Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

TRISTAN UND ISOLDE (Fri, Nov 28, 2008)

2008-11-28 | メトロポリタン・オペラ
昨シーズンの『トリスタンとイゾルデ』のすったもんだ
(全公演日に出演が予定されていた主役のヘップナーとヴォイトの二人が互いに体調不良により
キャンセル。というか、大部分はヘップナーのキャンセルでしたが、、。
結局、二人が一緒に歌ったのは最後の一日だけでした。)も記憶に新しい『トリスタンとイゾルデ』。
今年はいったい大丈夫なのだろうか?

今シーズン、トリスタンを歌うのは、ペーター・ザイフェルト、
イゾルデを歌うのはカタリーナ・ダライマン。
二人とも初めて聴く歌手なので非常に楽しみです。
ブランゲーネは昨年も同役を歌ったミシェル・デ・ヤング。
そして、マルケ王にルネ・パペです。
メトに到着してすぐに開いたプレイビルにも歌手交代を告げる半ぴら紙はなし。
どうやら、予定通りのキャスティングで歌ってくれるようです。

しかし、今回、何よりも盛り上がっているのは、意外にもこの公演が
メト・デビューとなるダニエル・バレンボイムの指揮。
昨年(2007年)10月のリンデン・オーパーとの来日公演では、この演目で
素晴らしい演奏を聴かせたという噂を聴いているので、私も力が入りまくりです。
彼がピットに入った瞬間、ものすごい歓声。
セイジ・オザワの栄光も何日とは持ちませんでしたね。

比較的長丁場の『トリスタン』ですから、鑑賞環境は超重要です。
ここ最近チケットの購入競争が非常に激しく、なかなか100%希望の席をゲットしづらいメトですが、
この『トリスタン』では幸運なことにグランド・ティアーの最前列のチケットが手に入ったので、
前に座っているおやじのでかい頭にいらいらさせられることはないので、後は横に座っている人次第。
座席に到着すると、左隣はご年配のご夫婦で、特にご主人の方がワグネリアンちっく。
右隣はシックな黒のスーツに身を包んだ、私よりもほんの少し上と思われる年代の、
上品でかつ知的そうな女性。しかもかなりの美人です。
ああ、これなら今日は安心して見られそう、と胸をなでおろす。

一幕が始まって更に確信。
右隣の女性は胸で手を合わせて舞台に引き込まれているし(きっとこの作品がすごく
好きでいらっしゃるんでしょうね。こういう観客の方、素敵です。)
左隣のワグネリアンのおじさまはどこかから少しでも咳払いが聞こえてくると、
”ぎろっ!!!”と睨みを利かす、超古典的なワグネリアン。
ああ、もうこのおじさまが仕切ってくださるから、
私が出る幕はないわね、と安心して舞台にのめりこませていただきました。



レヴァインの指揮による昨シーズンの演奏は、
器用に、手堅くはまとまっているのですが、
どこかよそよそしい感じがあるというのか、
素晴らしいワーグナー演奏の時に感じられる、根こそぎ体を持っていかれるような感覚に欠けていて、
他のワーグナーものの演奏に比べると、レヴァインはあまりこの『トリスタン』は得意ではないのかな?
という感触があったのですが、
(2006年シーズンのマイスタージンガーなんかの方がずっと良かったです。)
バレンボイムは、それに比べるとこの作品に特別の思い入れがあるような感じを受けます。
それがオケのメンバーに伝播して、”いい演奏にしたい”という気持ちを作り出す、
言うが易し、ですが、これが出来る指揮者は一握りです。

今日のメト・オケは管楽器に、特に前半でやや不安定さというか、
気持ちはあるのに空回りしているようなじれったさがあったのですが、
後半に向かうに連れて、落ち着いてきて、演奏に一体感が出てきて全体としては良い出来だったと思いますし、
弦セクションの方は通しで素晴らしい音色を出していたと思います。
ところどころ個性的な部分もあって(弦をかなりスタッカート気味に演奏させている個所など)、
好みが分かれる部分を差し引いても、
焦燥感とか憧れとかの表現には、音が喋っているというのか、
レヴァインからは聴かれなかったリアルさがありましたし、
全編、緊張感が高いレベルで持続されているところが何よりもすごい。
これに比べると、レヴァインの指揮は、ニ幕の禅問答あたりでやや失速してしまっていたのが
よくわかります。
今日のような演奏を聴くと、ここはオケの演奏の表現が豊かであれば、
問答の内容を理解しようと眉間に皺を寄せることなく、ただ音に身を任せられることがわかります。
そう、バレンボイムの演奏の良さは、観客にこの作品を聴くことを簡単にさせていること、
その点にあると思いました。

