雪中行軍

　大量の降雪の後、気温が少し上がったのでラッセルが厳しいです！

　スキーでも斜面などでは平気で腿くらいまで潜ってしまいます。


　こんな時に限ってナミがはるか谷底まで降りて行ってしまいました。


　４０度くらいの斜度です。

　どうやら谷底からシカのいい匂いでも漂ってきたに違いありません！見ているとたいしてぬかる訳でもなく平気であっという間に降りて行きます。自分は先に行きたいところですが、今後のことが予想できるので斜面の上で待機です。


　ナミはふと我に戻ったのか？来た道を引き返してきます。いよいよ登りにかかります。まだ順調みたいです。

　だんだん斜度が増してきました。

　前足で掻けば掻くほど段差が広がり、大変そうです。

　「ヒィー、ヒィー」悲鳴が聞こえます。

　登ってはまたずり下がっています。

　頑張って登ろうとしていますが、疲れてきたのか？たまに動かなくなります。頭まで雪で真っ白になっています。上で見ている自分に空ろな視線を向けてます。

　進退窮まった感じです！


　救出に向かいます。雪崩れそうな斜面なので少し離れた所をスキーでジグザグに降りて行きました。帰りのことも考えます。

　ようやくナミと同じ高さまで降りましたが、まだ横移動もできないようなのでもっと下まで。

　こっちに呼んでやると、斜め下に移動してきます。合流できました。

　登り返します。息が切れました。頭も切れてますが、大声も出せないのでしばし睨みつけてやります。耳を垂れて一応反省しているようです。