回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

「すいどうみち」を歩く

2012-02-29 11:34:03 | 山歩き・川歩き・遠足

2月28日(火)

以前にろくさんが購入した本、「地図と愉しむ東京歴史散歩」(中公新書)の水道道路の項目がとても面白かったので、生まれた時から馴染んだ我が家の近くを通るこの「すいどうみち」を金町(かなまち)浄水場から亀戸(かめいど)の給水場まで地図片手に歩いてみる事にした。

としちゃんをデイサービスに送り出してから10時ちょい前に家を出発。

四ツ木10時01分発で高砂まで。高砂10時22分発金町行き。

寅さん電車に乗り込む。

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2分ほどで柴又駅着。

柴又街道に沿って歩くと10分ほどで金町浄水場。

ここは昨年の震災で放射能が入り込んだと問題になった都内の水ガメ浄水場。

江戸川から取水している。

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正門の奥には梅の花がちらほら見える。

壁にはこんな看板も。

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正門の近くから京成線の線路を渡ると「すいどうみち」はまっすぐに通っている。

金町公園の脇を通り高砂に入って行く。

なんてったってまっすぐなのである。

これはどんな方向音痴の人でも迷うことなく歩ける道。

この道の下にずーーーーーーっと水道管が通っているのかと思うと

ゾクゾクする。

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高砂五丁目から中川に至る道にある線路は新金貨物線。

ちなみに踏切の名称は小松川踏切。

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渡るとすぐに青龍神社の境内になっている怪無池

怪無池=かいむ池と読むのか?わからないがいかにも妖怪でも出そうな怪しげな雰囲気で

夜など水の中に曳きこまれそうな池である。

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池の横を通るととすぐに土手が見える。

まず、ここで道は中川に遮られる。

確かここには最近まで水道鉄管と併設した橋がかかっていたはずなのだが、今は

水道管は水中に埋められてしまったらしい。

道が突然無くなると云うのは茫然自失の気分。

↓ 「わあ!橋がない!」とひとりで唸ってしまった~。右に見えるのは慈恵医大病院。

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しかたなく京成線をくぐって高砂橋を渡る。

青戸側にわたりすぐ高砂側の道とつながる場所に戻る。

環七を渡り、青戸商店街、サニーロード、を抜ける。

葛飾シンフォニーホールの正面前も「すいどうみち」だったとは!

こういう発見?があるから町歩きはやめられない

「ブラタモリ」もびっくりだわ☆

↓ 葛飾シンフォ二ーヒルズのモーツアルト像。

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内藤選手で有名になった「宮田ボクシングジム」の前の道も「すいどうみち」

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ここから四ツ木までは目をつぶっても歩けるほど馴染んだまっすぐな道。

12時近くになったので立石で昼食。

1時前に出発。

「すいどうみち」は京成線にいったん分断されるが踏切を渡ってすぐにつながっている。

このあたりから四ツ木への「すいどうみち」は特有の5叉路、6叉路が連続する。

田んぼを貫いて斜めにまっすぐ作られたからこういう道が現れる。

↓ 6叉路交差点。カメラではとてもすべての叉路は撮りきれない;。

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平和橋通りを渡っていよいよわたしが毎日自転車で走り回っている道に入ってきた。

木根川に至ると綾瀬川の土手が立ち塞がりまたまた道は分断される。

(注・木根川という川はなく、今では木根川町という名前もありません。わずかに小学校と木根川橋にその名をとどめている)

昔の「水道橋」(すいどうみち)の名残りを残したバス停がポツンと土手下に建っている。

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↓ 上の黒いのは首都高。下が綾瀬川土手。かすかにスカイツリーが見える。

昔はこの場所から水道管が通っていた。

わたしの小学校時代(昭和34~39年頃)はまだ水道管が綾瀬川の上にあって管取り付け口の凹部分で本当によく基地ごっこやおままごとをしたものだ

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木根川橋を渡り、墨田区に入る。

毎度、この橋からの景色は葛飾一なんじゃないかと思う☆。

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さてさて、葛飾区内はまっすぐだった「すいどうみち」が川を渡って墨田区に入ると、どこに続いているのかわかりにくくなる

荒川は人口の放水路だから、元の道をたどるのは難しい。

葛飾が湿地と田圃だらけの村で「すいどうみち」が簡単に引けたのであろうことがよくわかる

。逆に、墨田区は「すいどうみち」ができたころはすでに町として完成しつつあったのかもしれない。

とりあえず、地図をよ~く見て、わたしが東京低地に興味を持つきっかけとなった「中居掘」とそれと並行した道を代わる代わる歩く。。

う~む、果たしてこれで合っているのだろうか?

