10月 31日

2021-10-31 06:31:56 | Weblog
                       ハロウィン・万妖祭・万鬼祭

          毎年10月31日、本来の宗教的意味合いはほとんどなくなっていますが
          若者を中心に街は確かに盛上がります
          しかしこのコロナ禍、あと少しの我慢は無理なのでしょうね
          そして、今まで『角川俳句大歳時記「秋」』にも季語として掲載されていませんでしたが、
          そろそろ季語として一般化しても良い行事でしょう



     ハロウィンの悪魔のしつぽもげてをり       関根切子


     ハロウィーンのかぼちや笑へる駅の花舗      中山敏彦


     ハロウィーン魔女の分厚きつけまつげ       金原峰子




          



     ハロウィンの南瓜パレード港町          古賀まり子


     キャラメルの函の天使やハロウィン        星野 麥丘人


     ハローウィンの仮面吊して英語塾         梅原富子


     ハロウィンや子供は疲れ知らざりし        あさなが捷


     担任に似たる南瓜やハロウィーン         山火律子


     ハロウィン来る子に持たす袋菓子         松崎鉄之介


     ハローウィンの魔女へ天使へ舞ふ木の葉      中村悦子



          

          すべての規制が緩和されつつあります、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。あと少しです
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10月 30日

2021-10-30 05:12:57 | Weblog
                      紅葉・紅葉づる・紅葉狩り・谷紅葉・夕紅葉・紅葉山


     松島に椿多しと紅葉晴れ            沢木欣一


     村中の池や紅葉をひた映す           細見綾子


     月残る紅葉始めの南木曽岳           栗田やすし


     帝井の底まで紅葉明りかな           都合ナルミ


     能舞台桜紅葉の一葉散る            栗田せつ子


     山紅葉和紙工房の薪爆ずる           鈴木みすず


     自転車の少女触れゆく夕紅葉          奥山ひろみ


     薄紅葉ピカソ観し目にやさしかり        佐藤とみお


     紅葉山背負ひ百戸の隠れ里           篠田法子


     紅葉づれり修道院の葡萄畑           武藤光晴


     もみづれり湖畔を染むる箒草          中村修一郎


     寝釈迦佛もみぢ明かりに黒光る         上田博子



          

            平林寺



     あけすけに酔客見ゆる紅葉茶屋          飯田蛇笏


     すさまじき真闇となりぬ紅葉谷          鷲谷七菜子


     木の色の仏に紅葉明りかな            林 翔


     大山祇おん懐の紅葉晴              加藤耕子


     キャンパスの裏手が火の手紅葉山         伊藤敬子


     あと一人来ず混浴の紅葉谷            鷹羽狩行


     いつぽんは鬼より紅し紅葉狩           鍵和田釉子



          

            毛越寺

           間もなくすべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。あと少しです
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10月 29日

2021-10-29 05:43:01 | Weblog
                       秋晴・秋日和・秋晴るる


     秋晴の空気を写生せよと言ふ          沢木欣一


     青き菜を買ひにいでたり秋日和         細見綾子


     秋晴の新宿に来て画帖買ふ           栗田やすし


     秋晴を映す綾子の姫鏡台            下里美恵子


     秋晴れや騎馬戦の馬つんのめる         中斎ゆうこ


     売家のペンキ新し秋の晴            若林美智子


     秋日和手話で微笑む老夫婦           太田滋子


     秋晴や年輪多き盆を買ふ            余語和子


     人影に鯉の寄りくる秋日和           上杉美保子


     秋晴や腹に響ける火縄銃            河井久子


     鵜とくらす鵜匠のはなし秋日和         小島千鶴


     秋晴れやひかり溢るる山上湖          山下智子



          



     秋晴や太鼓抱へに濯ぎもの           上野 泰


     カレーの匙なめて吾が妻秋日和         草間時彦


     人の手がしづかに肩へ秋日和          鷲谷七菜子 


     森に仰ぐこまかき空も秋晴るる         林 翔


     シヤガールの絵に秋晴の届きけり        稲畑汀子


     秋晴の踏切濡らし花屋過ぐ           岡本 眸


     石けりの必ず此処に秋日和           中村汀女



          

          数日ですべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。あと少しです



     
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10月 28日

2021-10-28 05:46:13 | Weblog
                       ななかまど・七竃・七竃の実 <季=晩秋> 


     ななかまど蝦夷の夕日の飛びつけり       栗田やすし


     ななかまど湯町を風の吹き抜くる        武藤光晴


     紅淡し湖を取り巻くななかまど         塩原純子


     ななかまど赤き実たわわ運河沿ひ        笹邉基子


     新しき木道の香やななかまど          磯田秀治


     ななかまど歩荷にゆづる休み石         中野一灯


     啄木の街の明るしななかまど          田畑 龍


     アルプスの風に色増すななかまど        角田勝代


     ほどけゆく霧の中よりななかまど        坪野洋子


     立山の日を弾きたるななかまど         兼松 秀


     人影のまばらな湖畔ななかまど         松永和子


     朝靄の湖畔の小径ななかまど          高田栗主




          