彼のこの作品の演奏へのこだわりは、細かいところにも応用されていて、
昨年の演奏のされ方とは大幅に違っている個所がいくつかありました。

その一つは、第一幕で、いよいよ船がマルケ王のもとに到着するという最後の場面で、
通常、バックステージで演奏される金管を、
舞台上手側のファミリー・サークル(最上階)サイドに引っ張ってきて演奏させたこと。
人数が少ないので、分割させる意味がないということで上手だけに寄せたのかもしれませんが、
オペラハウスで聴くと、極端に音が端に寄っている、という違和感はあったものの、
彼らによって演奏される旋律が通常よりも非常に目だって聴こえるという効果はありました。

また、少し記憶が曖昧なのですが、私が実演を観た際(ライブ・イン・HDで上映されたのと同じ公演ですので
覚えていらっしゃる方のご意見をいただけるとありがたいです。)、
ニ幕のブランゲーネの見張りの歌”Einsam wachend in der Nacht”は、
抱擁するトリスタンとイゾルデを前に、彼女が見張りの台の上にのったまま歌ったような記憶があるのですが、
今日の公演では、トリスタンとイゾルデだけが舞台にいて、
ブランゲーネを歌うデ・ヤングは、オケピットの中でこの旋律を歌いました。



今日のここでのデ・ヤングの歌唱は、バレンボイムの指揮の意図を非常によく理解し、
細部にまで神経の通った素晴らしい歌唱でした。
ここはトリスタンとイゾルデの二人だけの世界、ということを強調するビジュアル的な意味はもちろん、
サウンドの面でも、この配置の仕方が一番効果的だと思います。

あと、演出にも細かい調整がなされていて、一番私が嬉しかったのは、
昨年多くの人の失笑を買った、トリスタンとイゾルデが媚薬を飲むシーンで、
”パンチ de デート”ばりに入る赤いライティングが完全廃止されていた点。



ライティングは、媚薬を飲む前と全く変わらない極淡いグレーのままですが、
音が雄弁に何が起こったかを表現しているので、
主役の二人の演技を伴って、十分すぎるほどに、そのインパクトは伝わりました。
むしろ、逆に何も物理的には変わっていないのに、
弦の音が入ってきて、イゾルデが首をかしげた瞬間、まるで色が変化しているような錯覚が起こるほどで、
ここは圧倒的に今日のライティングの仕方を私は支持します!

メトは、ライブ・イン・HDやシリウスの放送に寄せられた意見には結構真摯に耳を傾けているのか、
そこで非難が起こったものへの対応は極めて早いのですが、
逆を言うと、そこで捕らえられていないものは相変わらず野放し状態で、
三幕のクルヴェナルとメロートの死の場面で、ややおおもとの舞台の床から
高めに設定してある船の形をしたサブ舞台の端から、
最後のイゾルデの独唱の邪魔にならないようにとの配慮から、二人が転げ落ちる個所は、
本当に奇妙で早くどうにかしてほしい、と思っているのですが、これは今年もそのまま。

