ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

完走すれば入賞!

2007-07-07 | 海外&ルーマニア・マラソン大会
早朝7時に市庁舎前をスタート、全部で32名の出走です。女子は6名エントリーでしたが5名出走、完走すれば入賞&賞金ゲットのマラソンとなりました。私以外の女子は皆、ハイレグショーツにトップス、と言うセパレーツのいでたち、そんな中でランパン姿で日焼け防止の手袋までしている私は堂々の『女子の最高齢ランナー』です。



「無事、完走スレバ良イカラ。」とマイダーリンは言いますが、「今マデ、ドンナレースデモ、女子ノ、ラストランナーニ、ナッタコトハ、無イケド・・・。」と、この時点で女子のベッタ(=大阪弁でビリのこと)を覚悟しました。



スタートしてすぐにアナが女子の先頭を走って行きましたが、誰も追いません、みんな自分のペースを大事にしているようです。私にとっても入りはゆっくり、3キロほど残り4名の女子選手が集団走してから国家養成選手のマリア・マゴアレナ選手がすっと前に出て行きました。じきにアナが見えなくなり、マゴアレナ選手も見えなくなりました。

暑くならないうちに距離を稼ぐ、と言う作戦もあるかもしれませんが、私は逆に最初ゆっくりペースで走り体力温存、5キロの周回コースを7周するというコース設定なので、周回路をストレスなく走れることを考えています。

周回路まではフラットでしたが、周回の丘陵地帯に入るといきなり穏やかなのぼり、ここでこれまで一緒に走っていたアリーナに置いて行かれますが、気にせず自分のペースを守り、周回路の様子を確認します。

ふたつの穏やかなのぼりを経て短い平坦路、くだり、上り、くだりを繰り返す周回路、これは予想通り私の好きなタイプのコースです。ありがたいことに周回コースの4分の一ほどは日陰もあります。道路と交差するところでは警察官が出て選手優先のコース管理、給水とスポンジが周回路に2箇所ずつ、審判員による周回確認とコース指示も的確で、安心して走れます。



同じコースを7周するというのはかなり退屈になりますが、脚が動けば1周ずつペースを確認しながら走れる絶好のコースです。参加人数が少ないマラソンながら中間点手前でアリーナに追いつき追い越すまでぽつんと一人になることなし、その後は周回遅れの選手を追い越すことや私より先行していた選手に追いつくことを目標に、脚を動かしました。

周回コースの6周目で、逆に男子のワン・ツー選手に追い越され、周回遅れとなりました。でも、みんな追い越していくときに「ブラボー!」と声をかけてくれます、男子選手は精鋭揃いですが、集団で走っているのではなくみんな単独走となっています、前後の差が大きく、追いつくことも追いつかれる心配もなく、余裕を持って走っているように見えました。
 
私はここまで実に気持ちよく走ってきましたが、周回コース7周目、35キロを過ぎてやはり少し脚に来ました。「2週間前の山岳フルを走ったことは、忘れろ、忘れろ!」(=疲れていると思うと余計に脚に来るから)と自分に言い聞かせながら走っていると、ここまでは実に軽く脚が動きました。ここで脚に来るのは、やはりマラソン。でも、今まで6周してきたコースもあと1周、今ではアリーナははるか後、私は女子の単独3位なのです。
 
脚には来ていますが、大きくスピードダウンするほどでも無く何とか持ちこたえ、周回路を出て最後の直線でフィニッシュ地点のネプチューンに向かいます。ここから先導にパトカーが付いてくれ、「女子選手ノ為ニ、道ヲ明ケナサイ。」と言ってくれているではありませんか~街区に入り通りに店などが多くなってきてゴールはどこだろう、と思っているうちにフィニッシュゾーンに出会いました。
 


タイムは、3時間3分3秒。女子3位入賞です。2007年7月7日7時スタートのマラソンでこの綺麗な数字揃い。それだけでも嬉しいです。でも、総距離はやはり短いようです、ここら当たりはランナー、自分に正直で走ってみれば判ります。
 


