to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

イングロリアス・バスターズ

2011-06-13 23:53:11 | the cinema (ア行)
原題 INGLOURIOUS BASTERDS 
製作年度 2009年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 152分
監督・脚本・製作 クエンティン・タランティーノ
出演 ブラッド・ピット/メラニー・ロラン/クリストフ・ヴァルツ/ミヒャエル・ファスベンダー/ダイアン・クルーガー/イーライ・ロス/ダニエル・ブリュー/ルティル・シュヴァイガー

1941年、ナチス占領下のフランスの田舎町で、家族を虐殺されたユダヤ人のショシャナ(メラニー・ロラン)はランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)の追跡を逃れる。一方、“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれるレイン中尉(ブラッド・ピット)率いる連合軍の極秘部隊は、次々とナチス兵を血祭りにあげていた。やがて彼らはパリでの作戦を実行に移す。

今年は、戦争を地味にリアルに再現したような「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」を観たので、どうしてもエンターテイメントとしてやり過ぎなところが目立ってしまいますが、
ストーリー、展開もスリルがあり面白かったです。

物語は第1章~最終章まで5つの章に分かれて繋がっていきます。

"その昔…ナチ占領下のフランスで"        "名誉なき野郎ども"  "パリにおけるドイツの宵"


"映画館作戦"                  "ジャイアント・フェイスの逆襲"


第1章で、冷酷なナチスのユダヤ狩りをさらりと描き、
密かに潜入した連合軍秘密部隊「栄光なき野郎ども(イングロリアス・バスターズ)」
が登場してからは、観客はレイン中尉率いるバスターズを正義の味方のように、
窮地に現れ迫害される市民を救う・・シーンを期待したかも知れませんが、
このバスターズもカッコよくは描かれていない。
既に人間味を持たない、残虐な恥ずべき野郎どもとして描かれているのです。
美しくて賢い二人の女性に対しても、同情のままで終わらせない。

ショシュナの映画館でプロパガンダ映画のプレミア上映会の夜、
奇しくも交錯する二つの打倒ナチの作戦。
各章にドキドキのシーンが盛り込まれていてスリリングですが、個人的には
第4章"映画館作戦"でヒコックス中尉(ミヒャエル・ファスベンダー )や2重スパイの女優たちがバーで、
運悪くドイツ兵たちと接触するハメになるシーンと、
最終章"ジャイアント・フェイスの逆襲"の、女性二人の其々の攻防!に戦慄しました。

“ユダヤ・ハンター”の異名を持つハンス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が、
静かな、しかしねちっこく厭らしく、憎々しくて、そこが余計にこの作品を面白くしていたと思います。

人間味が残っている、普通に好い人や、甘さのある、或いは少しでも残酷になれない人は、
この作品の中ではバタバタと死んでいきます。

極論を言えば、戦争とはそうしたモノなのかも知れない。――そう明確に監督は言っているような気もします。
さて、では、最後まで生き残るのは誰なんでしょうか?
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6 コメント

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おはよー♪ (miyu)
2011-06-14 06:15:41
監督のこだわりがたっぷりとつまった作品でしたね^^
戦争映画でちょっと不謹慎かもですが、楽しんでしまいました。
クリストフ・ヴァルツがやっぱり圧巻でしたねー♪
トラバさせてくださーい☆
返信する
Unknown (mig)
2011-06-14 09:23:50
kiraさんおはよ♪
あれー??これまだ観てなかったのね意外!
観てくれて嬉しいな♪タラの映画ほんと大好き~。
みれば観る程面白いの
キャストも最高♪
返信する
miyuさん* (kira)
2011-06-17 22:29:55
よかった~
しばらくmiyuさんのレビューがなく、ちょっとコメントご無沙汰で
寂しかったですぅ
ドキドキしながら楽しめる作品になっていましたよね~。
ちょっと悪のりっぽい予告で劇場鑑賞はしませんでしたが、キャラ作りが成功していて面白かったです。
返信する
migちゃん* (kira)
2011-06-17 22:37:33
そうそう、公開時かなり劇場予告を観たんですが、
徹底的に悪乗りしている予感がして、観なかったんですよ~
でも、きっちりした組み立て、ちゃんと解りやすいキャラで、
グロもそんなになく(笑)かなり面白かったです
キャストもみんな嵌っていましたね~。敵側も
返信する
Unknown (オリーブリー)
2011-06-25 16:21:45
暑いねぇ~!!
これ、ヴァルツさんが最高でした!!
タラちゃんには苦手意識が強かったけど、これは凄く好きな作品です♪

今月は、40肩(50?~笑)でキーボード長い間打つと、イテテーになっちゃって(泣)
おっソロしく寂しくなるほど、映画が被ってないよね(爆)
ドラマも「仁」しか観てないわたし…。
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オリーブリーたん* (kira)
2011-07-03 22:21:30
戦争をおちょくってるだけでなく、
けっこうハード&グロイんじゃないかという気がしていたんですよ~。
私もタラちゃんには苦手意識があったので。
でもヴァルツさんのおかげで、面白かったね!

>キーボード長い間打つと、イテテーになっちゃって
それってオリブリたんのレビューは、丁寧で文字数が多いからじゃない?
そういえば、デスパレートな妻たち、何度か観たわよ~。コメントしなくてゴメンだけど
レビュー楽しみにしてるよ
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