写真のように沢山の印が押してある中國の書画作品を実際に見たり、書物で見ることがございませんか。
自分が大層気に入って、収集の喜びに浸るような作品に何と!観る人が後から印を押すのです。
自らの鑑識眼の確かさを後世に伝えるため印は押される、ということです。
写真は顔真卿の書に何人かの清代名家の印がベタベタと押してあります。これが「鑑蔵印」です。
乾隆帝(1711-1799)も有名な書画コレクターであり、北京の紫禁城には乾隆帝の書斎もあり、数多くの作品があります。
乾隆帝は作品のレベルによって上等・次等に分け、更に神・妙・能・逸の評価基準を設けています。
そして乾隆帝も鑑蔵印を多くの作品に押しています。
鑑蔵印はその観る目の確かさを示すものですので、むやみに押すとその人のレベルが分かりますので鑑蔵印を押す場合は
非常に神経を使っているわけです。
しかし、これを日本でやったら非難されることでしょう。
貴重な書画作品にキズを付けたと。
印にも色々な種類があることが分かります。