さて、一幕の末あたりから、右隣の女性のさらに向こうにすわっている十代の女の子が、
舞台に飽きたか、がさごそがさごそ。
メトの座席は最近がたが来ているのか、
一人が動くと同じ列の人は振動を感じ、これはあまり気持ちのいいものではありません。
そのまた向こうに座っている男性が父親と思われるのですが、彼は全く注意する気配がない。
私はもしかすると、女性も含め、三人が家族かと思い、
休憩に入ったら一言やんわりと女性に注意を促そうかと思ったのですが、
なんと、その前に一幕の最後の最後あたりになって、その女の子が両足に履いたブーツ(それも今の
若い子が良く履いているUGGというブランドのカジュアルなブーツ)を履いたまま、
両足を大また開きで目の前の手すりにひっかけたのです。
ということで、隣の女性のほとんど目の前にその女の子の左足が。
その女性が目玉が飛び出すほどぎょっとして固まっているのを目撃し、これは家族ではない、と確信。
ましてや、両手を合掌状態で観るほど『トリスタン』が大好きな女性に、
この仕打ちはなかろう?と、幕後に直接女の子に注意しようと思ったら、
バレンボイムが退場した途端、私よりも早く、その右隣の女性が、
”ちょっと!そんなところに足をのっけるものじゃないのよ!”と大噴火。
今の小生意気なギャルの例に漏れず、”何、このおばさん”という視線で
その女性を見返している女の子に、後ろから気取っておしゃれに身をやつした父親が、
”何か問題ですか?”と顔を出してきた。
自分の娘がオペラハウスで人様の目の前に靴ごと足をあげるというマナーの悪さを働いているのに、
”何か問題ですか?”だと?!
気取ったマフラーなんか巻いてる前に、自分の娘のマナーくらいしっかり管理しろ!
私が女性の後ろから身をのりだし、
”まじで。オペラハウスで前に足をかけている人なんて
見た事ないですよ。(まれーにはあるが、大体アッシャーに注意されてやめることになる。)
文句あるなら、今からアッシャーに行って、あなたたちを放り出してもらうこともできますから。”
と、畳み掛けると、
右隣の女性の剣幕と、比喩ではなく、文字通りの”東洋の魔女”状態に陥った私の怖い顔と、
それになすすべもない父親の様子に、突然泣き出さんばかりの表情のギャル。
生意気かと思えばすぐにピーピー泣きやがって。
振り返りながら、”後方支援をしてくださってありがとう”とおっしゃる女性に、
”いえ、もしあなたが注意されなかったら、私がするつもりでしたから。
でも、最初、3人がご一緒なのかと思って、どう注意しようかと躊躇してたんです。”というと、
そんなおぞましい仮定、やめてくださる?という表情で、上品な女性が一言。
”あれが私の娘だったら、ぶっ殺してますよ。”
ひゃー、、、。

インターミッション後、金曜のシリーズのサブスクライバーであるというその右隣の女性と、
最近のメトはマナーが悪い人が増えた、という話になり、
お互いに最近体験した数々の例を開陳しあうこととなりました。
中でもその女性が体験したひどい話では、幕中ずーっとおしゃべりに熱をあげている
カップルが隣に座っていて、注意してもやめないので、インターミッション中に
アッシャーを通して注意してもらうと、戻ってきた二人に、
”お前の香水の方が臭くて百倍迷惑なんだよ!”と罵詈雑言を浴びせられた、という話。
注意されて逆ギレ、、まったく、手がつけられません。
女性が続けて言った、”しかも、最近では、そんな輩が多すぎて、
常識のある方が遠慮して誰も何も言えない始末よ。こんなのおかしいわ!”に同感です。
お互いにいろいろな例で盛り上がっている間も、結局、例の父娘は戻ってこず。
え? 父娘デートを邪魔して申し訳なくないのか? いいえ、全然。
他人に不快な思いをさせないように鑑賞する、こんなの当たり前のことです。
”ラッキーですわね。”と言いながら、二人もろとも一つ席をずれ、
ニ幕以降、左右が空いている極楽状態でゆっくり鑑賞させていただきました。




歌唱について。
ザイフェルトのトリスタン。
声は男前な声だと思いますが、少しヘップナーに通じる危険な香りがします。
『スペードの女王』の初日に壊れてしまった一件以降、ヘップナーについては、
オペラヘッズのフォーラム等で、持って生まれた声は綺麗なのに、
歌唱の基本的技術に問題がある、という声が少なからず上がっていますが、
私はザイフェルトの方が多少声質がマスキュランであるのが救いですが、
しかし、今日の彼の歌唱に、最近のヘップナーと同質の問題があるように感じました。
つまり、現在、ワーグナーものを歌えるテノール(ソプラノもそうですが)が
非常に少なくなっているので、繰り上がり的に、本来そこまで強い声でない歌手が歌わざるをえなくなっている、
という状況です。
ザイフェルトはすでに経歴も長く、最初はリリカルな役からスタートして、
ワーグナーのレパートリーにたどり着いたわけですが、
今日の歌唱だけから判断すると、
彼には声が完全にこの役にそぐっていないだけでなく、
ワーグナーものの全編を乗り切るだけのスタミナも不足しているように感じました。




