東日本大震災で明らかになった防災上の問題と自治体防災の方向性

2011-05-24 21:22:08 | 災害について

大阪で開かれた議員研修会での初日に行われた表題の特別報告より続きを・・・

中村氏は東日本大震災で判明した防災上の問題点、反省すべきことを反省できるかは重要であると前置きし、その問題点として

1、これまでの自治体の防災計画が、応急対策(発災後の災害拡大防止活動)を重視してきたのは政策的な誤り 

今度の震災では、応急対策が有効に機能しないほどの規模で被害が発生したこと、
予防対策(未然防止策)が不足していたと指摘、災害に備えたまちを作る努力をすべきと強調しました。

2、応急対策の自己責任論強調路線破綻

壊滅的な被害発生の根本的な要因は、行政が地域社会の安全化(災害に強い地域づくり)をさぼってきた結果で、応急対策では人命・財産を保護できない

3、自然力の設定における非科学的・政治的な対応が大被害を招いた

画一的な防潮対策、地域の地形や自然災害の現象の解析など、各地域の特徴にあった防災施設の整備がなされていないことが大きな被害をもたらした。

災害規模の想定は一つの目安であり、限界があることを住民に周知しておくことの重要性も強調されました。

4、都市づくりやまちづくりの安全性(耐災性)の確保の軽視

土地利用規制の甘さ=無秩序な開発、危険物施設の立地
住宅の耐震化や密集市街地の安全性の改善が進んでいない、一方、高度高密度開発や軟弱低地地盤地での土地開発を誘導。

この指摘は、東村山市でも全く当てはまるのではなかろうか。河川の間近に住宅を建設させ、大雨のたびに水害の危機に瀕する地域を作ることを許可するなど、土地利用への規制が全くないことは、災害対策上も問題であることを痛感した

5、大規模危険施設が無計画に立地している

市街地に近接、活断層に近い、過密な施設立地で危険物取り扱い施設における爆発火災の現実化

我が東村山市でもこうした実態が無いか調査が必要である

6、社会インフラの広域化と画一化が地域の耐災性を脆弱に

堤防構造などの画一的な整備、ライフラインの広域化、地域の自立力の低下で復旧も進まない。
地域地区の代替ライフラインを整備しておくべき。例えば井戸、竈、薪の貯蔵など

7、市町村地域防災計画の無力さ

災害の被害想定の甘さ、対策による被害軽減量の未設定、避難対策の限界

以上の問題点を反省して、自治体防災の方向を出すべきと提言しました。
その提言は次回に回します。

私は、以上の問題点の一つ一つが我が東村山市にも当てはまると強く感じました。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。