1912年生まれの佐藤忠良氏は彫刻家として有名ですが絵本も書いておられます。
女優の佐藤オリエさんは娘。
「芸術は人生の必要無駄」言い得て妙です。芸術の存在価値をひとことで表現されています。
「図画工作の時間は上手に絵を書いたり、ものをつくるのが、めあてではありません。
上手にかこうとするよりも、見たり考えたりしたことを、自分で感じたとおりに書くことがたいせつ、
しんけんにものを作りつづけていると、じょうずになるだけでなく、ひととしての感じ方も育ちます。
このくりかえしのの中で、自然の大きさがわかり、どんな人にならなければならないか、わかってきます。」
職人には文化勲章の受賞はふさわしくない、と辞退もされています。
滋賀県守山市にシンプルで美しい佐川美術館があります。この美術館は3人だけの個人美術を陳列されています。
第15代 楽吉左衛門・平山郁夫氏と佐藤忠良氏です。
数年前に伺いましたが建物の美しさとゆとりある陳列方法で鑑賞でき感銘を受けました。
抹茶碗の楽吉左衛門氏の斬新な抹茶碗にも刺激を受けたことを思い出します。
抹茶碗は茶碗ですからその枠からはみ出すことはできません。
しかし、先代と同じような作品は作ることができず、伝統と時代性のバランスで困難な道のりです。
人物の彫塑は王貞治さんがモデルです。
デッサンは佐藤忠良さんの自画像、そして制作用道具です。
同じ立体像でも円空仏の制作とは勿論全く道具も異なります。