今日の公演では、ニ幕の途中から疲れが見え始め、
三幕では、ヘップナーのそれほどあからさまではもちろんありませんでしたが、
音にざらっとしたテクスチャーが加わりはじめただけでなく、
音そのものを支える力が不足しているのか、音がくだけそうな危なっかしい個所が随所にありました。
これが極端な形になると、あの『スペードの女王』でヘップナーが聴かせたような歌唱になると思います。
三幕では、音が明らかにクラックした個所も一箇所ありました。



メディアでは、ザイフェルトがこの公演でメトで初めてイヤホン型のプロンプターを使用することを検討している、
ということで話題になっていて、
(この作品では、オケの音が厚いので、舞台床にいるタイプのプロンプターでは
音の入りのキューが把握しにくい、というのが理由のようです。)
サン・フランシスコ・クロニクル紙では、使用した、と書かれているレビューが出ていますが、
実際使用したのかどうか、確かなことは不明です。
追記:メトの公式発表によると、第二幕および第三幕でのみ使用したそうです。

あと、見た目はわりと素敵なのに、演技面がかなり大根なのが痛いです。
ニ幕最後にメロートの剣に自ら身を投げ出すシーンでは、両手をあげて
突進する姿がまるで熊のようでした。

ただ、指揮者ときちんと音楽を作ろうとする真摯な姿勢は感じられるので、
好感は持てるのですが。
このだんだんと疲れが見えるという痛い現象が、今日だけのことであったのか、
またシリウスなどで確認したいと思います。

トリスタン役に対するザイフェルトの比でなく、
イゾルデとしては声が小粒ですが、私は表現面では、ダライマンのイゾルデの方が面白く感じました。
彼女は1999年の同じ演出の公演でブランゲーネを歌ってメト・デビューを果たしたので、
イゾルデ役での凱旋はさぞ嬉しいことでしょう。

彼女の声はオケを越えて響き渡るような強さは欠如しているかわりに、
どちらかというと独特の温かみみたいなものの方が魅力で、
力まずに出された音はビロードのような耳触りがあります。
愛の死 ”Mild und leise wie er lachelt "の中でも一音そんな高音が出てうっとりしましたが、
ただ、このイゾルデの役は、その彼女が得意としている範囲の音色で勝負できる役ではないのが痛いところです。
その結果、ほとんどの場面で、声を張り上げなければいけないので、
声になんともつらい無理矢理な響きが混濁してしまうのは残念。

しかし、彼女の演技力はなかなかです。
ワーグナーものはいい歌を歌ってくれるだけで満足、それ以上贅沢を言うな!という雰囲気があって、
イタリアもので今まで何度か実現されてきた歌と演技の完全な融合というものをなしえた人は
いないような気がするのですが、(いたら知りたいです。教えてください。)
彼女には演技に説得力があるのが、ワーグナーものを歌う歌手の中ではユニークだと思いました。
昨シーズンのヴォイトなど、手を広げて歌ったりしているだけで、
それ以上の何の演技もありませんでしたから、、。
のみならず、歌での表現力もあります。
たとえば、オケと畳み掛けるように歌う場面など、勢いがあって負けていません。

ヴォイトがそれ以外の場面ではやや歌唱が退屈なのに、
全てをMild und lieseに賭けて、ここで点数を稼いでいるのに比べると、
ダレイマンは、逆で、Mild und lieseよりもそこに至るまでの過程のほうに聴き所があります。
Mild und lieseでの歌唱にもっと迫力が出れば全体の印象がぐっとしまると思うのですが、
声質以上のことは出来ないですし、これはもうあきらめるしかなさそうです。

デ・ヤングは先に書いたとおり、見張りの歌の場面での歌唱が秀逸。
もう一人注目すべきは、クルヴェナルを歌ったグロチョウスキー。



スカラ座の『トリスタン』でも同役を歌ったようですが、
スリムな体躯に似合わず、ほとんどこの役には有り余るほどの、
ものすごくしっかりした声の持ち主です。
演技や表現にまだちょっと若いところがありますが、スカルピアなんかも歌っているようなので、
他の演目でも聴いてみたいです。

しかし、今日一人で、バレンボイムさえもなぎ倒した感があるのは、
なんといってもルネ・パペが演じたマルケ王。
公演後のオベーションでは、まるで地鳴りのような音が沸きあがりました。



