kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『ソウル・ガールズ』を観て

2014-01-11 18:20:19 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-4.ソウル・ガールズ
■原題:The Sapphires 
■製作年、国:2012年、オーストラリア
■上映時間:98分
■料金:1,800円
■観賞日:1月11日、ヒューマントラストシネマ有楽町(有楽町)



□監督:ウェイン・ブレア
◆クリス・オダウド
◆デボラ・メイルマン
◆ジェシカ・マーボイ
◆シャリ・セベンス
◆ミランダ・タプセル
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
オーストラリアの先住民族であるアボリジニ初の女性ヴォーカル・グループ、サファイアズをめぐる実録ドラマ。1960年代末のオーストラリアで、人種差別などの壁を乗り越えながら音楽シーンで活躍していく3姉妹といとこの姿を追い掛ける。
1968年のオーストラリア。アボリジニの居住区で生活しているゲイル、ジュリー、シンシアは、小さな頃から歌うことが大好きな3姉妹。先住民族ながら肌が白かったことから強制的に連れられて白人家庭で育てられた、いとこのケイと一緒にカントリー・ミュージックを歌いながらシンガーとして成功をつかもうと奮闘していたが、コンテストに出場しても先住民族に対する偏見や差別から落選させられてばかり。
意気消沈する四人だが、ある日、町のコンテストに出場し、その時に進行役と伴奏をしていたミュージシャンを自称する酔いどれ男デイヴと出会う。
ゲイルらは米軍のベトナムでの慰問興行のオーディションを受ける為に、彼から特に黒人兵士に受けの良いソウル・ミュージックのレッスンを受けることに。デイヴは借りてきた地下室で四姉妹らをソウル漬けにするが、デイヴはゲイルをリード・ヴォーカルから外し歌唱力抜群のジュリーをリードに据えるが、ゲイルは納得しないがベトナム行きを諦めたくないことから渋々受け入れることに。

オーディションを見事にパスしてベトナム行きが決まった姉妹らは「サファイアズ」と名乗り、到着早々ステージに上がり大喝采を浴びることになり、戦火の中を米軍に帯同しステージをこなすことに。
始めてみる外の世界に浮かれ気味の姉妹たち、早速米兵と仲良くなったりとするうちにメンバー間の軋轢も生じる。ジュリーの歌手としての可能性を見出したことから興行後の米国行きまで提示されるがメンバーはどこか不満顔。

そんな興行中にベトコンの夜襲を受けてデイヴが瀕死の重傷を負い、メンバーも母国へと帰国する。亡くなったと思われたデイヴも何とか回復し、当初はいがみ合っていたゲイルといつしか心が通じる仲となり、妻帯者であることを告白した上でゲイルの両親を訪ね結婚の許しを得た。他の姉妹たちも帰国後、それぞれの道を歩みアボリジニの地位向上に貢献していったのだった。

ストーリー的には音楽が絡んでいる場面は良かったが、それ以外のストーリー部分には物足りなかった。ベトナムでの興行を切り上げて帰国するのも唐突だし、滞在中のロマンスも中途半端、デイヴの嫌な部分も表面化しそうになったら重傷を負うし、帰国後のシーンも物足りず。でも、そういうマイナス部分を補って余りあるのが、ステージでのパフォーマンス。ジュリー役は実際にオーストラリアで歌手としても名高いそうで、道理で歌唱力が半端じゃなく凄い訳だったし、選曲の良さも光っていた。
日本人には先住民のアボリジニについての知識は殆ど無いが、これを見ているとアメリカのアフリカ系程の差別ではないにしろ、オーストラリアでも先住民は酷い差別を受けていた事が分かった。

この映画、公開館が都内では現時点で有楽町と渋谷の2か所だけなのは残念です。


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