男子3位に入賞したラン仲間のビクターも、「2時間39分ハ、僕ノ自己ベスト。デモコノコースハ、少シ短イネ。」と認めています。今の私の力はどう見積もっても3時間15分を切れるかどうか?このコース、2キロ以上短いようです。
 
走り終えた後は、フィニッシュゾーンの横のテラス(=オープン形式のレストラン)でこれまた嬉しいビール飲み放題。さすがに走り終えた直後はバナナとコーラで糖分補給、しばらくしてから冷えたビールに移りました。
 
いろんな人に出会い、いろんなマラソン談義。
 


男子の最高齢ランナーの一人、55歳のコンスタンティネスクさん。「ミスター・山田敬蔵ヲ知ッテイルカイ?ボストン・マラソンノ優勝者ダヨ。僕ハ彼ト一緒ニボストンヲ走ッタコトガアルヨ。」とスタート前に小話。先行した彼を途中で追い越し、ゴール後に記念撮影。「エ?山田敬蔵、マダ、走ッテイルノカイ?モウ70歳代ノ後半ダロウ、ブラボー!」
 


もう一人の男子最高齢55歳のビクターさん、NY、シカゴ、ホノルル、カナダ、とヨーロッパ中のみならず海外で50回以上マラソンを走っています。この写真は2週間前のDHLマラソンで出会ったときのもの。
 


ルーマニアNo.1ベテランのアナ(=白のキャップ)と、国家エリート選手のマグアレナ選手。二人にとってはこのレースは練習レース。マグアレナ選手はアナよりも数段実力が上なので、アナに勝ち目がないことはアナも承知、自重して無理をせず、お互いペース走に徹したそうです。二人して仲良くクールダウンのジョグを実に軽くこなしていました。マグアレナ選手はこれまでに日本で駅伝を6回走ったそうで、今年もまた11月の千葉駅伝に出走予定とのこと。マラソンは専門外だそうです。
 


アナとツーショット。アナは昨年までスパッツで走っていましたが今年からハイレグショーツを着こなしています。わたしとちょうど10歳違いです。
 


今回、途中で失速し5位に終わったアリーナ。昨年からの左足肉離れが治りきっておらず、無理をすればもっと走れたがリスクを負いたくなかった、とレース後に話してくれました。なにせ完走すれば5位入賞・賞金500レイ(=約2万5千円)なので、手堅くまとめたようです。
 


こちらはルーマニア陸上競技連盟の秘書のお方。陸連がらみだったので運営もしっかりしているマラソンでした。この方、来月21日から世界陸上のために大阪に来日されます。

総勢30名、女子マラソンではリディア・シモン選手、コンスタンティン・トメスク選手、アリナ・ゲラシム選手、と日本でおなじみの選手たち5名がエントリーとのこと。宿舎はリーガ・グランドホテル、是非訪ねてください、と言われましたが私はまだそのころ、ルーマニアに居る予定。世界中から大阪に選手が集まってくるこの時期、この機会、一生に一度なのに何故大阪に居ないのか、とても不思議。
 


女子5名中、3位ですが、正確な距離不明、よってタイムも参考タイム。でも、最後まで走りきれたことにとても満足できるマラソンでした。記念撮影のために一番高いところに乗せてもらいました、5位に終わったアリーナ(=黒の上下)も笑顔、肉離れ、早く良くなりますように。



【黒海マラソン・記録コーナー】
男子1位 2時間34分20秒
男子2位 2時間39分00秒
男子3位 2時間39分16秒
男子最終ランナー 4時間25分50秒
(男子出走27名、完走20名)

女子1位 2時間57分53秒
女子2位 2時間58分01秒
女子3位 3時間03分03秒
女子4位 3時間03分42秒
女子5位 3時間24分00秒
(女子出走5名、完走5名)


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