それもそのはず。
役にしては声のサイズが、、とは言っても、ザイフェルトやダレイマンの声量は
絶対的には決して小さいわけがないのですが、
そんな中に混じってでさえ、登場した場面から、この人は一人だけマイクをつけて
歌っているのではないか?というほどの豊かな声量で観客を圧倒。
バスで歌われる旋律の、しかもその中でも低音域の部分が、
こんな分厚いオケの音を通り越してはっきり聴こえてくるなんて、ありえないです、普通。
大箱であるはずのメトが市民会館か何かの大きさに錯覚させられるほどの声量でした。

彼の素晴らしい歌は今まで何度も聴いていますが、
なぜだか昨シーズンの『マクベス』のバンクォーや、メト・オケとのコンサートでは、
全く彼らしくない歌唱で、スランプなのか?とびっくりでしたが、
俺様の本気を聴け!という気合が今日の歌唱からは聞こえるようでした。
あまりにも声が立派なので、昨シーズンのサルミネンから感じたような枯れた味わいは皆無ですが、
立派さがここまで突き詰められると、これはこれでいいのだ!という気にすらなります。
いやー、本当に凄かった。
今まで聴いたパペの歌唱の中でも最高のものの一つです。

このパペの歌唱のすごさと、バレンボイムが率いるオケ(とはいえ、まだまだ
今日の演奏がメト・オケの100%の力とは思えず、まだもっといい演奏が出てくる可能性は
大有りだと思うので、この後の公演に注目しています。)を聴くだけでも、
昨シーズンの『トリスタン』を凌ぐ価値があると思われ、
ゲルプ氏、ライブ・イン・HD(ライブ・ビューイング)に『トリスタン』を組み入れたのが
一年早すぎましたね、と耳打ちしたくなります。


Peter Seiffert (Tristan)
Katarina Dalayman (Isolde)
Michelle DeYoung (Brangane)
Rene Pape (King Marke)
Gerd Grochowski (Kurwenal)
Stephen Gaertner (Melot)
Mark Schowalter (A Shepherd)
Matthew Plenk (A Sailor's Voice)
James Courtney (A Steersman)
Conductor: Daniel Barenboim
Production: Dieter Dorn
Set and costume desing: Jurgen Rose
Lighting design: Max Keller
Grand Tier A Odd
SB

***ワーグナー トリスタンとイゾルデ Wagner Tristan und Isolde***

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40 コメント

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でしょう~!! (ゆみゆみ)
2008-11-29 21:11:35
あちこちに顔を出して申し訳ありません。
日本で、パペの王を見たとき、本当に本当に涙が出て止まりませんでした。
これも字幕なんていらない!!の1つでした。
ほんの数分くらいでしょうか?彼の出番は・・。
なのに出てきて歌うと、
返信する
今まで聴いた中でも最高でした (Madokakip)
2008-11-30 09:57:20
 ゆみゆみさん、

今まで聴いたパペの歌唱の中で最高だったかもしれないです。
マクベスのバンクォーやカーネギー・ホールでのメト・オケとのコンサートでは
今ひとつ本領が発揮できていなかったので心配だったのですが、
もう今日のこの歌は、、
一人マイクが付いているのかと思うくらい声量で
(まわりも決して声量がない歌手たちではないのに、、。)
そのうえ、どの音も音が消えていく最後の瞬間まで神経が通っていて、
久しぶりに彼らしい、いや、今までの彼以上の歌、といったほうがいいかもしれません、を聴きました。
返信する
お久し振り! (yol)
2008-12-02 07:35:49
素晴しかったのね、パペ!!!!
しかも指揮がバレンボイムとは。

個人的にはメトとバレンボイムの相性はどうなのかしら?という感は拭えませんでしたが、それでも昨年のレヴァインより良かったというくだりを読んで、うむ、バレンボイムの指揮のメトオケがどうなっているのか確かめたくなりました。

デヤングも素晴しかったとのこと。
そもそも彼女のブランゲーネはとても感銘を受けているのだけれど、それを上回って素晴らしかったと言う、というか、昨年のあなたの厳しいコメントで「私がみたのは幻だったのか?」と思っていたパペ。やはりホンモノだったのだと、思わず同じ場面を思い出し、胸が熱くなりましたわ。

いや~、真面目に。
これHDで見せてくださらないかしら?
返信する
HDのスケジューリングは慎重に (Madokakip)
2008-12-02 12:18:19
 yol嬢、

生きてたー!?

