今日の朝刊記事を見てびっくり。
3千年以上前の風習が今も生きている!
新聞によれば
「即位の礼に続き、19年11月には皇室行事の大嘗祭(だいじょうさい)が
行われる予定。
新天皇が国民の安寧や五穀豊穣を祈念する一代に1回限りの儀式だ。
大嘗祭に先立って行われるのが「斎田点定の儀」。
儀式で使う米とアワをどこで作るかを卜定(ぼくじょう)で決める。
アオウミガメの甲を焼き、できたひびの具合で占うが、ワシントン条約で輸入が
禁じられており、甲の入手は非常に難しい」。
1990年の行われた際は東京・小笠原で自然死のアオウミガメを見つけ、儀式を
執り行ったという。
古代中国では今から3千年以上前、殷の時代に卜辞が行われていた、とされています。
卜辞というのは神様に伺いを立てたもの。
当時は亀の甲や牛の肩甲骨を使って占っていたとあります。
その甲や骨に刻み込んだ文字が「甲骨文字」。
写真は京都大学人文科学研究所蔵で、
文献によれば「貞人(ていじん)」(占い役)と呼ばれる大臣、時には王様自身が
亀の甲や獣骨をもってきて、その裏側に凹(くぼ)みを刻み込んで、その一端を
火で灼く。
その1点だけを熱して急に冷ますと、甲や骨の滑らかな表面に、パリッと亀裂を生じる。
しかし、亀の甲といっても実は腹の甲で、背中の甲は固くて文字も刻れないし
亀裂も注文通りには出ないということです。
日本の皇室の大礼は口伝とも言われていますがはっきりとは分かりません。
亀卜の法は唐から日本に伝わったが、いま大和のある地方では「ハハキ」という木の
細枝を用いているという。
日本の皇室行事のいわれは詳細不詳ですが、古代中国の卜辞は上記の如くとされています。
甲骨文字の一部を掲載しましたが篆刻作品でもちょくちょく使用されています。
甲骨文字は絵文字の如く面白いため使用される場合もありますが、字書なしでは判読
不可能な場合もあります。
しかし、全ての文字は解析されていなくて篆書体に比べ一般的ではないようです。
甲骨文字の一例を掲げました。