みんなしてなんじょにがするべ!

今なすべきは意見を持ち発言すること。どうも心配な雲行きのこの国、言うべきことを静かにしっかりと言い続けたい。。

世界大戦の経験から何を学んだのか?

2017年04月16日 | 憲法守るべし
韓国大統領選挙の有力5候補の全員が、アメリカが北朝鮮に対して先制武力攻撃することに反対しているそうだ。それに比べ、アメリカのシリア政府軍に対する先制攻撃を「化学兵器の使用は絶対に許さないという米国政府の決意を支持する」と言い、北朝鮮にたいする軍事攻撃を含む「全選択肢がテーブル上にある」とトランプ大統領が述べたことを高く評価する日本政府の凝り固まったものの考え方は危険この上ない。
北朝鮮が、国連決議に反して核実験やミサイルの発射を繰り返していることは、東アジアの緊張を高める要因となっていることは否めない事実だが、それを理由に、アメリカの先制攻撃までも支持するのでは「国民の安全を守る」政府とは言えない。
北朝鮮を国連決議に反していると非難しながら、アメリカが国連決議もないままに先制攻撃することは正しいとする理屈は成り立たない。また、米国の平和団体ピース・アクションが、「トランプ政権による北朝鮮への先制攻撃の脅しが朝鮮半島の緊張を高めている」と指摘しているが、緊張を激化させているこのもう一つの事実には国民の目をつむらせて、ただ軍事にはより強力な軍事力で対抗すれば平和が守れるというのはこの上ない危険な考え方だ。安倍政権はますますこうした考え方に傾いている。
ピース・アクションが「トランプ大統領が向う見ずな攻撃を承認すれば、無数の韓国人と約28,500人の駐留米軍を即座に危険な目に合わせることになる」と指摘しているような冷静な分析をすることこそ、日本国民の命とアジアの平和に責任を持つ政府がすることではないかと思う。
北朝鮮は対話に応じる相手ではないようだ、すぐに交渉が始まるとはなかなか思えない状況である。国際社会が一つにまとまることも難しいように見える。難しいことだらけである。だからと言って北朝鮮にミサイルを撃ち込めば解決できるか?
難しいし、時間もかかるだろうが、国連憲章や日本国憲法が指し示す「武力による威嚇によらない紛争の解決」に徹することこそが戦争を避けるただ一つの道である。これが二つの世界大戦から人類が学んだ教訓である。日本がたつただ一つの立場であるはずだ。