そうなのよー、パペはすごかったわよー。
本当にこんなに彼らしい歌唱を聴いたのは何年ぶりかしら、?
2006年シーズンの『ドン・カルロ』も素敵だったけど、
もうこのマルケ王はそれ以上よ。
メトが吹っ飛ぶくらいの大声量だったから。

これは私の個人的な意見だけど、メトのオケって、
一部の有名オケのように、何をやってもメトオケの音になりますっ!ていうような、
強烈な音色じゃないところが逆に個性かな、と思うの。

メトは多分今でも世界で最も公演数が多いオペラハウスで、
しかも毎日公演する演目がグループ内でローテーションするうえ、
(スカラ座なんかのスケジュールを見ると、
ええ?こんだけしか年間演奏しないの?とびっくりします。
ウィーンは、演目をローテーションしたり比較的メトに近い公演の組み方をしているけれど、
それでも公演数はメトよりは少ないはず、、。)
異様なまでに年間のレパートリーが多いので、
その個性の希薄さは、ある意味、
バラエティさに順応した結果ともいえると思うの。

もちろんそれがスカラ座に比べるとイタリアっぽくないとか、
ウィーン歌劇場に比べるとシュトラウスらしくない、モーツァルトらしくない、云々という批判になるのだろうけど、
私個人は別に○○らしくなくても、いい演奏ならいいや!と思ってます。
(でもそれは個人の好みなので、いい演奏っていうのはスタイルも含めてだ、という意見があるのもわかるし、
例えば、イタリアものはスカラ座じゃなきゃ!っていう人を批判する気は全くありません。)

もし多くの人がメトオケのカラーはこんな、と思っている音があるとすれば、
それは強いていうと、レヴァイン・カラーだと思うのだけど、
それもずっと彼の存在が大きかったためにそうなってしまったわけで、
比較的実力のある(←ここ肝心)別の指揮者が振ると、
全然音そのものの雰囲気が変わる柔軟性があるので、
そういうところを楽しむようにしてます。

このトリスタンのHDに関しては、、、スケジュールを失敗したわね。
でも一年後にバレンボイムが来るってわかってたのに、なんでかしらね、、?
歌手が弱いと思ったのかな。パペに失礼だぞ!
返信する
そうねー。 (yol)
2008-12-03 22:43:54
そうね、メトはメトでメトらしいと思うわ。
CDとかで聴いちゃうとその雰囲気は伝わってこないのだけれど、メトオケ!という雰囲気、醸し出してるわよ~。

何々モノ、というのではなく「この曲!」という感じなのかしら?
昨シーズンの「連隊の娘」は本当にメトオケにピッタリだったもの。あと、「ピーター・グライムズ」とかね。

あぁ、それにしても重ね重ね申し上げますが、
あなた!メトに投書して下さらない?トリイゾ上映求む!と。

ダメならせめて映像を!DVD発売お願いします!
、、、、って他の人への興味はイマイチなんだけどね。良くわからないのよ(汗)。。。。
返信する
どんぴしゃの例をありがとう (Madokakip)
2008-12-04 09:02:19
 yol嬢、

まさに、その例、
”連隊”と”ピーター・グライムズ”!
この二つでもオケの雰囲気が全然違ったと思うのよ。
だから、メトは”らしい”ところがないのが”らしさ”ね。
って、まるでそれこそトリスタンとイゾルデのような禅問答になっちゃったわ。

トリイゾの上映、とは、このキャストで、ってこと?
ごめん、無理だと思うわ(笑)。
っていうのは、やっぱり主役二人がちょっと華がなさすぎるのよね。
昨シーズンのヴォイトとスミスの二人でも、
華という意味では厳しかったもの。
それでも歌唱力がすごければ華なんか犠牲にしても
商品化する価値もあるけど、今回の二人はそこまでではないしね。

パペとバレンボイムには申し訳ないけれど、
パペは毎年メトで歌ってくれているし、
バレンボイムは今シーズンの観客からのこの人気からすると、
また近いうちに帰ってきてくれる可能性もなくはないと思うので、
将来に期待しましょう!!
返信する
やった!期末が終わった! (boku)
2009-07-12 05:28:02
madokakipさん、なにかお久しぶりのような気がします.
私は今まで期末テストにうなされておりました・
その期末も昨日で終わり、周りの学校より一足早い夏休みへ!
その夏なのですが私は毎年、ラジオでバイロイトやザルツブルグやらの音楽祭を深夜に身を注いで見て、寝不足で部活というループを繰り返しております.

madokakipさんは夏のヨーロッパの音楽祭は毎年どうしておられますか?

