prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

ヴィスコンティ

2008年09月13日 | 映画
1999年・RAI(イタリア放送協会)製作、カルロ・リッツァーニ演出。

「ベニスに死す」でタジオの母親役を演じたシルバーナ・マンガーノが、ヴィスコンティが14歳の時になくした自分の母親をイメージをあまりにあからさまに重ねてきたのにやや当惑したと語る。

「山猫」のスチル写真の中に、クラウディア・カルディナーレやピエロ・トージなどが入り込む、黒澤明の「夢」みたいな趣向あり。豪邸の18もの部屋に全部蝋燭のシャンデリアを含めた照明をつけてカメラをセットし、部屋から部屋にいくら人々が踊りながら移動してカメラのフレームを出ていっても、また次のカメラに入るようにしたという途方もなく大掛かりな撮影。

「揺れる大地」の撮影の途中で製作費が底をつくと、ヴィスコンティは家に戻って宝石類を換金して戻ってきて撮影を続けたとある。それであのプロレタリアートの大叙事詩を撮っているのだから、妙な感じ。

若いときのヴィスコンティが競馬馬を育てていた時の厩舎が改造されて今では人が住んでいるという。どういう厩舎だ。

舞台でハンス・ウェルナー・ヘンツェの音楽と組んだことがあるという。ちょっと意外な組み合わせ。


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