回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

甲州街道を歩く⑤関野(藤野)~上野原~鶴川~野田尻~犬目~鳥沢

2018-10-30 09:33:41 | 甲州街道
10月28日(日) 晴れ

9時30分。藤野駅から歩き始めました。

前回はこちら
なんと前回は3月@!ずいぶん日にちが過ぎてしまいました。

陣馬山または近くの登山のハイカーやウオークラリーの皆さんで賑わう駅を出て関野宿まではわずかな距離。
白い弁天橋の手前の道を右折し、相模川に沿って歩く。


上野原方面への国道旧道の分かれ目にこんなランドマーク(^^)ウルトラマンの右の旧道を進みます。


このあたりは相模川の渓谷の向こうに丹沢山系、南アルプスが一望できる、実に風光明媚なところで歩いていて気持ちよい。
国道から時々古道の土道に入り込んだりして、親切な標柱に沿って名倉入り口。
相模(神奈川県)と甲斐(山梨県)の境で、相模川に注ぐ境川を渡る。


中央高速道の跨線橋である諏訪橋を渡り疱瘡神社の裏手、民家の裏庭にある塚場の一里塚を越える。
疱瘡神社は街道歩いていると時々見かける。
当時は猛威を振るった疱瘡。なんとか神頼みで厄を祓いたいという土地の人々の願いが伝わってくる。
小休止。


やがて上野原宿の賑やかな町中に入る。
さっそく名物の酒まんじゅう屋さんが目の前に!


つぶしあんと甘味噌まんを買って店の前のベンチでいただく。
できたてふわふわのおまんじゅうからとろりと甘味噌が溶け出して、とても美味しい!
これが街道歩きの楽しみの一つでもあるなあ。

上野原から2㎞弱で鶴川宿へ向かう。
だいぶ山の中に入り込んできた。


昔は川止めの時などかなりの賑わいだったらしい。
宿場に入る前の鶴川橋から眺める風景もまた爽快。

この鶴川も相模川へ注ぐ。




静かな穏やかな鶴川宿を過ぎてまた中央高速の鳶ヶ崎橋を越える。


のどかな大椚一里塚で小休止。太陽が真上に来てもう12時。
暑いけれどあまり汗をかかないのは湿度が低いのと、この小高い峠のてっぺんのような一里塚の地形なのかしらん。

小休憩して次の野田尻宿へ向かう。
今度は新栗原橋という中央高速の跨線橋をこえなけならない。
今回の街道歩きというよりは山歩きの感強し。

その跨線橋への道の左に石碑の建つ小さな休息場所を発見。
中央道を作るときに出土した長峰砦というものがこのあたりにあったという説明板がもある。

武田信玄が、北条市の侵略から甲斐国を防衛するために築いたものらしい。
昔の古道の位置も示されて興味深い。
これは歩いて通らなければ、目にとまらないかもしれない。

新栗原橋を渡り国道からくっと右へ入りこむ道を上る。
両側は切り通しのような石垣。まるで異次元への入り口のようだ。
その入り口の先は静かな野田尻宿。


畑に実る野菜、道ばたの花々、軒近くの柿の木、

のんびりとした人々の会話も穏やかでよい。



野田尻を出ると荻野の一里塚。塚木はエノキでなくマツ。
またまた中央高速をまたいで次宿の犬目なのだが、ちょっと道を間違えて国道歩きになってしまった。
昔の難所「座頭転がし」の手前で旧道に再会。
眼下に中央高速の談合坂のSAが見える。


もう13時を過ぎていたので、すごい斜面の横に立つ神社の石段でお昼とする。
眼前には見渡す限り山々の連続。
コンビニのおにぎりとゆで卵だけれど、外で食べるとどうしてこんなに美味しいのかしら(^^)!


14時。犬目の宿場。


店の中にはおしゃべり好きな土地のおじさんおばさんが何人か談笑していた。
うれしいことに缶ビールも販売!、おつまみにぴったりなシソの実の漬物やゆでた落花生を試食させてくれる。



このあたりは富士山が美しく見える景勝地だが、午後から少し雲が出てきたのでその姿は望めなかった。
近くには甲州一揆の首謀者である犬目兵助の生家跡もある。


ここから君恋温泉(今は閉店)まで登ってゆくとあとは転がった方が早いくらいの一気の下り。
途中は熊の出そうな枯れ葉に埋もれた石畳古道もある。


足の指に負荷がかかる~。
まあ、犬目までずんずんと登ってきたので、仕方がない。


高速の下をくぐりさらに下る下る。


下鳥沢の宿に下り着く。

駅前は近くの扇山からのハイカーたちで賑わっていた。
タイミングよく15時54分の快速東京行きに乗り込み帰宅。


今回の歩行距離:約20㎞。
下諏訪まで約110㎞。(甲州街道は日本橋から下諏訪まで約215㎞)


4 コメント

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Unknown (B)
2018-10-30 20:02:36
平助さんはね、いま、その子孫かな、西船橋っても昔は葛飾の駅のそばで、飲み屋をやってます。『平助』ってもつ焼きや。

断腸さんと行きました。
ご安心くだされ。
Bさんへ (やまびこ)
2018-10-31 18:31:30
平助でなく、兵助さんですだが、末裔が時を変えて名前を継いだならこんなうれしいことはない(^^)
甲州一揆も秩父事件も、こういう碑を見るとなんだか圧倒されます。
犬目は、こんなところに!?と思うほど山を登り切ったところにある集落。農家のおじさんが、山の斜面を利用した畑で作物の取り入れをしていました。旅して歩いていると、こんなのどかなところに住めたらいいなあ、とエトランゼチックに思うけれど実際はどうなんだろう。
Unknown (B)
2018-11-01 22:12:03
そそ、間違い。
西船のもつ焼き屋は兵助です。 
子供の時は逆に読んでいやらしい飲み屋だなって思ってました。

ごめんなさい余計な話で。

で、こんなところに住めたらいいなも、現実を直視したらとてもじゃないが棲めないでしょうよ。
夢の無い話だけど、実際は大変な所なのだと思います。
Bさんへ (やまびこ)
2018-11-02 16:12:27
現在、駅から3分コンビニ郵便局信金近し。
これで今さら山の生活は無理だよね(^^)

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