中居掘は、四ツ木マイロードにつながる道だから「すいどうみち」とは別物のような気がするが、まっすぐ亀戸に通じている道となるとこれしかない。

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工事のおじさん、工場のおじさんに尋ねながら歩くのだが心もとなく変な道を歩いたら、北十間川(きたじゅっけんがわ)にかかる十間橋に出てしまった。

川に沿って亀戸方面に歩き、柳島橋に向かう。

↓ 北十間川(スカイツリーと反対方向を望む)

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もう江東区である。

柳島橋を右折し、横十間川に沿って歩き、龍眼寺(別名・萩寺)の前を過ぎると、中年老年おじさんおばさんがたくさんわいてきた~~。

ひょっと横の道を見るといつのまにか亀戸天神の裏口になっていた!

せっかくここまで来たからには、天神様でも拝んで行こうと中に入る。

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しかし、いくら平日とはいえ見事におじいちゃんとおばあちゃんばかりである。

近くのデイサービスの遠足でもあるのだろうか?

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たくさんのお年寄りとわずかに咲いている梅を見て、天神の正面口を出て蔵前通りを渡る。

そして渡った通りの裏側に、ありましたよ~~~!!!

亀戸野球場。でもわたしは野球場を目指してきたわけではありません^^。

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実はこの野球場の下が亀戸給水場なのである。

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戦時中からの名残なのか、はたまた毒入り事件を防ぐためか、地図には載っていない。

ここが葛飾の金町からやってくる水道の給水場。
けっきょく「すいどうみち」がこの建物のどこに入り込んでいるのかもわからない。

墨田区に入ってからの正確な「すいどうみち」もわからないままであったが、ここから

東京のどこにどう水道管がつながるかはまた調べる楽しみができたし、

金町からここまで、ひとつの道をたどりひとりで歩いてきた感慨はけっこう強い。

歩行時間:約4時間。距離約10㎞。

道の下にはまた昔の道が、歴史が息づいている。


文化会館50周年

2012-02-23 22:44:34 | 西洋音楽・西洋文化・アート

 

郵便局でこんな切手を見つけました。

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上野にある東京文化会館の50周年記念切手。

設立してまだ50年しか経っていないのは少し不思議がする。、

わたしが小学4年生ごろに作られたわけだ。(けっきょく、わたしがたくさん生きてるってことね^^;)

小ホール、大ホールはもちろんのこと、視聴覚室や資料室にもずいぶんお世話になりました。

わたしたちの学生の頃は東京文化会館全盛であった時代です。音楽会といえば文化会館で、音大生のメッカみたいなところでもあった。

今でこそ、たくさんの音楽ホールができているが、この文化会館ができる前までは日比谷公会堂が正式なクラシック演奏会を聴ける唯一の会場であった。

上野の山(上野公園)は学生時代から現在に至るまで我が庭のように歩きまわっています。

アメ横からJRの線路に沿って上っていくのもいいけれど、京成の池の端口から出て五条天神の前の坂を登って山に入り噴水、博物館、美術館、芸大の奏楽堂、文化会館などをぶらぶら見ながら歩くのはとても楽しい散歩コース。

芸大の前を桜木町に抜けて寛永寺~谷中~千駄木の寺町をたどるのも好きだし、池の端から不忍通りを横切って東大の周りを歩くのも懐かしい。

公園内ではいつでもいろんな大道芸人のパフォーマンスが見られる。

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富士山讃歌

2012-02-12 21:52:41 | 富士山

本日は、義弟夫婦がとしちゃんの世話をしてくれるので山梨県の勝沼から富士五湖巡りをする。

出かけるにはお誂えの上天気!

9時に出発し、1時間半で中央道を勝沼インターでおりる。

インターを降りてすぐ勝沼ワイナリーでワイン工場を見学。

行程の説明はしてくれたが、日曜日なので作業が見られなかったのが残念。

ワイナリーから「ぶどうの丘公園」に上って広大な甲府盆地と南アルプスを眺める。

くっきりと山々の稜線が見事に波打っている。甲斐駒ケ岳もはっきり!