2009年のバイロイトのオープニングは日本時間25日23時からのトリスタンですよね.
そちらだと朝になるのですか?
来年のトーキョーリングに出るイレーネ・テオリンとかユッカ・ラジライネンが出るので自分には必聴になります.
返信する
おめでとうございます! (Madokakip)
2009-07-12 05:52:17
 bokuさん、

期末終了、おめでとうございます!
早速オペラヘッド魂を開放し、いろいろな放送、
DVDを聴きまくってくださいね!
ただ、部活は体育会系でいらっしゃいますか?
寝不足による怪我だけには十分注意されますように!

>夏のヨーロッパの音楽祭は毎年どうしておられますか?

私は残念ながら、片方の息子(犬)が食道の病気を抱えておりまして、
特殊な食餌法が必要なため、
プロのボーディング・サービスですら、
預けて旅行に出るのは心配なんです。親ばかです。

なので、連れと一緒に旅行するとなると、
彼らと一緒に行けるところか、
彼らを家に置いていくなら日帰りで帰って来れるところ限定です。
『ルチア』作戦(連れを残して一人で高飛びする手)もありますが、
さすがにこれを多発するのは、私ですら、
人になった気がして気がひけるので、(笑)
でも、来年あたり、決行したい!!、(笑)

http://blog.goo.ne.jp/madokakip/e/5f70803f9e6406619b31cf9c01e25198

というわけで、実演を観るのは、この夏、
日帰りで行けるキャラモア音楽祭(NY州です)のみなんです。
ヨーロッパの音楽祭については、
できるものはラジオの放送やHDの上映で楽しみたいと思っています。
バイロイトのスケジュール、ありがとうございます。
はい、こちらだと同日の朝10頃から放送の予定のようです。
土曜だから、私も聴けそうですね。
歌手も楽しみなんですが、私はオケがすごく楽しみです!
ご感想をお聞きできると嬉しいです。
(もし私が聴けるようでしたら、記事にしますね。)
返信する
25日が待ち遠しい (boku)
2009-07-12 14:35:41
犬ですか。私の家にも大型犬がおります。普段はずっと寝ています。
このルチア作戦は最終手段ですね。でも自分もそのうち決行する時が来そうな予感がします(笑)

自分は夏はバイロイトが一番楽しみです。
今年のバイロイトはカタリーナ・ワーグナーとエファ・ワーグナー・パスキエの二人が総監督の座を本格的に譲られる年ですね。
そのせいであってか今年はプロダクションや指揮者が去年と全く同じですね。
ソリストは間違い探し状態。(笑)
でもオペラは何度聴いたって面白いものは面白いし、感動するものはいくらでも出来ますよね。
それに何たってワーグナーの聖地バイロイトですからね。
すごく楽しみです。
今年で終わるプロダクションはあるのですか?

でもワーグナーとなると今度はソリストの問題でよね。
新星ハンス・ホッターや新星ルネ・コロみたいな絶対的ワーグナー歌手が早く出来て欲しいです。

ちなみに部活はバリバリの体育会系!
周りの人にオペラの話をしてもまるで乗ってくれません。(困)
でも理解ある人と何度か安く買えるチケットで一緒に行ったりもします。
返信する
バイロイト (sora)
2009-07-12 20:40:04
バイロイトというのはやっぱり凄いんですか?
今年パソコンを買ったもので、ネットラジオもうまく聴けたり聴けなかったり。。。録音もよく失敗してます。
bokuさんはまさか一晩中起きて聴いているわけではないですよね。。。

書店でバレエコーナーにいったら、バレエ版「ニーベルングの指輪」があることを知りました。へぇ~、なんて思ったものですが、内容までは読んでこなかったのでよくわかりませんが。
バレエとオペラ、同じ題材が結構あるのですね。
返信する

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