回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

甲州街道を歩く⑧笹子~駒飼(笹子峠越え)

2019-05-20 10:10:09 | 甲州街道
5月18日(土)~19日(日)晴れときどきくもり

今回の峠越えは、いつも山にお誘いいただくDさん、Bさん、Iさん、女性のRちゃん、の参加を得ました。わたしたち夫婦を加えて総勢6人です。

猛者のDBIトリオはなんと18日朝から大月の岩殿山を登ったばかり。
遅れていくわたしたちとはその18日の夕刻に、初狩の宿で合流ということになりました。
3人がどんなに疲れていることかと案じつつ、宿の部屋を開けると、すでにビール瓶と缶がテーブルにずらり@!

宿は初狩駅すぐそばの「大和屋」さん。
一泊6000円とかなりお安い。食事も簡素ながら山歩き用の我々にはちょうどいい感じ。
女性陣二人は翌日に備えてお酒にも溺れずに就寝。

19日朝、7時51分初狩駅発の中央線で出発。
乾燥した晴天で雲もときどき出て、歩くには絶好の天気。


前回歩いた笹子で降り、そこから20号線を歩き新田の峠入り口からいよいよ峠道へ。
途中の黒野田バス停。


実は今回心配したのは、中山道歩きの時に碓氷峠で猛攻撃を受けたヤマビルの出現でした。
そのためにみんなでいろいろ薬やらガムテープやらストッキングやらを持参。
ドキドキしながら歩をすすめたけれど、けっきょく今回は湿度も低いし、日もうまく射しているのでヒルには一匹も遭遇することなく済みました(^^)!



沢を渡る小さな板の橋などがなかなかスリリング。でもこれはほんの小手調べみたいなもの。

途中、題目碑や三軒茶屋跡などを経て矢立の杉へ向かう。


山の緑は萌え立つようできれいでした。風も最高に気持ちよかった。
両側の切り立った細い尾根道のような斜面は相当にしんどかったけれど。
そんな道を上って見上げると、おお!威厳に満ちた矢立の杉。

写真には収まりにくいので大きなタケノコのように見えるけれど、千年の昔からここに育つという杉の木は根回り14.8メートル、幹周り9メートル、樹高26,5メートル。
そばに杉良太郎の作詩作曲で彼自身が歌っている矢立の杉の歌碑があり、壊れていなければ、ちゃんと3番まで歌が聴ける装置がある。
ここで記念撮影。


矢立の杉を過ぎて車道と旧道に出たり入ったりしながら歩くと、時代の変遷を思わせる旧笹子トンネル。
むかし、旧道の峠道を越えずにすむようにこのトンネルは作られたが、今は新しい道に新しい笹子トンネルにできてその利便性を譲り、今日のような日曜にもごくたまにしかバイクや自転車しか通らない。すでに静かな歴史的遺物の感がある。

旧道の峠道はこの上の道を上るが、珍しいし、わずか200メートルほどなので、向こう側まで歩いて往復してみた。中はライトはいっさいなく真っ暗~。
途中まで行くと向こう側は見えているのに、なかなかたどり着けず、地面の高低の制なのか、自分の体がふわふわと浮遊しておかしな感覚になり、怖くなって思わずRちゃんの腕にしがみつく。

無事に現実世界に舞い戻り、時代を過去に遡って旧道へトンネルの右側からのぼる。
熊が出そうな雰囲気だったので熊鈴をつける。ここで反対側(甲府側)から降りてくるハイカーさんと会う。この峠越えで出会った最初で最後のひとであった。

お昼近く。
笹子から歩いて約2時間半で峠頂上に到着。
(いつも思うけれど峠って道の続きなのであまり頂上感がないのね。)
ここで記念写真。



赤鳥居を右に見て下り、先ほど、分けなく抜けられた甲府側のトンネル出口に降りてくることになる。ここで地べたに座ってお昼。


あとはひたすら下る。
るんるんと思っていたら思わず難関が最後に待っていた。
沢にかかる丸木橋。
朽ち果ててゆらゆらギシギシの80センチ幅ほどの橋。
平均台の苦手なわたしと高所恐怖症のろくさんはびびりました。
Bさんがロープを持って手すり代わりにしてくれなかったら、Dさんが向こう側で手をさしのべて待っていてくれなかったら、・・・。(でもしっかり体型のIさんが渡っても崩れなかったので案外頑丈なのかなあ)
あの辺り管理する方々は是非ともあの橋を架け替えてほしい!


サバイバル体験をたくさんして車道に出たらあとはずんずん下り、わたしの好きな山里の風景。
天狗橋を渡って駒飼の宿に入り込みます。1時半くらいだったかしら。



山道の途中あまりに美しく咲き残っていたヤマブキ。
ペットボトルにさして歩いていましたが、東京まで持って帰れそうもないので、
途中のかわいいお地蔵さんにお供えしてきました。


国道に出てしばらく歩き甲斐大和駅の近くの食堂に入りビールで乾杯!


登山客で混雑の電車でも最後まで座れて、明るいうち5時頃に帰宅しました。
とにかく!今回は頼もしいメンバーのおかげで無事に峠越えがで来て本当によかった。
峠入り口付近で、わんさと吹きかけた竹酢とヤマビルファイターの匂いがまだ靴から立ち上っています(^^)


今回の歩行距離:約12キロメートル
次回は石和までを目標にしています。








2 コメント

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Unknown (kincyan)
2019-05-20 17:55:46
なるほど、BDIトリオは一泊2日の小旅行だったのか。もう7年くらい前に、Dさんに自転車で峠越えの旧道に、つれていってもらいました。懐かしいなあ。良い天気でよかったですね。
kincyanへ (やまびこ)
2019-05-20 22:27:34
さっそくコメントありがとう。
わたし勘違いしていて書いてしまったけれど、DBIトリオと合流したのは18日の夕刻でした(^^;)
みんなで一泊して合宿のようでした。
断腸さんはもう何回もあの道を走ってますものね。大ベテランです。
もし途中で大雨が降って沢の水量が上がっていたら・・と思うとぞっとします。
今度は是非キンちゃんもね!

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