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お昼をすませて、笛吹川を渡り精進湖へ。

もうここからは千幻万化する富士の美しさにただため息がでるだけ。

だから写真中心です^^;。

・精進湖より

午後一時過ぎてもなお湖の半分は結氷している。ここからの富士は赤ちゃんを抱くように

小高い山を抱いている。わたしはここからの富士が最高に好きかも知れない。

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・本栖湖より

この湖は山が迫っているので土産物屋、売店もなく、じっと耳を澄ませていても

なんの音もなく静寂に包まれている。

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(番外)西湖に着く前の野鳥の森公園に、雪で作ったこんなオブジェが^^!

「スカイツリー」だったそうです。もう溶けてストゥーバみたい。

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・西湖

富士の左側が少し膨らんで見える。

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・河口湖より

ここからの富士は前面に山がないので全山の姿がよく見え、裾野が本当に美しい。

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・山中湖より

すでに4時近くになっていたので逆光^^;。

山中湖は先週行った忍野八海の近く。ここは午前中に行くべき。

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いやはや、富士山何度行っても素晴らしいです。

条々とたなびく裾野を曳き、ガツンとひとりで聳えているのですからね。

あんな凛々しくて美しい山、世界にふたつと無いと思う。


西伊豆へ

2012-02-05 21:23:08 | 一泊以上の旅行記

休日になると「お出かけ虫」が動き出して止まらない^^;。

今日は、西伊豆まで出かけました。

このシーズン、どこの高速も空いているので日帰りドライブはおススメです。

東名高速を沼津で降りて海沿いに走る。三津(みと)、大瀬崎、西浦を経て戸田(へた)まで、途中休憩を含めて東京から約2時間半。

昨日より雲が多くて富士山は頭を見せず残念だったが、時々射す薄日のおかげで愛鷹山(東海道歩きで原宿、吉原の道にずっと寄りそっていた山)の稜線が駿河湾を挟んできれいに見える。

上から見下ろす大瀬崎の海。

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大瀬崎の海辺はスキューバダイビングのメッカ。小さい浦になっていて海も穏やかでとてもきれい。昨日の忍野八海と違ってやはり西伊豆は暖かい。

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蛇行する道を用心深く走りながら(もちろん運転はろくさん)、戸田漁港を望む展望台へ。

ちょっとイタリアのナポリかソレントみたい♪

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戸田で食べたお昼は「ブダイの煮つけ定食」、冬になると美味しくなるブダイ。

ブダイで思い出すのは、中勘助作詩の男声合唱の「ふり売り」。

「鯖よしかね~、寒鯛安いよ~」

と採れた魚を売る漁師が、数々の魚の名前を羅列して歌う、そこにブダイも出てくる。

わたしは、煮魚なら絶対と言っていいほどキンメが好きだが、ブダイもなかなか美味しかった。

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戸田を3時半頃出発。途中少し事故渋滞に会ったが6時半には帰宅できた。

急いで夕食の支度をしてとしちゃんとキムチ鍋を囲む。


忍野八海

2012-02-04 22:49:14 | 富士山

義弟がとしちゃんと夕食を食べてくれるというのでお任せして、お昼を食べさせた後、

富士山麓の忍野八海(おしのはっかい)まで車ででかける。

中央高速を河口湖インターで降り、富士急ハイランドの前を通って約30分ほどで着く。

雪が30センチくらい積もっていたので道は凍結したりぐちゃぐちゃであったり・・。

忍野のイメージはもっとだだっ広くて静寂に包まれているのかと思っていたが、

池の周りは中国からの観光客でごったがえし、土産物屋なども賑やかでかなり観光地化

されている。

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でも冬の富士山はやっぱりきれい。

鏡池は「逆さ富士」で有名。朝だともっとよく水に映るらしいが4時近くでも頭だけ映ってます。

       ↓

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忍野に8つある小さな池(殆どが富士山からの雪解け水と地底から通じる湧水で

できている。

その池の水も川岸を雪に覆われた桂川の水も透明で清冽で美しい。

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名物は富士山の水と干しとうもろこし。

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土曜日だからか、道路もすいていて往復3時間しかかからなかった。

日本ってちょっと足を延ばしただけでなんといろいろな景色が楽しめるのかしら。