     紅き実の一葉とどめずななかまど        水原秋櫻子


     恐らくは降れば雪なる七竃           石 昌子


     ななかまど支笏の波は草に寄す         古舘曹人


     ななかまど真つ赤盲学校の坂          佐藤淑子


     いよようすき空気大事にななかまど       鷲谷七菜子


     ななかまどわが家の方へ山幾重         相馬遷子


     蝦夷の地や朱が黒となるななかまど       能村登四郎



          

          数日ですべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。あと少しです
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10月 27日

2021-10-27 05:45:02 | Weblog
                       新酒・新走り・今年酒・早稲酒


          今年収穫の新米で醸造したものを新酒と言いますが
          現在、一般的(商業的)には冬の醸造です。俳句では秋の季語になっています



     走りより句碑に新酒を注ぎあふ         栗田やすし


     湯上りの顔ほてらせて今年酒          河原地英武


     退院の友と酌み合ふ今年酒           岸本典子


     今年酒髷の亭主の出羽訛            佐藤とみお


     誕生日夫と新酒を酌み交はす          鈴木みすず


     ああ言へばかう言う新酒酌み交し        櫻井幹郎


     神棚に新酒供ふる操舵室            関野さゑ子


     師の句碑と新酒の匂ひ頒ちあふ         長江克江


     今年酒備前の猪口で試し飲む          江口たけし


     デカンショは遠き日のこと新酒酌む       小長哲郎


     新走り供へ米蔵閉ざしけり           篠田法子


     利き酒の升に膨らむ今年酒           ころころ



          



     とつくんのあととくとくと今年酒        鷹羽狩行


     舟盛はいまだ崩さず今年酒           上林レイ子


     杉玉にみどりの残る新酒蔵           佐藤信子


     一本は彼女の為の新酒かな           稲畑廣太郎


     新酒汲みとどのつまりは艶話          片山依子


     下戸なりし師も神にます新酒召せ        林 翔


     人が酔ふ新酒に遠くゐたりけり         加藤楸邨



          

          数日ですべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
          マスクの着用を。あと少しです



          嫁ぎゆくハグ爽やかに姉妹
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10月 26日

2021-10-26 05:44:09 | Weblog
                       鵙・鵙日和・百舌鳥


          日本全国にいる留鳥、尾を上下に振りながら鋭い声で鳴き百舌鳥とも言い
          その声が澄んだ秋の大気と通ずるので「鵙日和」「鵙の晴」などと用いられる



     一服の茶にもてなされ鵙高し          細見綾子


     起きぬけに鵙の高音や寮泊り          栗田やすし


     鵙猛る国盗りの城仰ぐとき           下里美恵子


     玄室の眠る千年鵙猛る             国枝隆生


     鵙を聴く蓑虫庵に足垂らし           岸本典子


     噛みてみる籾の乾きや鵙の晴          都合ナルミ


     鵙高音山の畑にうす煙             中村修一郎


     百舌鳴くや朽ちし仁王の錆楔          牧野一古


     ごん狐棲みし里とや鵙高音           武藤光晴


     鵙猛る山椒大夫の屋敷跡            森田とみ


     百舌鳥鳴いてますます空のすきとほる      青木治子


     山寺に天突く一樹鵙の声            坂本操子



          



     きのふ降りけふ澄み晴れし松の百舌鳥      水原秋櫻子


     いくすぢも炊煙青し雨の鵙           大野林火


     わらひだすまでに不運や鵙たける        加藤秋邨


     荒百舌鳥や涙たまれば泣きにけり        橋本多佳子


     十階を降りゆく膝へ街の鵙           下村槐太


     夕鵙に竹刳る音の柴屋寺            能村登四郎


     鵙の声かんにん袋破れたか           小林一茶



          

          数日ですべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、マスクの着用を
          あと少しです
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10月 25日

2021-10-25 06:15:50 | Weblog
                       木の実・木の実落つ・木の実独楽


     一遍像光るまなこに木の実落つ         細見綾子


     人気なき不破の関跡木の実落つ         栗田やすし


     橡の実の小石にまじる焼き畑          沢木欣一


     火焔塚拝む木の実に打たれつつ         都合ナルミ   


     一位の実色づく碌山美術館           佐藤とみお


     信長の夢の城跡木の実降る           伊藤範子


     鈴懸の実の明るさよ林火句碑          岸本典子


     木の実落つ連隊跡の石の門           中村修一郎


     鈴懸の実の黒々と吹かれゐる          中根多子


     拓本の墨の湿りや木の実落つ          玉井美智子


     音立てて峡の小渕に木の実落つ         夏目隆夫


     木の実食む栗鼠を間近に露天風呂        熊澤和代



          



