ご家族に見守られてご自宅で
静かな最期を迎えたそうな。自宅居間での寝たきりになっておよそひと月。
がんの宣告を受けて4年。最初の抗がん剤が効いていちどはガンが消えて、畑を耕し野菜作りに励み、
ジョギングを続け全く普通の生活を送っていたそうだ。
定例会の度に「ご主人の具合どう?」と聞いても「それがなんともないのよ」なんて返事が返って来て
「あなた、なんとかなって欲しいような口ぶりじゃないの」とからかっていたものだけれど。

ここ1年は高額抗がん剤を使用していて、それがとてもよく効いていたのだけれど、それも効かなくなって。
次の治療を模索していた矢先の死。同僚のひとりが、
「不動産もちゃんと始末してくれて、あなたに何の負担もかけないようにしてくれて、よくできたご主人だったのね」
と感心していた、ほんとに。享年68歳。
若すぎるとは思うけれど、彼女は「50年も一緒に居たからもういいわ、何の悔いもないわよ」と笑ながら言う。
大学時代からのお付き合いだったものね。

亡くなってからまだひと月もたっていない。
納骨がすんでひと息つくころから、家の中の不在感に心痛めることなるやもしれない。
我らも、つれあいが、の年になっているんだとつくづく実感した昨日。

今日は父の命日。

コメント (2)
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