畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

白川 静先生

2016-09-12 09:11:14 | 篆刻


今日は「白川静先生」についてです。
白川静先生は1910-2006年。たったひとりで3部作の字書を編纂。
驚くことに74歳から86歳に掛けての出版です。
勿論、資料の準備・整理にはかなり以前から時間を費やされていることでしょうが。

白川 静先生の著作出版では平凡社が全面的にバックアップされています。

篆刻をする場合、文字の字源を知らねばなりません。

日本は文字の使用に漢字・かな・カタカナ・場合により英語表記と多彩になっています。
漢字には中国から伝来された文字と国字といわれる日本製漢字があります。
これらを特に意識することなく日常的に駆使しています。

白川静先生は漢字の字書に3分野に分けて編纂されています。
「字統」字源の解明を試みた書。先生の紹介文によれば字源の学は原初の観念も含まれているとされています。
 例えば「風」はもと「鳳」の形に書かれ、鳥形の神であった。
 四方にそれぞれ方域を司る方神が居り、その方神の神意を承けて、これをその地域に風行し伝達するものが「鳳」
 すなわち風神であった。(以下略)

「字通」は「字統」における字源の解明、

「字訓」漢字の訓読みが日本に定着する経緯を検討した古語辞典

白川静先生の評価は申すまでもないことですが「白川静読本」で白川静先生を語る、を読んでいますと先生への
尊称に様々あることに気がつきます。
下記のお名前は敬称略にて。
全部で47名の方が白川 静先生について語っておられます。そのごく一部を。肩書きは2010年現在。

 吉本 隆明(思想家)         白川さん
 梅原 猛(哲学者)          白川静氏
 宮城谷 昌光(作家)         白川静博士
 浅田 次郎(作家)          白川静先生
 紀田 順一郎(評論家)        白川氏
 石川 九楊(書家)          白川静
 荒俣 宏(博物学)          白川静先生
 五木 寛之(作家)          白川さん
 松岡 正剛(編集工学研究所)     白川さん
 日野原 重明(聖路加国際病院理事長) 白川静先生
 岡野 玲子(漫画家)         白川先生
 小山 鉄郎(共同通信編集委員)     白川 静さん
 溝上 瑛(朝日新聞編集委員)     白川
 石牟礼 道子(作家・詩人)      白川静先生

白川 静先生についての印象談で、こうした尊称の呼び方から先生との距離感や想いのようなものが浮かんでくるようです。
写真は「字統」からです。

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