日本ユーラシア協会広島支部のブログ

本支部は、日本ユーラシア地域(旧ソ連邦)諸国民の相互の理解と親善をはかり、世界平和に寄与することを目的とする。

日本ユーラシア協会広島支部ニュース2023年12月27日

2024-02-16 09:58:03 | 日記
日本ユーラシア協会広島支部ニュース2023年12月27日
【2023年度ロシア語能力検定試験】
 第83回ロシア語能力検定試験(3・4級)は2024年5月26日(未確定ですが)を予定しています。

【ペアセロべの案内】
 1984年に始まった「ぺあせろべ」。今年度は2024年1月14日10時開催に参加の準備をしています。会場は旧広島市民球場跡地(ゲイトパーク)です。①絵付け体験のほかに②パン販売:サンドリヨン黒パン 1本1000円、サンドリヨンシンデレラ 1本1500円、ピロシキ、マトリョーシカマグネット800円、ロシア雑貨販売 500円〜など販売。参加可能な人は、連絡をお願いします。08055054872

【カザフスタン訪問報告会】
 ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト企画「グローバル・ヒバクシャ プレスコードは世界を欺いた! 二つの被ばく国 日本とカザフスタン~ カザフスタン訪問報告会、特別講演」が12月9日(土)に開催されました。またhttps://www.youtube.com/live/rJpQtY9YOu4?si=FLXiMp1r5491jOeYでも関連した内容がご覧いただけます。
[中国新聞2031210より]核廃絶へ国際協力を 中区 カザフ公使参事官が講演 
クルマンセイト氏が国際協力の重要性を語った市民団体の集い.
 旧ソ連が核実験を繰り返したカザフスタンで医療支援などを続ける市民団体「ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト」の集いが9日、広島市中区の原爆資料館メモリアルホールであった。
在日カザフスタン大使館のクルマンセイト・バトルハン公使参事官が講演。クルマンセイト氏が国際協力の重要性を語った。
 同国の旧セミパラチンスクの核実験場では1949~89年に450回以上の核実験が実施された。クルマンセイト氏は旧ソ連からの独立後、欧米諸国の協力で国内に残っていた核兵器をロシアに移した経緯を紹介。「40年間造ってきた核兵器を2、3年で国内から撤去した。カザフスタン単独では実現できなかった」と述べた。 
 その上で、2025年にある核兵器禁止条約の第3回締約国会議の議長国として、日本に対し「オブザーバーとして参加してもらえるよう頑張りたい」と話した。
 集いには、市民約40人が参加した。広島市安佐南区出身の早稲田大3年高垣慶太さん(21)は、カザフスタンを訪れた経験から、米ニューヨークの国連本部で開かれた核兵器禁止条約の第2回締約国会議で発言したことを報告。「核兵器がどれだけ悲惨なものか、国際社会に意識を高めてもらう必要がある」と話した。(太田香)

[写真は朝日新聞20231226]
【ウクライナ情勢とパレスチナ・ガザ空爆(1)】
 イスラエルによるパレスチナ・ガザ空爆は熾烈を極めている。10月7日以来の30日間でのガザ地区のこどもたちの死者は4,100人を数え、2022年2月から21月間のウクライナでの子どもたちの死者510人、2014年~2021年でのウクライナ東部・ドンバスの自治地域の少年・少女の死者152人を大きく超えます。パレスチナの状況は第5次中東戦争の様相を呈しています。イスラエルによる国家テロ(一般市民への攻撃を禁止したジュネーブ協定追加議定書Ⅱの集団懲罰禁止違反)に対しては世界的な非難の声が高まっています。
 イスラエルの二度の国連決議違反、①第三次中東戦争後の一九六七年、占領地からのイスラエル軍の撤退とアラブ各国の主権・領土保全・政治的独立などを謳う国連安保理決議二四二号と、②第四次中東戦争の停戦を定め、一九七三年に採択された同三三八号違反を、「力による現状変更」であるにも拘わらず、イスラエルの行動を世界は見逃してきました。再度地上軍の侵攻が行なわれているガザ地区は、面積は九州の福岡市より少し広く、広島市安佐北区と同じくらいの広さに二三〇万人が押し込められています(天井のない監獄)。ハマスはイスラエルの存在を認めない原理主義的存在として当初出発しましたが、現在は綱領の改定により「イスラエル国家」を事実上容認しています。
 戦争の背景として、イスラエルの入植拡大に加えてガス利権の存在も指摘されています。イスラエルとパレスチナのガザ地区がある東地中海沿岸には、莫大な埋蔵量の天然ガスがあります。イスラエルの発電量の70%以上を同地域のガス田が担っています。問題は、イスラエルが資源を独占するためにパレスチナの主権を奪ってきたということです。1998年に発見されたガザ地区沿岸のガス田「ガザマリン」には、パレスチナをエネルギー独立国にしても余るほどの埋蔵量があります。パレスチナ解放機構(PLO)の初代議長ヤセル・アラファトは、ガザマリンは「神からの贈り物」だとし、「パレスチナ独立国家建設の堅固な基盤」になるだろうと述べていました。しかし、イスラエルは2000年からパレスチナのガス田への接近を禁止し、ガザ地区沿岸の封鎖区域を広げてきました。最近は米国の支援を受け、イスラエル・キプロス・ギリシャをつなぐ海上パイプラインを、2025年の完成を目指して建設しています。このパイプラインは欧州連合(EU)の需要の10%ほどの天然ガスを送ることができます。そして欧州はウクライナ戦争以降、ロシア産の天然ガスへの依存を減らし、イスラエル産の天然ガスの輸入量を増やしています。

[世界史の中のパレスチナ問題]
 イスラエルがパレスチナに「イスラエル国家」を建設し、パレスチナ支配の根拠とする主張「紀元70年、ローマ帝国にユダヤ人が追われた。」については「古代イスラエル王国も、パレスチナの地を侵略した帝国の一つであり、この土地をめぐる侵略と征服の歴史の1コマであったに過ぎない。」との反論。またイスラエルの主張である、「エルサレムには古代イスラエル王国、ユダヤ教の神殿があった。」「嘆きの壁はその神殿の一部だ。」に対しては「その神殿があったとされる岩のドームの真下を掘り進めて、そこにあったはずの神殿の痕跡を発見しようと試みていますが、過去七十年以上掘り続けて、考古学的な証拠は何一つ見つかっていません。」と言われています。
パレスチナが世界史の中で、ヨーロッパの国々を巻き込む形になったのが、1853年~1856年クリミヤ戦争でした。ロシア・トルコは17世紀後半以来、1686年~1829年の間に数次の露土戦争を戦いました。1783年クリミヤはトルコからロシアに併合されていました。ロシア・トルコにフランス・イギリスが介入したクリミヤ戦争は歴史の大きな分水嶺だったといわれています。ロシア軍50万人(陸軍省医務局発表450015人)、フランス軍10万人、イギリス軍2万人(20813人)の死者が出ました。戦争には、イタリア(ピエモンテ・サルデーニャ王国)(公式死者数2166人)、オスマン帝国(トルコ、ルーマニア、ブルガリア)(死者数12万人)が加わり、直接参戦はしませんでしたがプロシア(ドイツ)、オーストリアを巻き込んでヨーロッパの緊張を高めました。(次号に続く。)


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