     よろこべばしきりに落つる木の実かな      富安風生


     回されて機嫌ふきげん木の実独楽        鷹羽狩行


     山中に喝と木の根をうつ木の実         福永耕二


     妻の手に木の実のいのちあたたまる       秋元不死男


     木の実独楽力尽きては実にかへる        山本 牧秋


     たのしさや木の実のあまたポケットに      西村和子


     人恋し青き木の実を掌にぬくめ         鈴木真砂女



          

          もう数日ですべての規制が緩和されます、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、マスクの着用
          あと少しです
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10月 24日

2021-10-24 06:47:57 | Weblog
                       黄 葉・黄葉期


     いち早く黄葉したりむかご蔓           細見綾子


     倉庫裏銀杏黄葉が明るくす            沢木欣一


     無患子の黄葉明りに雀くる            栗田やすし


     欅黄葉観音様は留守なりし            磯田なつえ


     北大の楡より黄葉始まれり            倉田信子


     ぶな黄葉透かし津軽の海光る           船橋 良


     大銀杏黄葉して幹艶めけり            松本恵子


     みよしのの渓の深さよ葛黄葉           金田義子


     幾万の墓碑へ黄葉づるモモタマナ         平松公代


     黄葉散る音のかそけき綾子句碑          坪野洋子


     新宿の銀杏黄葉を浴びにけり           中川幸子


     師の逝きて銀杏黄葉散りやまず          澤田正子



          

           半纏木(ゆりの木)


          

           栃の木


     片削ぎのままの歳月栃黄葉            福永耕二


     アカシヤの黄葉まみれの巴里雀          林 翔 


     禽の尾のかくれもなしや栃黄葉          水原秋櫻子


     ポプラ黄葉より平らな雲の湖に伸ぶ        大野林火 


     黄葉を見よと硝子を拭きくるる          石田波郷


     村の灯は楮黄葉を照すなり            阿波野青畝


     言葉とはいかに貧しく萩黄葉           稲畑汀子




          

          ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
        密閉、密集、密接を避けましょう手洗い、うがい、マスクの着用 を日常に
        もう少しの我慢です
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10月 23日

2021-10-23 06:21:18 | Weblog
                       障子貼る・障子入れる・襖入れる・障子替える


     禅寺の大障子張る雨の日に           細見綾子


     障子貼り替へし座敷に碧の軸          栗田やすし


     障子貼る朝より風のなき日和          下里美恵子


     声ひびく仏間の障子張り替へて         岸本典子


     二人居や不器用に貼る白障子          武藤光晴


     貼りたての障子明かりに嬰寝かす        久野和子


     茅屋根にやはらかき日や障子貼る        井沢陽子


     張り替へて水音ひびく寺障子          梅田 葵


     山の日を集めて峡の障子貼り          藤田岳人


     貼り替へし雪見障子に鳥の影          高木佐知子


     障子貼る庵主の白き割烹着           尾関佳子


     貼り終へし障子にぬくき入日かな        幸村志保美



          



     障子貼る父の口出し無きうちに         能村研三


     み仏は杏仁まなこ障子張る           阿波野青畝


     親鸞の話障子を貼りながら           関戸靖子


     貼り替へし障子の中に寝過しぬ         菖蒲あや


     亡き母の貼りし障子を洗ひけり         松尾隆信


     障子貼るひとり刃のあるものつかひ       橋本多佳子


     相睦ぶ薄きへだての障子貼る          林 翔



          

          ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
        密閉、密集、密接を避けましょう手洗い、うがい、マスクの着用 を日常に
        もう少しの我慢です
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10月 22日

2021-10-22 05:47:07 | Weblog
                    夜長・長き夜・夜長


     夜長妻栗色の靴買へと言ふ       沢木欣一


     栗の皮むけば昔の夜長の影       細見綾子


     シュレッダー唸らす書斎夜長なる    栗田やすし


     長き夜や分厚きパズル夫に買ふ     岸本典子


     一階と二階にひとりづつ夜長      齊藤眞人


     せがまれし五目並べや夜長なる     太田滋子


     白湯飲んで夜長の灯し明るうす     梅田 葵


     薪足して山の話や長き夜        藤田岳人


     糸舐めて針穴通す夜長かな       藤吉 博


     長き夜や毀ちてみたき砂時計      伊藤旅遊


     引越荷一つづつ解く夜長かな      山原勇人


     母縫ひし半纏着たる夜長かな      福島紀美子



          



     指輪時計はづしてよりの夜長なる     野澤節子


     それぞれの部屋にこもりて夜長かな    片山由美子


     人形に言葉をかけて夜長かな       竹山美江子


     俳論も尽きてしまへり夜長人       藤野艶子


     病む母の昔語りや夜の長し        八牧美喜子


     妻が書く夜長まかせの文長き       林 翔


     さかしまにしても夜長の砂時計      町田しげき



          

          ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
        密閉、密集、密接を避けましょう手洗い、うがい、マスクの着用 を日常に
        もう少しの我慢です
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