実は昨年の10月に出たCDで、少々買うのが遅れてしまったのですが、聴きやすさでヘビー・ローテーションになっているのが下記のCDです。
ジョン・トロペイというと、フュージョン系のセッション・ギタリストというイメージが強いですが、ここではけっこうジャズしています。ただ、スティーヴ・ガッドにアンソニー・ジャクソンという取り合わせなので、オーソドックスなジャズを目指しつつも純ジャズではないところが、また面白いと思います。
スタンダード・インフルエンス/ジョン・トロペイ(G)(Videoarts)
スティーヴ・ガッド(Ds)、アンソニー・ジャクソン(B)、ルー・マリーニ(Ts)、クリス・パルメロ(Org、Key)、ニッキ・パロット(B)。売れっ子のセッション(フュージョン)・ギタリストがジャズに挑戦したアルバム、というよりも、もともとジャズ出身の力加減と渋さを持っていて、ずっとこういう演奏をやってきたかのような味わいがあります。彼のオリジナルは2曲のみで、あとはジャズメン・オリジナルとスタンダード。メンバーがベテランで強力かつ個性的なので、オーソドックスではないけれど、カッコ良いサウンドで、かつ幅広い演奏。3曲目のように、3人だけで演奏している曲もけっこう良いです。ウェス・モンゴメリーの曲も2曲演奏していて、オクターヴ奏法もやっていて、大きい影響があるのかな、と思わせます。うーん、この人のオリジナルは抑制が効いていて渋い、やっぱり。6曲目のブルースや、7-8、10曲目のバラードのメロディもなかなかのもの。(10月29日発売)
ジャズCDの個人ページ 工藤